尸魂界篇
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十三番隊所属 朽木ルキア 捕獲
ルキアが現世から帰ってきてすぐに六番隊の牢に入れられた。十三番隊の面会は拒絶され会いにも行けず、天寧は奥歯を噛み締めた。
「朽木さん、本当にこれでいいのですか」
天寧は報告に来た男…六番隊隊長朽木白哉を見上げ問いかけるも、彼は切れ長の目を閉じ艷やかな黒髪を揺らした。
「罪人は処刑される、それが尸魂界の鉄則だ」
「あなたの妹でしょう!?」
「志波副隊長補佐、これ以上兄と長話をするつもりはない。此度の事は浮竹にも報告しておくように」
「白哉っ!」
つい叫んでしまった。
相手は自分より立場が上の隊長だが、
それ以前に小さい頃から一緒にいた幼馴染なのだ。
挑発に乗せられやすく、熱くなりがちで
若くして四大貴族の一つ朽木家の当主となったその男の事を天寧はよく知っている。
だからこそ彼が言っている事が理解できず叫んでしまった。
白哉の鋭い眼光が天寧を貫くも
天寧は臆せず睨み返す。
「妹を、家族を見放すというの!?」
「口を慎め志波副隊長補佐」
「いいえ!黙らないわ!
ねぇ考え直して!ここでルキアを見殺しにしたらきっと後悔するわよ!?それでもいいの!?」
「話は終わりだ」
「びゃっくん!!」
天寧の声は届く事なく白哉は十三番隊から去った。残された天寧は“もう!!”と怒りに任せて机に拳を叩きつけた。
「………Lui è testardo …!!」
ーーーーーーーーーー
「ただいま…………天寧…?いねーのか?」
夜、日番谷は仕事を終えて帰宅したが
いつも出迎えてくれる婚約者の姿がなく眉根を寄せた。まさか、まだ詰所にいるのか…?と霊圧を探ると家の中にいることがわかった。
「天寧?」
そういえば今日、六番隊の隊長と副隊長が行方不明だった罪人を捕らえたという報告を受けていた…その罪人は確か天寧が妹のように可愛がっているという……
そこまで考えて日番谷は青い顔をして
バタバタと家の中を駆ける。
「天寧!大丈夫か!?」
天寧は強い女だ。だからと言って家族や仲間を一等大事にする彼女が何も思わないはずがない、もしかしたら無理をして倒れているのでは…と思っていると、寝室の方に灯る僅かな明かりを見つけた。
「天寧…!!」
天寧は見つかった。
蝋燭の小さな明かりだけが照らす暗い寝室には
死覇装のままの天寧が背を向けて座っていた。
手には細筆。
一心不乱に何かを書いているらしく、大きな声や音を立てた日番谷の存在に気付くことはない。
「天寧」
「っ!?…あ、あぁ…冬獅郎か…
ごめんなさい、気付かなかったわ」
“おかえりなさい”と微笑む天寧の顔色は明かりが蝋燭の炎しかないからか、悪く見えた。
日番谷は天寧を抱き締めながら彼女の手元を覗いた。
「…(嘆願書…)天寧…これは…」
「あ、うん…その…少しでも減刑にならないかなって…やれる事はやっておきたいの」
紙には天寧の綺麗な字で減刑の申し出を綴っていた。だがこれも意味を成さない事を察しているのか…天寧の顔色が良くなることはない。
「ごめんね、まだご飯の用意もしてないの。
今から準備するから待って_______」
「飯の用意くらい俺がやる。
お前は風呂に入って体を休めてこい、顔色やべぇぞ」
天寧の言葉を遮ってそう言えば、
彼女は困ったように笑って“それじゃあ…”と立ち上がった。
「ごめんね、冬獅郎も疲れてるのに」
「気にすんな、お前がぶっ倒れるよりかは何倍もマシだ」
「私はそんなヤワじゃないわよ」
箪笥から着替えと手拭いを取り出した天寧に“ゆっくり入ってこい”と言うと小さく“ありがとう…”と帰ってきた。
