第一章 大変寒い帝国旅行記
機内放送『アテンションプリーズ、TAIHE~NNSAMUIテイコク空港に離陸デース。ギョホホ!』
蒼葉(ニーホホン語が片言だ!)
そうか!ついにタイヘ〜ンサムイ帝国に到着!!
空港からでると確かに、大変寒い!!
そう、喋るのは次男の雪彦だ。
雪彦の隣にいるのが三男の琴美だ。
幸太「おとうさん、ホテルのおへやにさむいくにでしかつくれないとくしゅなお酒が入れてある氷蔵があるらしいよ!」
海彦「特殊な酒?どんな酒だろう?……って、寒っ!それにしても迎えがおそいなぁ。……」
蒼葉「雪がすごく積もってるからすぐにはこれないのな?」
ガタガタタ!!
幸太「ん?……あ!おしゃれなバスがきたー!」
おしゃれ?派手だよ!あれは!!
俺たち家族の前に色がギラギラしたバスのフォルムだけがエレガントな派手バスが止まった。
雪彦「うわー、ないわー。」
琴美「これに、乗るの?」
幸太「わぁ!きらきらバスー!」
蒼葉(駄目だ、ここから先が不安!!……と言ってもまだまだ序盤中の序盤!!どうしよう!想像とちがう!!それにここは一般庶民街だ。まぁ普通の洋風な街並みに雪が積もっている感じだけど!ここから奥に見えるネオンとギラギラの貴族街と、ド派手にゴールドカラーで光るあのデカい城何??
きっと、とんでもない帝国の皇帝一族がいるのだろうか?
父さんの為の休息家族旅行なのに……そうだよ!なんだよパンフレットには写真は1枚も載っていないなーと、思ったけどまさかのギラギラ雪国かよ!)
俺が早口で心の中で喋っていると、いきなりギラギラバスからなんとも言えないふくよかで真っ赤なドレスコートを着た派手なおばさんがでてきた。
スカーブッド「ハーイ、幸運なファミリーよ!アタクシはスカーブッドですわ!……」
スカーブッドというふくよかなおばさんは急に俺を見てニヤリと不気味な笑顔をみせた。
スカーブッド「そして直球に言いますわ!そちらの少年の中で1番に背の高いアナータには、皇帝陛下からお呼びがかかってますわ!」
スカーブッドは、俺にビシッと指を差した。
蒼葉「え?俺?……てか、皇帝陛下ってマジ?」
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