尸魂界篇
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「な…何だこいつは…?…どういうことだ…!?
中央四十六室が……全…滅…」
時を同じくして、日番谷と松本は処刑の真相を探るべく、中央地下議事堂へとやって来た。そこに広がっていた光景に息を呑みつつ、血に触れる。
「…血が乾いてる…黒く変色してひび割れるくらいに…
殺されたのは昨日今日の話じゃねえってことか…
(天寧は気付いて…いや、天寧は勘付いていただけか…なら、天寧もここに来たのかっ)」
そして日番谷もまた真相に辿り着こうとしていた。
吉良による誘導、雛森の脱走…それらが重なり
日番谷は雛森の元へ行こうと地を力強く蹴る。
〜清浄塔居林〜
雛森を助けるべくそこへ辿り着いた日番谷が見たのは異様な光景だった。
目の前にいたのは一連の犯人だと思っている市丸と…死んだはずの藍染だったのだ。
日番谷は困惑した。何故藍染が生きているのか、何故市丸と一緒にいるのか…と。
「予想より随分と早いご帰還だね。日番谷隊長は」
「すんません。
イヅルの引きつけが甘かったみたいですわ」
「…何の…何の話をしてんだてめえら…」
淡々と話を進める藍染達に日番谷は問いかけた。
藍染はにこやかに微笑み、冷たい声音でその問いに答えた。
「敵戦力の分散は戦術の初歩だろう?」
「“敵”……だと…!?
…雛森は何処だ…」
嫌な予感がした。頭の中でガンガンと警鐘が鳴り響く。冷や汗が止まらない。息が上がる。
日番谷はとぼける藍染と市丸の間をすり抜け
建物の中へと入り………ハッと息を詰まらせた。
「___ひ………雛……森…………」
そこにいたのは血を流して倒れている雛森だった。
藍染は“残念”とどこか楽しげに声を漏らした。
「見つかってしまったか。
…済まないね。君を驚かせるつもりじゃなかったんだ。君を驚かせるつもりじゃなかったんだ。
せめて君に見つからないように粉々に斬り刻んでおくべきだったかな」
ふつふつと、日番谷の中で怒りが湧いてくるのを感じる。どういうことだ…と口を開く前に、市丸が口を開いた。
「そういえば天寧ちゃんの姿が見えへんなぁ…そこら辺に転がっとった筈やのに」
「______天寧…だと…?」
「あぁ、天寧君は誰よりも早く僕の真意に辿り着いていたよ。やはり彼女の第六感は素晴らしいね。
だからこそ、邪魔になる。
幸いだったのは彼女が誰とも情報を共有してなかったという事さ。たった一人で抱え込んでここまで来てくれたから、僕的にはとても助かったよ」
ぐっ…と日番谷の拳が硬く握られる。
何度も何度も、嫌な予感がすると呟いては頭を抱えていた天寧の姿が走馬灯のように駆け巡る。
「天寧は…天寧を、何処にやった…!
天寧に何をした!!」
日番谷の激昂が響く。
だが藍染も市丸も一切気圧されず、口を開く。
「何度も何度も斬りつけて、血を大量に流させた。ほら、奥の方に大量の血が見えるだろう?あれは全部天寧君の血だ」
ハッと日番谷は振り返る。
暗い部屋の奥に広がっている大量の血…あれは全て…愛する女の___
「彼女を殺したはずなんだが…どうやら助けが来たようだね。志波副隊長辺りかな?ここに来た時には姿が見えなかったから驚いたよ。
まぁ、助けが来たとしても彼女の傷はどれも深いから………直に出血多量で死ぬだろうね」
その言葉を聞いた途端、日番谷の中で何かが切れた。
斬魄刀に手をかけ、霊圧を上げる。
全ては大切な幼馴染と愛する婚約者を手に掛けた罪人を斬り殺す為に。
「___卍解 大紅蓮氷輪丸」
天寧…天寧…
何処にいるんだ、生きていてくれ…
護れなくて済まない、痛い思いをさせて済まない。
お前を斬った野郎は…俺が殺すから___
辺りが強い冷気によって凍てつく。
日番谷を中心に凍りついていく。
そして日番谷は氷の竜となった。
「___藍染、俺はてめえを…殺す」
「…あまり強い言葉を遣うなよ、弱く見えるぞ」
ーーーーーーーーーーー
「___冬獅郎…?」
もうすぐで山本と浮竹、京楽が戦っているであろう場所に着く………という所で、天寧はハッと顔を上げた。
「どうした」
「冬獅郎の霊圧が…っ!?……どうして…!?
