屋上には、ひとり
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何週間か経って、この学校も明るさを取り戻そうとしていた。
カウンセラーさんの仕事はほとんど無くなって、一日中保健室にいることが多かった。
もう丸井ブン太のことを気にしているのは私だけなのかもしれない。
この学校で唯一、変わってしまった彼と、その事情を知らない生徒。
その1人だけが彼のことを未だに考え、あの日から変わることが出来ないままでいるのは、とても滑稽に思えた。
そんなことを考えていると、保健室の扉が開いた。
そこに居たのは理科の教科担任だった。
この人は養護教諭と仲が良いらしく、ときどき遊びに保健室まで来ることがあった。
今日もそうだと思ったのに、私が予想だにしない答えがまっていた。
「屋上庭園の花を処分するのを手伝ってほしい」
というお願い。
……それは私に向けて言ったの?
確かに、私は一年のころから環境委員会に所属しているけれど、保健室登校以前にも以降にも、一度だって仕事に駆り出された記憶はない。
それに、わざわざ私まで呼び出して環境委員会全員で飛び降りがあった屋上に生徒が入る必要があるのか、私には分からなかった。
正直に言うと行きたくない。
飛び降りがあった屋上に行くのも気味が悪いのに、大勢の知らない人たちと共同作業、なんて私には無理だ。
先生もそれを理解していると思っていたのに、ひどい。
教科担任の先生に不参加の旨を伝えると、どうやら私が先生のお願いを勘違いしていたことが分かった。
屋上庭園の花の処分は、教科担任と私「だけ」で行うらしい。
確かによく考えてみれば、飛び降りがあった場所で何十人という生徒を先生1人に任せて仕事をさせるというのは無理があるような気がした。
屋上に行くのは少し躊躇ったけど、先生にはいつもお世話になっているし、先生に頼られるのは別に嫌ではなかったので、手伝うことにした。
勘違いしてごめんね、と心の中で謝っておいた。
昼休みに屋上前の踊り場に集まったのは理科の教科担任と私と、養護教諭だった。
養護教諭は「今日は暇だしカウンセラーの山田先生が保健室に居てくれるから。」と、職務を放棄して着いてきた。
着いてきた理由としては、養護教諭は私があの音を聞いているのを知っているから、屋上に行くことを心配して来てくれたのと半分半分くらいなのかもしれない。
何となく、養護教諭が来た理由を予測していたけど、それは直ぐに止めることになった。
教科担任が屋上の鍵を開け、ドアを開けた。
教科担任に続いて屋上へ出ると、そこには。
……1年前と変わらない、原色に近い赤色の髪の毛をした少年――丸井ブン太が、フェンスに寄りかかって立っていた。
カウンセラーさんの仕事はほとんど無くなって、一日中保健室にいることが多かった。
もう丸井ブン太のことを気にしているのは私だけなのかもしれない。
この学校で唯一、変わってしまった彼と、その事情を知らない生徒。
その1人だけが彼のことを未だに考え、あの日から変わることが出来ないままでいるのは、とても滑稽に思えた。
そんなことを考えていると、保健室の扉が開いた。
そこに居たのは理科の教科担任だった。
この人は養護教諭と仲が良いらしく、ときどき遊びに保健室まで来ることがあった。
今日もそうだと思ったのに、私が予想だにしない答えがまっていた。
「屋上庭園の花を処分するのを手伝ってほしい」
というお願い。
……それは私に向けて言ったの?
確かに、私は一年のころから環境委員会に所属しているけれど、保健室登校以前にも以降にも、一度だって仕事に駆り出された記憶はない。
それに、わざわざ私まで呼び出して環境委員会全員で飛び降りがあった屋上に生徒が入る必要があるのか、私には分からなかった。
正直に言うと行きたくない。
飛び降りがあった屋上に行くのも気味が悪いのに、大勢の知らない人たちと共同作業、なんて私には無理だ。
先生もそれを理解していると思っていたのに、ひどい。
教科担任の先生に不参加の旨を伝えると、どうやら私が先生のお願いを勘違いしていたことが分かった。
屋上庭園の花の処分は、教科担任と私「だけ」で行うらしい。
確かによく考えてみれば、飛び降りがあった場所で何十人という生徒を先生1人に任せて仕事をさせるというのは無理があるような気がした。
屋上に行くのは少し躊躇ったけど、先生にはいつもお世話になっているし、先生に頼られるのは別に嫌ではなかったので、手伝うことにした。
勘違いしてごめんね、と心の中で謝っておいた。
昼休みに屋上前の踊り場に集まったのは理科の教科担任と私と、養護教諭だった。
養護教諭は「今日は暇だしカウンセラーの山田先生が保健室に居てくれるから。」と、職務を放棄して着いてきた。
着いてきた理由としては、養護教諭は私があの音を聞いているのを知っているから、屋上に行くことを心配して来てくれたのと半分半分くらいなのかもしれない。
何となく、養護教諭が来た理由を予測していたけど、それは直ぐに止めることになった。
教科担任が屋上の鍵を開け、ドアを開けた。
教科担任に続いて屋上へ出ると、そこには。
……1年前と変わらない、原色に近い赤色の髪の毛をした少年――丸井ブン太が、フェンスに寄りかかって立っていた。