今日の夕飯は彼女の好きなものにしよう。
そう決めて日番谷は台所に立った。
朽木ルキア処刑まで、あと1ヶ月
ルキアが現世から帰ってきてすぐに六番隊の牢に入れられた。十三番隊の面会は拒絶され会いにも行けず、天寧は奥歯を噛み締めた。
「朽木さん、本当にこれでいいのですか」
天寧は報告に来た男…六番隊隊長朽木白哉を見上げ問いかけるも、彼は切れ長の目を閉じ艷やかな黒髪を揺らした。
「罪人は処刑される、それが尸魂界の鉄則だ」
「あなたの妹でしょう!?」
「志波副隊長補佐、これ以上兄と長話をするつもりはない。此度の事は浮竹にも報告しておくように」
「白哉っ!」
つい叫んでしまった。
相手は自分より立場が上の隊長だが、
それ以前に小さい頃から一緒にいた幼馴染なのだ。
挑発に乗せられやすく、熱くなりがちで
若くして四大貴族の一つ朽木家の当主となったその男の事を天寧はよく知っている。
だからこそ彼が言っている事が理解できず叫んでしまった。
白哉の鋭い眼光が天寧を貫くも
天寧は臆せず睨み返す。
「妹を、家族を見放すというの!?」
「口を慎め志波副隊長補佐」
「いいえ!黙らないわ!
ねぇ考え直して!ここでルキアを見殺しにしたらきっと後悔するわよ!?それでもいいの!?」
「話は終わりだ」
「びゃっくん!!」
天寧の声は届く事なく白哉は十三番隊から去った。残された天寧は“もう!!”と怒りに任せて机に拳を叩きつけた。
「………
ーーーーーーーーーー
「ただいま…………天寧…?いねーのか?」
夜、日番谷は仕事を終えて帰宅したが
いつも出迎えてくれる婚約者の姿がなく眉根を寄せた。まさか、まだ詰所にいるのか…?と霊圧を探ると家の中にいることがわかった。
「天寧?」
そういえば今日、六番隊の隊長と副隊長が行方不明だった罪人を捕らえたという報告を受けていた…その罪人は確か天寧が妹のように可愛がっているという……
そこまで考えて日番谷は青い顔をして
バタバタと家の中を駆ける。
「天寧!大丈夫か!?」
天寧は強い女だ。だからと言って家族や仲間を一等大事にする彼女が何も思わないはずがない、もしかしたら無理をして倒れているのでは…と思っていると、寝室の方に灯る僅かな明かりを見つけた。
「天寧…!!」
天寧は見つかった。
蝋燭の小さな明かりだけが照らす暗い寝室には
死覇装のままの天寧が背を向けて座っていた。
手には細筆。
一心不乱に何かを書いているらしく、大きな声や音を立てた日番谷の存在に気付くことはない。
「天寧」
「っ!?…あ、あぁ…冬獅郎か…
ごめんなさい、気付かなかったわ」
“おかえりなさい”と微笑む天寧の顔色は明かりが蝋燭の炎しかないからか、悪く見えた。
日番谷は天寧を抱き締めながら彼女の手元を覗いた。
「…(嘆願書…)天寧…これは…」
「あ、うん…その…少しでも減刑にならないかなって…やれる事はやっておきたいの」
紙には天寧の綺麗な字で減刑の申し出を綴っていた。だがこれも意味を成さない事を察しているのか…天寧の顔色が良くなることはない。
「ごめんね、まだご飯の用意もしてないの。
今から準備するから待って_______」
「飯の用意くらい俺がやる。
お前は風呂に入って体を休めてこい、顔色やべぇぞ」
天寧の言葉を遮ってそう言えば、
彼女は困ったように笑って“それじゃあ…”と立ち上がった。
「ごめんね、冬獅郎も疲れてるのに」
「気にすんな、お前がぶっ倒れるよりかは何倍もマシだ」
「私はそんなヤワじゃないわよ」
箪笥から着替えと手拭いを取り出した天寧に“ゆっくり入ってこい”と言うと小さく“ありがとう…”と帰ってきた。
今日の夕飯は彼女の好きなものにしよう。
そう決めて日番谷は台所に立った。
朽木ルキア処刑まで、あと1ヶ月
