restarrt!
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「みた!? 今剣から火がでた!」
「マジか、やるじゃねえか!」
まもののむれを倒してから、イレブンが興奮して言った。最後の一振り、剣が炎に包み込まれた瞬間を私も目撃した。
「もう一回できるかな。 “かえん斬り”!」
ウズウズしながら密林を掻き分けるイレブン。魔物に自ら突撃したのがみえた。
握った剣は再び炎を纏い始める。
「あいつもうマスターしたのか? さすがは勇者様だな」
「もうなんでもありだ…」
カミュの話に私はこんな返事しかできない。
ひょんなことから迷い込んだこの世界は、見るもの全てが新鮮で。次々と降りかかる非日常な出来事に、恐怖を感じるが胸が踊るのも事実だ。でもそれは幸運にも、一人ぼっちじゃないからなんだろう。…ふと隣をみると、彼の口が開く。
「アカリ、焦らなくていいからな」
「えっ」
「はやく戦えるようにならなきゃ、とか考えてたんじゃねえのか?」
お見通しだとこっちをみるカミュ。…そんなにわかりやすい顔をしていただろうか。なんでそう思ったのかと聞くと彼は笑った。
「魔物に襲われる度に申し訳ない顔してるだろ。数日だが、行動みてりゃわかる」
「そりゃあ、命の恩人だし! 私はお荷物だから」
「連れてくって言ったのはオレらなんだから、そんな気にすることねえんだけどな」
たぶん、本心から出た言葉だろう。…こんなにいい人達なのに、国に追われているとは本当だろうか。
この地では、彼らの優しさに生かされている。
「ありがとう」
数時間前に渡された袋を持ち直す。この中にはいろんな薬草が入っている。これが、今の私にできること。
ご縁に感謝していると、目の前には満足したイレブンが待っていた。その手には謎の布が。
「魔物の落し物拾っちゃった」
「お宝か?」
「いや、ステテコパンツ」
いらねえ!とカミュのツッコミを受けながら別の袋にパンツを詰めたイレブン。
漫才のようで笑ってしまった。あとから聞いたら「売れるんだ」と少年らしい顔をみせてくれた。
この二人の役に立ちたい。
視界に広がった青空に向かって、また足を踏み出した。
「マジか、やるじゃねえか!」
まもののむれを倒してから、イレブンが興奮して言った。最後の一振り、剣が炎に包み込まれた瞬間を私も目撃した。
「もう一回できるかな。 “かえん斬り”!」
ウズウズしながら密林を掻き分けるイレブン。魔物に自ら突撃したのがみえた。
握った剣は再び炎を纏い始める。
「あいつもうマスターしたのか? さすがは勇者様だな」
「もうなんでもありだ…」
カミュの話に私はこんな返事しかできない。
ひょんなことから迷い込んだこの世界は、見るもの全てが新鮮で。次々と降りかかる非日常な出来事に、恐怖を感じるが胸が踊るのも事実だ。でもそれは幸運にも、一人ぼっちじゃないからなんだろう。…ふと隣をみると、彼の口が開く。
「アカリ、焦らなくていいからな」
「えっ」
「はやく戦えるようにならなきゃ、とか考えてたんじゃねえのか?」
お見通しだとこっちをみるカミュ。…そんなにわかりやすい顔をしていただろうか。なんでそう思ったのかと聞くと彼は笑った。
「魔物に襲われる度に申し訳ない顔してるだろ。数日だが、行動みてりゃわかる」
「そりゃあ、命の恩人だし! 私はお荷物だから」
「連れてくって言ったのはオレらなんだから、そんな気にすることねえんだけどな」
たぶん、本心から出た言葉だろう。…こんなにいい人達なのに、国に追われているとは本当だろうか。
この地では、彼らの優しさに生かされている。
「ありがとう」
数時間前に渡された袋を持ち直す。この中にはいろんな薬草が入っている。これが、今の私にできること。
ご縁に感謝していると、目の前には満足したイレブンが待っていた。その手には謎の布が。
「魔物の落し物拾っちゃった」
「お宝か?」
「いや、ステテコパンツ」
いらねえ!とカミュのツッコミを受けながら別の袋にパンツを詰めたイレブン。
漫才のようで笑ってしまった。あとから聞いたら「売れるんだ」と少年らしい顔をみせてくれた。
この二人の役に立ちたい。
視界に広がった青空に向かって、また足を踏み出した。