尸魂界篇
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『護廷十三隊
各隊長及び副隊長・副隊長代理各位。
そして旅禍の皆さん。
こちらは四番隊副隊長虎徹勇音です。
音声は届いていますか。
緊急です、
これは四番隊隊長卯ノ花烈と
私、虎徹勇音…そして
十三番隊副隊長補佐志波天寧よりの緊急伝信です。
どうか暫しの間、御清聴願います…
これからお伝えすることは全て真実です』
虎徹から話された事は瀞霊廷全体を震わせた。
藍染、市丸、東仙の裏切り。
藍染による四十六室の殲滅と完全催眠についてが語られ、天寧は日番谷と雛森は卯ノ花に救われるのだと安堵した。
「ルキア…っ」
「天寧!?」
「兄さん、ごめんっ」
日番谷は救われる。
総隊長への報告は今ので済んだ。
なら、やるべき事は一つだ。
天寧は海燕に謝罪言葉を残し、
海燕の背中から飛び降りて瞬歩で消える。
すかさず海燕も追おうとするも、浮竹と京楽が来たことによって足を止めることになってしまった。
「海燕!?どうしたんだ!?」
「天寧と一緒に報告に来たんすよ!
天寧が藍染の野郎に殺されかけて、重傷なんです!!」
「なんだって!?天寧は何処に…」
「きっと朽木を助けに双殛の丘へ!
さっきまた傷が開いたってのに!!あのじゃじゃ馬娘が!!」
浮竹と京楽は顔を見合わせると後ろで斬魄刀を収めている山本へと目を向けた。
「ああいう所は、お母さん似だねぇ」
「全くだ…母娘揃っていつも無茶をする…」
垂れてきた血を拭い、藍染と市丸、東仙の捕縛の為に四人は双殛の丘へと向かった。
ーーーーーーーーーーー
肺に血が入ってるのか、変な音がする。
肩から腰にかけて入った裂傷が再び痛む。
血を流しすぎたせいで目の前が歪む。
だが倒れては行けない。
今倒れたらルキアが殺されてしまう。
早く、速く、迅く行かないと___
双殛の丘に着いた時、天寧は藍染により捕まっているルキアを見つけた。首輪を掴み、何かに向けて差し出しているように見える。
ルキアは力無く、ぶら下がっていた。
そして藍染の目線の先には……市丸がいた。
「射殺せ『神鎗』」
「ルキア!!」
天寧は刀と鞘をクロスさせ、市丸の攻撃からルキアを守る…が………
ピシッ…と天寧の斬魄刀が嫌な音を立ててひび割れる。目の前で見ていた藍染が“ほう…”と息を漏らす。
途端、捕らえていたルキアと目の前にいた天寧が消える。目線を逸らすと血塗れの白哉が二人を抱えた状態で藍染を睨んでいた。
「!姉様…!!しっかりなさってくださいっ!姉様っ!!」
ルキアの声が聞こえる。
薄目で見えたのは青褪めた顔のルキアと…
やけに心配そうにこちらを見ている、白哉の姿だった。
「な、んだ………なにも…
………かわって、ない…のね………………」
その声が届いたかどうかはわからないが、
それを確認する前に、天寧の視界は暗転した。
ーーーーーーーーーー
夜一や砕蜂を始め、護廷十三隊の面々がその場に集い、藍染達に刃を向ける。
皆それぞれ思う事があるのか神妙な面持ちだった。
「…終わりじゃ、藍染」
だが藍染は微笑みを浮かべたまま、何もしない。
流石に不審に思った夜一が何が可笑しいと問いかけると……
「…ああ、済まない。時間だ」
「!離れろ砕蜂!!」
途端、藍染と市丸、東仙の周りを囲むように光の柱が降ってきた。同時に、空に亀裂が入り大きな虚…大虚 の大群が現れた。
その光に導かれるように藍染達のいる地面が浮かび上がっていく。
「逃げる気かい、この…」
「止めい」
「総隊長…!」
「あの光は反膜 というての。
大虚が同族を助ける時に使うものじゃ」
あの光に包まれると、光の内と外は干渉不可能な完全に隔絶された世界となる、と山本は語る。つまり藍染は___
「東仙!!!!降りてこい東仙!!!」
藍染により倒されていた狛村が怒声を上げる。
何故と、東仙に問いかける狛村のそれは悲しみも混じっているように思えた。
「貴公の正義は何処へ消えて失せた!!!」
「言っただろう狛村。
私のこの眼に映るのは最も血に染まぬ道だけだ。
正義は常に其処に在る。私の歩む道こそが正義だ」
「東仙…!」
東仙はもう狛村の方を見ていない。
狛村の思いは届かなかった。
「…大虚とまで手を組んだのか……何の為にだ」
次に問いかけたのは浮竹だった。
浮竹は白哉の腕の中で意識を失った天寧を見て顔を歪めながら藍染を睨む。
「高みを求めて」
「地に堕ちたか、藍染…!」
「…驕りが過ぎるぞ、浮竹。
最初から誰も、天に立ってなどいない。
君も、僕も、神すらも。
だが、その耐え難い天の座の空白も終わる。
これからは私が天に立つ」
藍染は眼鏡を外し、握り潰すと、
髪をかき上げて怪しく微笑んだ。
「さようなら、死神の諸君。
そしてさようなら、旅禍の少年。
人間にしては、君は実に面白かった」
そう言い残し、藍染達は消えた。
各隊長及び副隊長・副隊長代理各位。
そして旅禍の皆さん。
こちらは四番隊副隊長虎徹勇音です。
音声は届いていますか。
緊急です、
これは四番隊隊長卯ノ花烈と
私、虎徹勇音…そして
十三番隊副隊長補佐志波天寧よりの緊急伝信です。
どうか暫しの間、御清聴願います…
これからお伝えすることは全て真実です』
虎徹から話された事は瀞霊廷全体を震わせた。
藍染、市丸、東仙の裏切り。
藍染による四十六室の殲滅と完全催眠についてが語られ、天寧は日番谷と雛森は卯ノ花に救われるのだと安堵した。
「ルキア…っ」
「天寧!?」
「兄さん、ごめんっ」
日番谷は救われる。
総隊長への報告は今ので済んだ。
なら、やるべき事は一つだ。
天寧は海燕に謝罪言葉を残し、
海燕の背中から飛び降りて瞬歩で消える。
すかさず海燕も追おうとするも、浮竹と京楽が来たことによって足を止めることになってしまった。
「海燕!?どうしたんだ!?」
「天寧と一緒に報告に来たんすよ!