冬獅郎!!冬獅郎!!」
竜の咆哮が聞こえた…と思ったら
次の瞬間、氷の花が散った音がした。
天寧の血がざわめき、“そうだ”と告げる。
そこから解った答えは、天寧を絶望へと落とすには十分だった。
ー日番谷が藍染に斬られた。
「落ち着け天寧!!」
「離して!!冬獅郎を助けに行かないと!!」
「お前が行って何になる!?
その傷で!!何ができるってんだ!?」
天寧が叫び、暴れた事で、包帯代わりにしている死覇装が赤く染まっていく。傷が開き、血が出てきたのだ。
「でもっ…!ゲホッ…ゲホッ!」
「あー!!言わんこっちゃねぇ!!」
傷が開いた事で、大きく咳き込んだ天寧は血を吐いた。海燕は悪態をつきながらも天寧を降ろし、自身の死覇装の袖を破ると、天寧の傷の部分に巻き付けた。
「すぐに総隊長止めに行って卯ノ花隊長の所に行くからな!!あのチビなら大丈夫だ!!そう簡単に死ぬようなヤツじゃねぇよ!」
海燕がまた天寧を抱き上げる。
そして地を蹴ろうとしたその時、四番隊副隊長・虎徹勇音の声が響いた。
中央四十六室が……全…滅…」
時を同じくして、日番谷と松本は処刑の真相を探るべく、中央地下議事堂へとやって来た。そこに広がっていた光景に息を呑みつつ、血に触れる。
「…血が乾いてる…黒く変色してひび割れるくらいに…
殺されたのは昨日今日の話じゃねえってことか…
(天寧は気付いて…いや、天寧は勘付いていただけか…なら、天寧もここに来たのかっ)」
そして日番谷もまた真相に辿り着こうとしていた。
吉良による誘導、雛森の脱走…それらが重なり
日番谷は雛森の元へ行こうと地を力強く蹴る。
〜清浄塔居林〜
雛森を助けるべくそこへ辿り着いた日番谷が見たのは異様な光景だった。
目の前にいたのは一連の犯人だと思っている市丸と…死んだはずの藍染だったのだ。
日番谷は困惑した。何故藍染が生きているのか、何故市丸と一緒にいるのか…と。
「予想より随分と早いご帰還だね。日番谷隊長は」
「すんません。
イヅルの引きつけが甘かったみたいですわ」
「…何の…何の話をしてんだてめえら…」
淡々と話を進める藍染達に日番谷は問いかけた。
藍染はにこやかに微笑み、冷たい声音でその問いに答えた。
「敵戦力の分散は戦術の初歩だろう?」
「“敵”……だと…!?
