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レオいず


メンバーが用事があったりして普段より遅く設定したレッスン時間そのため誰も居ずゆっくりとした時間とれるかと思いレッスン室へと足踏み入れればそこにはテーブルでいつも通り白紙に線を引き音符を綴る彼が特に気にすることもなく傍にある椅子へと腰掛ければ少し違う事に気付いた普段はぴょこぴょこと揺れる尻尾は無く自分の猫っ毛とは異なり真っ直ぐでさらりとした髪が小さな振動で揺れているのだ無意識の内に問いかけが口からぽろりと

『王さま…あんたゴムどうしたの?』

『ん〜?,あー、これななにかのはずみで切れちゃったゆだよなぁ?』

普段はぴょこぴょこと揺れる尻尾は無く自分の猫っ毛とは異なり真っ直ぐでさらりとした髪が小さな振動で揺れていた
そんな風にあっけらかんとして言われてしまうと理由が仕方ないと思うもののどこかもやもやとしてる自分が馬鹿みたいで困る彼奴の髪下ろした姿は普段と違う雰囲気だしなによりも髪下ろしてる時はなんというか…ふたりっきりの時や家の中と完全な家内限定だからこその感情があった自分でも思うけど結構女々しいし嫉妬深い。これに関して何処まで気づいてるかわからないけれどきっと気付かれてる

『王さま…これ』

ユニットメンバーにすら余計な時に見せたく無いなんて言葉は隠してポーチの中に控えめに存在してるあまり使う事のないゴムを差し出してみるも受け取る気配は無く俺が座ってる前に来れば背を向けて縛ってなんて、無邪気さを含んだ声音で言うもんで、それを言うのは自分にだけなのを知っているせいで愛しさや優越感そんな感情がもやもやを消すように浮かんでしまう結局の所いつだって甘やかしてしまう、ゴムを手にすればさらりとした髪を集めぴょこりとした尻尾を完成させる

『わははっ なんか良いな?おまえに結んで貰うのってありがとセナ』

『今回だけ、だからねぇ…』

明るい笑顔で言われた感謝の言葉に仕方ないなとそんな意味合いの溜息漏らした言葉〝今回〟なんて言ったところで頼まれればいつだってしてしまう自覚はあるもので視線を逸らせば既に彼は セナが髪結ってくれた歌〜 とかそんな題名の曲を紡ぎはじめ来てない誰かさん達が来るまで終わる事がないだろうその様子に小さく笑ってしまうも自分が結ってあげた髪が動く様子に心が温かくなる気がした




彼奴が俺に髪を縛って欲しいだけに切れたと本当はポケットに潜んだゴムに気付かないまま
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