restarrt!
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「なあ、アカリってどうやって生きてきたんだ?」
犬になった木こりのおじさんを助け、橋を直してもらっている間にカミュさんが言った。
この世界で異端であろう丸腰の不審者を仲間に入れているのだ。そりゃあ聞くよね。本当のことを伝えるか迷ったが、隠し事はしたくないなと思い、口を開く。
「信じられないと思うんですが…、私が生きてきた世界とこの世界は違うみたいなんです」
「どういうこと?」
「魔法とか魔物とか、私がいた世界ではありえないことなんです。人間以外の生き物はいましたが、死んだときに消えることはないので…」
イレブンさんは大きな目を開いて私の話をきいている。
私が襲われた人面切り株や、宝箱から出てきた悪魔などは"魔物"と括られて呼ばれているらしい。いつからか町の外では当たり前に存在していると教えてもらった。私がみてきた動物などとは明らかに違う。
カミュさんも真面目な顔で再度口を開いた。
「へえ…。じゃあどうやってこの世界に来たんだ?」
「わからないんです。起きたら森に倒れていました。寝たのもいつも通り自分の家でしたし…」
「そうなのか…。この世界では武器も持たずに町の外に出ることは危険なんだ。これで色々と納得がいったぜ」
「武器持ったことない女の子はいるだろうけど、珍しい服着てるもんね」
「そうですか?私からみたら2人の格好のほうが珍しいです」
今の私はボロのブラウスと元きれいめパンツ。イレブンさんによるとこの世界ではオフィスカジュアルが珍しいらしい。寝たときは部屋着だったのに…。いや部屋着で彷徨っているほうが恥ずかしいか。
何はともあれカミュさんからの疑いの目が晴れたようで少し安堵した。優しめではあるがさっきから事情聴取を受けている気分だった。
「これも勇者の奇跡なのかもな」
「なんか光ってたし、導きなのかもしれないね」
2人が納得をしたように顔を見合わせている。よくわからないが丸く納まったらしい。
「私も聞いていいですか?おふたりはいつから旅をしてるんですか?」
「僕は1週間も経ってないくらいかな。カミュと出会ったのも数日前なんだ」
「ああ。だからアカリとあんまり変わらないぞ」
「うそ…!?」
とても数日前の仲とはみえず、思ったより大きな声が出てしまった。そんな私をみてかカミュさんが少し笑う。
「いいリアクションじゃねえか。いつもそんな感じでいろよ」
「ね。僕よりアカリのほうがお姉さんだと思うし敬語もいらないよ」
「オレのことも年上扱いとかはしなくていいぜ」
「あ、ありがとう。私は20歳なん…だけど、カミュさ…カミュも同じくらいかな」
心遣いに嬉しくなり気安く話した途端、複数の目と口がぽかんと開く。
さすがに呼び捨てはまずかった?くんとかつけたほうがよかっただろうか。
「なに…?」
「さっきの発言は忘れてくれ。ちなみにオレは19」
「年下!?」
「僕もアカリはカミュより年下だと思ってた…」
そういうこと――!!さすが童顔にみられやすい母国の血…。
別にショックは受けていないけど、満場一致で驚かれると心にくるものがある。カミュは同い年か少し上かなと思っていた。
「年上不審者のお守りをさせてごめん――……!」
「あははなにそれ」
「年上だろうと経験的にはオレたちのほうが上だろ。気にすんな」
謎の女なのは解決していないのにこの対応、神様だと思った。
犬になった木こりのおじさんを助け、橋を直してもらっている間にカミュさんが言った。
この世界で異端であろう丸腰の不審者を仲間に入れているのだ。そりゃあ聞くよね。本当のことを伝えるか迷ったが、隠し事はしたくないなと思い、口を開く。
「信じられないと思うんですが…、私が生きてきた世界とこの世界は違うみたいなんです」
「どういうこと?」
「魔法とか魔物とか、私がいた世界ではありえないことなんです。人間以外の生き物はいましたが、死んだときに消えることはないので…」
イレブンさんは大きな目を開いて私の話をきいている。
私が襲われた人面切り株や、宝箱から出てきた悪魔などは"魔物"と括られて呼ばれているらしい。いつからか町の外では当たり前に存在していると教えてもらった。私がみてきた動物などとは明らかに違う。
カミュさんも真面目な顔で再度口を開いた。
「へえ…。じゃあどうやってこの世界に来たんだ?」
「わからないんです。起きたら森に倒れていました。寝たのもいつも通り自分の家でしたし…」
「そうなのか…。この世界では武器も持たずに町の外に出ることは危険なんだ。これで色々と納得がいったぜ」
「武器持ったことない女の子はいるだろうけど、珍しい服着てるもんね」
「そうですか?私からみたら2人の格好のほうが珍しいです」
今の私はボロのブラウスと元きれいめパンツ。イレブンさんによるとこの世界ではオフィスカジュアルが珍しいらしい。寝たときは部屋着だったのに…。いや部屋着で彷徨っているほうが恥ずかしいか。
何はともあれカミュさんからの疑いの目が晴れたようで少し安堵した。優しめではあるがさっきから事情聴取を受けている気分だった。
「これも勇者の奇跡なのかもな」
「なんか光ってたし、導きなのかもしれないね」
2人が納得をしたように顔を見合わせている。よくわからないが丸く納まったらしい。
「私も聞いていいですか?おふたりはいつから旅をしてるんですか?」
「僕は1週間も経ってないくらいかな。カミュと出会ったのも数日前なんだ」
「ああ。だからアカリとあんまり変わらないぞ」
「うそ…!?」
とても数日前の仲とはみえず、思ったより大きな声が出てしまった。そんな私をみてかカミュさんが少し笑う。
「いいリアクションじゃねえか。いつもそんな感じでいろよ」
「ね。僕よりアカリのほうがお姉さんだと思うし敬語もいらないよ」
「オレのことも年上扱いとかはしなくていいぜ」
「あ、ありがとう。私は20歳なん…だけど、カミュさ…カミュも同じくらいかな」
心遣いに嬉しくなり気安く話した途端、複数の目と口がぽかんと開く。
さすがに呼び捨てはまずかった?くんとかつけたほうがよかっただろうか。
「なに…?」
「さっきの発言は忘れてくれ。ちなみにオレは19」
「年下!?」
「僕もアカリはカミュより年下だと思ってた…」
そういうこと――!!さすが童顔にみられやすい母国の血…。
別にショックは受けていないけど、満場一致で驚かれると心にくるものがある。カミュは同い年か少し上かなと思っていた。
「年上不審者のお守りをさせてごめん――……!」
「あははなにそれ」
「年上だろうと経験的にはオレたちのほうが上だろ。気にすんな」
謎の女なのは解決していないのにこの対応、神様だと思った。