尸魂界篇
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藍染の反乱から一週間。
天寧の傷も大分治っており、もう少しで退院できる所まで来た。
一護達旅禍も受け入れられ、
慌ただしくも賑やかな毎日を送っている。
「姉様、お加減は如何ですか」
「完治に向かってるわ。
ルキアは大丈夫?身体は辛くないかしら?」
「はい。少し怠いくらいで…
でも、心はとても軽くて…だから大丈夫です」
自分が意識を失っている時に白哉と話が出来たらしく、ルキアの表情は憑き物が取れたような、清々しいものになっていた。
「びゃっくんってばやっと話をしたのね。
義妹に変な負担をかけるなんて…どうかしてるわ」
ルキアが朽木家に養子入りして一体何十年経ったと思っているのか…白哉はとっくの昔にルキアに対して愛情を注いでいたし、今回の件はかなり揺れ動いたようだ。
規律を重んじる朽木家の当主として
ルキアの義兄として…
何が正解か不正解か、解らなくなっていたらしい。
「やっぱり、不器用よね…」
白哉の両親が亡くなってから、業務以外で言葉を交わさなくなった。だから彼はずっと重すぎる責を背負い続けていたのだと、つい先日知ったのだ。
「流魂街出身の人と結婚した、っていうのは知っていたわ。でも、私はその人がどんな人なのかを知らなかった」
朽木緋真。
白哉の妻にして、ルキアと瓜二つな女性だと言う。
その正体は流魂街出身で、ルキアの実の姉。
「…兄様は…姉様に話していれば…何か変わったのだろうかと、言っておりました…」
「どうかしらね…」
何かしらは変わったかもしれない。
けれど、それは今更の話でどうにも出来ない事だ。
「それと…………その…」
「?」
「兄様は…姉様の直感をお借りしたかったと、言っておりました…」
「私の?」
ルキアは少し言い難そうにしていたが、
双殛の丘で話をした時…隣で眠っていた天寧を見ながら白哉が零していた言葉をたどたどしく伝えた。
『緋真に、お前の事を頼まれた時…
天寧の直感を借りようと思っていた。
さすれば、すぐに見つかるだろうと…
だが………私と奴は疎遠になっていた』
「だから、頼れなかった…と」
「………そう…白哉が、そんな事を…」
疎遠になったのは互いの多忙のせいでもあるが、
一番はきっと………
「ルキアー、ここにいたのか」
しんみりとした空気を壊したのは一護だった。
珍しい客に驚きながらも横にいるオレンジ色の長髪を持つ女の子に気付き、天寧は“いらっしゃい”と笑った。
「一護…と井上か。
あまり大きな声を出すな、姉様のお身体に障る」
「私はそこまで軟じゃないわよ。
いらっしゃい、一護…と貴女ははじめましてね。
こんにちは」
「こんにちは!井上織姫です!」
「ありがとう織姫ちゃん。
私は志波天寧。
空鶴姉さんと岩鷲の従姉妹よ、よろしくね。」
「あなたが空鶴さんや岩鷲くんの従姉妹さん!
スゴイ綺麗な目…炎みたい…」
井上織姫と名乗った少女は目を輝かせて
天寧の目を覗き込んでいる。
だがすぐにハッとして謝りながら距離を取った。
「ご、ごめんなさい!
あたしったら何してんだろ!!」
「Nessun problema. 」
「ねっ………ん?」
「大丈夫、問題ないって意味よ。
あれ?現世で流通してるのってイタリア語じゃなかったっけ?」
「流通してんのは英語だ。
イタリア語は使わねぇな」
馴染みもそんなにねぇと言う一護に対して
天寧は衝撃を受け、枕を濡らした。
「Tristezza !!
Crudeltà !!」
「姉様!!一護貴様!!」
「いや俺のせいかよ!!」
枕を抱き締めて泣いている天寧を織姫があわあわと慰める。一護とルキアはギャーギャーと言い合いを始め、賑やかになるが…
「おい、ここは病室だ。静かにしろ」
それは天寧の様子を見に来た日番谷によってピタリと止まった。
「日番谷隊長っ」
「あら?今日は随分と早いわね」
「松本の奴が吉良と一緒に酒盛り始めたせいで仕事になんねぇんだ」
日番谷は一護達を一瞥すると、天寧の傍に寄って頬に手を滑らせた。
「あまり無理すんなよ、傷開いたらどうすんだ」
「んもー!皆揃って過保護なんだから!
私はもうほぼ完治してるって言ってるじゃない!
