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再び騎士になると誓った日(DQ11ホメロス)

そして、現在の地下牢で
「・・・・悪魔の子め・・・。どういうつもりだ私を生かすなんて・・・。」 
「あの者のおかげで、こうしてお前とまた話せる」
「ふざけるな‼︎貴様と話すことなどない‼︎」
ホメロスはドルモーアの闇魔法を唱えようとした。しかし、魔法が発動されなかった。
「無駄だ。この牢屋には強力な結界が張られている。・・・それに、今のその身体ではろくに動けないだろう」
「・・・・・・・・・。」
ホメロスは黙り込み下を向いた。グレイグは彼の顎を優しく上げながら、真剣な眼差しで見つめ、ゆっくりと語りかけた。
「・・・ホメロス。なぜ・・魔王などに力を貸そうとした?それに、イシの村の者たちを皆殺しにしようとした・・・。お前はどうして変わってしまったのだ?」
「・・・・・・・それはグレイグも同じだ。」
「何だと・・・?」
「グレイグ!!!貴様はいつも私の先を行こうとしていた!!口では私と同等でありたいと言いながらも、民から慕われていたのも、王からも信頼を得ていたのも皆お前のほうであった!!!私は・・・どんなに努力をしてもお前を超えることができなかった!!だから魔王の力を得て、お前の全てに勝ちたかったのだ!!」
「・・・・・そうか。魔王はそんなお前の心につけ込み、利用していたのか・・・。」
「グレイグ?そんな騎士でも人間ではなくなった私が憎いか?今すぐにでも始末したいか?」
「ホメロス・・・。すまなかった!!!お前の思いに気が付いてあげられなかった俺に非があった。お前を魔王の手先としてしまったのは俺に責任がある・・・。」
「・・・今更謝っても遅いわ!!!」
ホメロスはベッドの前で頭を下げるグレイグに平手打ちをした。しかし力が入らず、軽く頬に痕が残った程度であった。
「もし、お前にまだ人としての心が残っているなら頼みがある。・・・これからレブンやその仲間たちと共に国王に乗り移ったウルノーガを討伐しに行く。俺はお前を利用した魔王が許せない!!魔王を倒したら・・・お前と再び騎士として、友として王国を護り続けたい。」
グレイグは冷たいホメロスの手を強く握った。しかし、ホメロスは下を向き、彼の手を振り払った。
「・・・・覚悟があるなら勝手にするがいい。だが、ウルノーガは強い。お前が加勢したところで勝てるはずが・・・」
「大丈夫だ!!強く成長したレブンや、仲間達がいる。・・・それに、俺はデルカダールもロトゼタシアの大地も護りたい!!それと、ホメロス。お前もだ!!」
「・・・・・ふん。」
グレイグは牢屋を出て、レブンが休息している部屋に向かった。ホメロスの瞳からは無意識に涙が流れていた。
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