…雛森は何処だ…」
嫌な予感がした。頭の中でガンガンと警鐘が鳴り響く。冷や汗が止まらない。息が上がる。
日番谷はとぼける藍染と市丸の間をすり抜け
建物の中へと入り………ハッと息を詰まらせた。
「___ひ………雛……森…………」
そこにいたのは血を流して倒れている雛森だった。
藍染は“残念”とどこか楽しげに声を漏らした。
「見つかってしまったか。
…済まないね。君を驚かせるつもりじゃなかったんだ。君を驚かせるつもりじゃなかったんだ。
せめて君に見つからないように粉々に斬り刻んでおくべきだったかな」
ふつふつと、日番谷の中で怒りが湧いてくるのを感じる。どういうことだ…と口を開く前に、市丸が口を開いた。
「そういえば天寧ちゃんの姿が見えへんなぁ…そこら辺に転がっとった筈やのに」
「______天寧…だと…?」
「あぁ、天寧君は誰よりも早く僕の真意に辿り着いていたよ。やはり彼女の第六感は素晴らしいね。
だからこそ、邪魔になる。
幸いだったのは彼女が誰とも情報を共有してなかったという事さ。たった一人で抱え込んでここまで来てくれたから、僕的にはとても助かったよ」
ぐっ…と日番谷の拳が硬く握られる。
何度も何度も、嫌な予感がすると呟いては頭を抱えていた天寧の姿が走馬灯のように駆け巡る。
「天寧は…天寧を、何処にやった…!
天寧に何をした!!」
日番谷の激昂が響く。
だが藍染も市丸も一切気圧されず、口を開く。
「何度も何度も斬りつけて、血を大量に流させた。ほら、奥の方に大量の血が見えるだろう?あれは全部天寧君の血だ」
ハッと日番谷は振り返る。
暗い部屋の奥に広がっている大量の血…あれは全て…愛する女の___
「彼女を殺したはずなんだが…どうやら助けが来たようだね。志波副隊長辺りかな?ここに来た時には姿が見えなかったから驚いたよ。
まぁ、助けが来たとしても彼女の傷はどれも深いから………直に出血多量で死ぬだろうね」
その言葉を聞いた途端、日番谷の中で何かが切れた。
斬魄刀に手をかけ、霊圧を上げる。
全ては大切な幼馴染と愛する婚約者を手に掛けた罪人を斬り殺す為に。
「___卍解 大紅蓮氷輪丸」
天寧…天寧…
何処にいるんだ、生きていてくれ…
護れなくて済まない、痛い思いをさせて済まない。
お前を斬った野郎は…俺が殺すから___
辺りが強い冷気によって凍てつく。
日番谷を中心に凍りついていく。
そして日番谷は氷の竜となった。
「___藍染、俺はてめえを…殺す」
「…あまり強い言葉を遣うなよ、弱く見えるぞ」
ーーーーーーーーーーー
「___冬獅郎…?」
もうすぐで山本と浮竹、京楽が戦っているであろう場所に着く………という所で、天寧はハッと顔を上げた。
「どうした」
「冬獅郎の霊圧が…っ!?……どうして…!?
冬獅郎!!冬獅郎!!」
竜の咆哮が聞こえた…と思ったら
次の瞬間、氷の花が散った音がした。
天寧の血がざわめき、“そうだ”と告げる。
そこから解った答えは、天寧を絶望へと落とすには十分だった。
ー日番谷が藍染に斬られた。
「落ち着け天寧!!」
「離して!!冬獅郎を助けに行かないと!!」
「お前が行って何になる!?
その傷で!!何ができるってんだ!?」
天寧が叫び、暴れた事で、包帯代わりにしている死覇装が赤く染まっていく。傷が開き、血が出てきたのだ。
「でもっ…!ゲホッ…ゲホッ!」
「あー!!言わんこっちゃねぇ!!」
傷が開いた事で、大きく咳き込んだ天寧は血を吐いた。海燕は悪態をつきながらも天寧を降ろし、自身の死覇装の袖を破ると、天寧の傷の部分に巻き付けた。
「すぐに総隊長止めに行って卯ノ花隊長の所に行くからな!!あのチビなら大丈夫だ!!そう簡単に死ぬようなヤツじゃねぇよ!」
海燕がまた天寧を抱き上げる。
そして地を蹴ろうとしたその時、四番隊副隊長・虎徹勇音の声が響いた。
