幕間:正しいレディの扱い方
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「……甘やかしてる覚えはないんだけどなあ……この間もザップと一緒になって異界ヤクザのヤサのオーバーキルしたり、カエル型ゴーレムにわざと飲み込まれて腹ぶち破って飛び出してきたのを叱ったばっかりだし」
「っ!?わざと飲み込まれたって何てことしてんのあの子…!!」
「あれは俺もビビりましたよ。毒の気配がしなかったからとか平然とぬかしがりましたからね」
「後でお説教決定ね…!」
「戻りましたー…あ!K.Kさん!お疲れ様です!」
少女のとんでもない奇行を聞いたK.Kがふんと荒く鼻息をついた所で、話題の中心の結理が帰ってきた。少女はK.Kの姿を見るとぱっと表情を輝かせるが、いつもならばそれで破顔するK.Kは顔をしかめたまま結理に詰め寄った。
「聞いたわよユーリ!まあた危ないことしたわね?」
「え…?な、ナンノハナシデショウカ…?」
「この間のカエルゴーレムのこと言ってんだよ」
「……あぁ、そっち……」
「そっちってことは……他にもあーるーわーけー!?」
「っ!いやその……あ!スティーブンさんおつかい行ってきましたー!ターキーサンドレギュラーの野菜増しバジルソールにBLTサンドセサミのシーザーソースでしたよね!?それとBLTサラダとポテトとパウンドケーキ!値段ぴったりでした。レシートも袋に入ってるんで!」
「ありがとうお嬢さん。それと、」
誤魔化すようにK.Kの追及をかわして、結理はおつかいを頼んだスティーブンに駆け寄って袋を手渡した。お礼を言いながら受け取ったスティーブンは、二つあった紙袋の内の一つを出すと少女に差し出す。
「…?何ですか?」
「お使いのお駄賃だ。君の場合現物支給の方が嬉しいだろ?」
「わーいいんですか!?ありがとうございますいただきます!」
「「それだよ!!!」」
「「っ!?」」
怪訝そうに尋ねた結理が回答を聞いて歓声を上げながら袋を受け取った直後、K.Kとザップが同時に言い放っていた。突然の大声に肩を跳ねさせたスティーブンと結理は、驚いた様子でK.Kとザップを見る。
「え……それ…?どれ…?」
「アンタ事あるごとにユーリのこと餌付けしてんじゃない!」
「え、餌づけ…?これのことですか?」
「スティーブン、君はお駄賃や労いと称して結理によく食事を奢っているのだが……自覚がなかったのか?」
「あの……」
「それで甘やかしてねえっつーんなら俺にも何か奢って下さいよ!」
「何いきなりたからせろ宣言してんですかザップさん……とゆうかみんな一体何の話を……」
「……あーーー……!!」
「っ?!どうしたんですかスティーブンさん?」
ほぼ置いてけぼりにされている会話の内容が読めずにおろおろしつつ、先輩の謎の発言には顔をしかめた結理だったが、スティーブンが頭を抱えてうな垂れたので更に訝しげに眉を寄せた。だが返ってきたのは答えではなく、ひとり言の様なぼやきだけだった。
「いや違う……餌づけとかそういうんじゃなくて……確かにおいしそうに物を食べるからつい多目にあげてしまう時はあるけど……別に甘やかしてはいない!」
「説得力ゼロよそれ」
「何の話なんですか?」
「お前がガキくせえって話だよ」
「ユーリっちが可愛いって話よ」
「……はい?」
状況が分からずに尋ねるが、更に分からない答えが返ってきただけだった。
幕間 了
2024年8月18日 再掲
「っ!?わざと飲み込まれたって何てことしてんのあの子…!!」
「あれは俺もビビりましたよ。毒の気配がしなかったからとか平然とぬかしがりましたからね」
「後でお説教決定ね…!」
「戻りましたー…あ!K.Kさん!お疲れ様です!」
少女のとんでもない奇行を聞いたK.Kがふんと荒く鼻息をついた所で、話題の中心の結理が帰ってきた。少女はK.Kの姿を見るとぱっと表情を輝かせるが、いつもならばそれで破顔するK.Kは顔をしかめたまま結理に詰め寄った。
「聞いたわよユーリ!まあた危ないことしたわね?」
「え…?な、ナンノハナシデショウカ…?」
「この間のカエルゴーレムのこと言ってんだよ」
「……あぁ、そっち……」
「そっちってことは……他にもあーるーわーけー!?」
「っ!いやその……あ!スティーブンさんおつかい行ってきましたー!ターキーサンドレギュラーの野菜増しバジルソールにBLTサンドセサミのシーザーソースでしたよね!?それとBLTサラダとポテトとパウンドケーキ!値段ぴったりでした。レシートも袋に入ってるんで!」
「ありがとうお嬢さん。それと、」
誤魔化すようにK.Kの追及をかわして、結理はおつかいを頼んだスティーブンに駆け寄って袋を手渡した。お礼を言いながら受け取ったスティーブンは、二つあった紙袋の内の一つを出すと少女に差し出す。
「…?何ですか?」
「お使いのお駄賃だ。君の場合現物支給の方が嬉しいだろ?」
「わーいいんですか!?ありがとうございますいただきます!」
「「それだよ!!!」」
「「っ!?」」
怪訝そうに尋ねた結理が回答を聞いて歓声を上げながら袋を受け取った直後、K.Kとザップが同時に言い放っていた。突然の大声に肩を跳ねさせたスティーブンと結理は、驚いた様子でK.Kとザップを見る。
「え……それ…?どれ…?」
「アンタ事あるごとにユーリのこと餌付けしてんじゃない!」
「え、餌づけ…?これのことですか?」
「スティーブン、君はお駄賃や労いと称して結理によく食事を奢っているのだが……自覚がなかったのか?」
「あの……」
「それで甘やかしてねえっつーんなら俺にも何か奢って下さいよ!」
「何いきなりたからせろ宣言してんですかザップさん……とゆうかみんな一体何の話を……」
「……あーーー……!!」
「っ?!どうしたんですかスティーブンさん?」
ほぼ置いてけぼりにされている会話の内容が読めずにおろおろしつつ、先輩の謎の発言には顔をしかめた結理だったが、スティーブンが頭を抱えてうな垂れたので更に訝しげに眉を寄せた。だが返ってきたのは答えではなく、ひとり言の様なぼやきだけだった。
「いや違う……餌づけとかそういうんじゃなくて……確かにおいしそうに物を食べるからつい多目にあげてしまう時はあるけど……別に甘やかしてはいない!」
「説得力ゼロよそれ」
「何の話なんですか?」
「お前がガキくせえって話だよ」
「ユーリっちが可愛いって話よ」
「……はい?」
状況が分からずに尋ねるが、更に分からない答えが返ってきただけだった。
幕間 了
2024年8月18日 再掲
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