悪い子達!!」
「悪い子はどっちだ」
日番谷はやれやれと言うように肩を落とし、
天寧の額小突いた。
天寧もまた頬を膨らませて日番谷の頬を突く。
「…天寧さんと冬獅郎くんって仲いいんだね」
「だな…ルキアみたいに姉弟分とかか?」
一護と織姫がこそこそと話しているのが聞こえたのか、日番谷は蟀谷に青筋を立て、ルキアは慌てて一護の口を塞いだ。
「んぐっ!?」
「ば、馬鹿者!日番谷隊長と姉様は婚約しておるのだ!姉弟分などと失礼な事を言うなっ!」
「んぐ ー!?」
天寧の傷も大分治っており、もう少しで退院できる所まで来た。
一護達旅禍も受け入れられ、
慌ただしくも賑やかな毎日を送っている。
「姉様、お加減は如何ですか」
「完治に向かってるわ。
ルキアは大丈夫?身体は辛くないかしら?」
「はい。少し怠いくらいで…
でも、心はとても軽くて…だから大丈夫です」
自分が意識を失っている時に白哉と話が出来たらしく、ルキアの表情は憑き物が取れたような、清々しいものになっていた。
「びゃっくんってばやっと話をしたのね。
義妹に変な負担をかけるなんて…どうかしてるわ」
ルキアが朽木家に養子入りして一体何十年経ったと思っているのか…白哉はとっくの昔にルキアに対して愛情を注いでいたし、今回の件はかなり揺れ動いたようだ。
規律を重んじる朽木家の当主として
ルキアの義兄として…
何が正解か不正解か、解らなくなっていたらしい。
「やっぱり、不器用よね…」
白哉の両親が亡くなってから、業務以外で言葉を交わさなくなった。だから彼はずっと重すぎる責を背負い続けていたのだと、つい先日知ったのだ。
「流魂街出身の人と結婚した、っていうのは知っていたわ。でも、私はその人がどんな人なのかを知らなかった」
朽木緋真。
白哉の妻にして、ルキアと瓜二つな女性だと言う。
その正体は流魂街出身で、ルキアの実の姉。
「…兄様は…姉様に話していれば…何か変わったのだろうかと、言っておりました…」
「どうかしらね…」
何かしらは変わったかもしれない。
けれど、それは今更の話でどうにも出来ない事だ。
「それと…………その…」
「?」
「兄様は…姉様の直感をお借りしたかったと、言っておりました…」
「私の?」
ルキアは少し言い難そうにしていたが、
双殛の丘で話をした時…隣で眠っていた天寧を見ながら白哉が零していた言葉をたどたどしく伝えた。
『緋真に、お前の事を頼まれた時…
天寧の直感を借りようと思っていた。
さすれば、すぐに見つかるだろうと…
だが………私と奴は疎遠になっていた』
「だから、頼れなかった…と」
「………そう…白哉が、そんな事を…」
疎遠になったのは互いの多忙のせいでもあるが、
一番はきっと………
「ルキアー、ここにいたのか」
しんみりとした空気を壊したのは一護だった。
珍しい客に驚きながらも横にいるオレンジ色の長髪を持つ女の子に気付き、天寧は“いらっしゃい”と笑った。
「一護…と井上か。
あまり大きな声を出すな、姉様のお身体に障る」
「私はそこまで軟じゃないわよ。
いらっしゃい、一護…と貴女ははじめましてね。
こんにちは」
「こんにちは!井上織姫です!」
「ありがとう織姫ちゃん。
私は志波天寧。
空鶴姉さんと岩鷲の従姉妹よ、よろしくね。」
「あなたが空鶴さんや岩鷲くんの従姉妹さん!
スゴイ綺麗な目…炎みたい…」
井上織姫と名乗った少女は目を輝かせて
天寧の目を覗き込んでいる。
だがすぐにハッとして謝りながら距離を取った。
「ご、ごめんなさい!
あたしったら何してんだろ!!」
「
「ねっ………ん?」
「大丈夫、問題ないって意味よ。
あれ?現世で流通してるのってイタリア語じゃなかったっけ?」
「流通してんのは英語だ。
イタリア語は使わねぇな」
馴染みもそんなにねぇと言う一護に対して
天寧は衝撃を受け、枕を濡らした。
「
「姉様!!一護貴様!!」
「いや俺のせいかよ!!」
枕を抱き締めて泣いている天寧を織姫があわあわと慰める。一護とルキアはギャーギャーと言い合いを始め、賑やかになるが…
「おい、ここは病室だ。静かにしろ」
それは天寧の様子を見に来た日番谷によってピタリと止まった。
「日番谷隊長っ」
「あら?今日は随分と早いわね」
「松本の奴が吉良と一緒に酒盛り始めたせいで仕事になんねぇんだ」
日番谷は一護達を一瞥すると、天寧の傍に寄って頬に手を滑らせた。
「あまり無理すんなよ、傷開いたらどうすんだ」
「んもー!皆揃って過保護なんだから!
私はもうほぼ完治してるって言ってるじゃない!
悪い子達!!」
「悪い子はどっちだ」
日番谷はやれやれと言うように肩を落とし、
天寧の額小突いた。
天寧もまた頬を膨らませて日番谷の頬を突く。
「…天寧さんと冬獅郎くんって仲いいんだね」
「だな…ルキアみたいに姉弟分とかか?」
一護と織姫がこそこそと話しているのが聞こえたのか、日番谷は蟀谷に青筋を立て、ルキアは慌てて一護の口を塞いだ。
「んぐっ!?」
「ば、馬鹿者!日番谷隊長と姉様は婚約しておるのだ!姉弟分などと失礼な事を言うなっ!」
「