天寧が藍染の野郎に殺されかけて、重傷なんです!!」
「なんだって!?天寧は何処に…」
「きっと朽木を助けに双殛の丘へ!
さっきまた傷が開いたってのに!!あのじゃじゃ馬娘が!!」
浮竹と京楽は顔を見合わせると後ろで斬魄刀を収めている山本へと目を向けた。
「ああいう所は、お母さん似だねぇ」
「全くだ…母娘揃っていつも無茶をする…」
垂れてきた血を拭い、藍染と市丸、東仙の捕縛の為に四人は双殛の丘へと向かった。
ーーーーーーーーーーー
肺に血が入ってるのか、変な音がする。
肩から腰にかけて入った裂傷が再び痛む。
血を流しすぎたせいで目の前が歪む。
だが倒れては行けない。
今倒れたらルキアが殺されてしまう。
早く、速く、迅く行かないと___
双殛の丘に着いた時、天寧は藍染により捕まっているルキアを見つけた。首輪を掴み、何かに向けて差し出しているように見える。
ルキアは力無く、ぶら下がっていた。
そして藍染の目線の先には……市丸がいた。
「射殺せ『神鎗』」
「ルキア!!」
天寧は刀と鞘をクロスさせ、市丸の攻撃からルキアを守る…が………
ピシッ…と天寧の斬魄刀が嫌な音を立ててひび割れる。目の前で見ていた藍染が“ほう…”と息を漏らす。
途端、捕らえていたルキアと目の前にいた天寧が消える。目線を逸らすと血塗れの白哉が二人を抱えた状態で藍染を睨んでいた。
「!姉様…!!しっかりなさってくださいっ!姉様っ!!」
ルキアの声が聞こえる。
薄目で見えたのは青褪めた顔のルキアと…
やけに心配そうにこちらを見ている、白哉の姿だった。
「な、んだ………なにも…
………かわって、ない…のね………………」
その声が届いたかどうかはわからないが、
それを確認する前に、天寧の視界は暗転した。
ーーーーーーーーーー
夜一や砕蜂を始め、護廷十三隊の面々がその場に集い、藍染達に刃を向ける。
皆それぞれ思う事があるのか神妙な面持ちだった。
「…終わりじゃ、藍染」
だが藍染は微笑みを浮かべたまま、何もしない。
流石に不審に思った夜一が何が可笑しいと問いかけると……
「…ああ、済まない。時間だ」
「!離れろ砕蜂!!」
途端、藍染と市丸、東仙の周りを囲むように光の柱が降ってきた。同時に、空に亀裂が入り大きな虚…
その光に導かれるように藍染達のいる地面が浮かび上がっていく。
「逃げる気かい、この…」
「止めい」
「総隊長…!」
「あの光は
大虚が同族を助ける時に使うものじゃ」
あの光に包まれると、光の内と外は干渉不可能な完全に隔絶された世界となる、と山本は語る。つまり藍染は___
「東仙!!!!降りてこい東仙!!!」
藍染により倒されていた狛村が怒声を上げる。
何故と、東仙に問いかける狛村のそれは悲しみも混じっているように思えた。
「貴公の正義は何処へ消えて失せた!!!」
「言っただろう狛村。
私のこの眼に映るのは最も血に染まぬ道だけだ。
正義は常に其処に在る。私の歩む道こそが正義だ」
「東仙…!」
東仙はもう狛村の方を見ていない。
狛村の思いは届かなかった。
「…大虚とまで手を組んだのか……何の為にだ」
次に問いかけたのは浮竹だった。
浮竹は白哉の腕の中で意識を失った天寧を見て顔を歪めながら藍染を睨む。
「高みを求めて」
「地に堕ちたか、藍染…!」
「…驕りが過ぎるぞ、浮竹。
最初から誰も、天に立ってなどいない。
君も、僕も、神すらも。
だが、その耐え難い天の座の空白も終わる。
これからは私が天に立つ」
藍染は眼鏡を外し、握り潰すと、
髪をかき上げて怪しく微笑んだ。
「さようなら、死神の諸君。
そしてさようなら、旅禍の少年。
人間にしては、君は実に面白かった」
そう言い残し、藍染達は消えた。
