ある幸せの形
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「……そんなのいやだあぁぁぁぁぁぁぁ……!!」
目を閉じたまま顔をしかめてうんうん唸る結理を、執務室にいた面々は訝しげに見ていた。ここ数日の激務に追い打ちをかけるように勃発した騒動をどうにかこうにか収め、帰るどころか仮眠室に行く余力もなかったようにソファで力尽きて熟睡していたのだが、何か夢を見ているらしくころころと表情を変えている。
「……今度はうなされだしたぞ?」
「さっきまでめちゃめちゃ嬉しそうな顔してたのに、一体どんな夢見てんでしょうね?」
「……事務専任なんて嫌ですぅぅぅぅ……体鈍っちゃうぅぅぅ……!!」
レオの疑問に答えるような寝言が漏れ、それを聞いた一同は何とも言えない表情で改めて少女を見やった。
「……うわあ……」
「こいつ夢ん中でも仕事してんのかよ…!」
「重症じゃないですか……」
「……でも不思議ね」
寝返りを打った拍子に落ちた毛布を結理にかけ直してやりながら、チェインが小さく笑みをこぼして呟いた。
「うなされてるのに、何か幸せそう」
その言葉の通り、しかめているはずの少女の表情はどこか緩んでいた。
end.
2024年8月31日 再掲