尸魂界篇
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パリーン…とガラスが割れたような音が脳内で響いた気がした。
「な、に…言ってんだよ…」
海燕は夜…月がまだ見えている時に天寧を見つけたのだと震えた声で言う。
朽木の処刑は12時で…今はまだ朝にもなってないぞ…と疑心暗鬼のまま外へと目をやり……愕然とした。
「な…んで…」
もし、今が夜ではなく朝だったら
自分はどれだけの時間を無駄にしたのだと…
否、それ以前にそんな事に自分が気付けないはずがない…と…そう、思っていた………のに…
「外が…明るい…!?」
何故…一体いつから…何が起こった…!?と
混乱しているとまだ治療中の天寧が起き上がろうと腕を動かしていたのが見えた。
「天寧!!」
「っルキア…!早く、行かないと…!」
「馬鹿野郎!まだ完全に治ってねえんだぞ!?
このまま朽木を助けに行った所で足手纏いにしかならねえ!!」
「でもっ、行かないと…!ゲホッ!ゲホッ!」
無理に身体を動かしたからか、天寧の口から血が出てくる。まだ肺の傷は治ってないようだ。言わんこっちゃない!!と海燕に身体を支えられながら息を整える。
「今の時間は…大体8時とかその辺か…
クソッ何がどうなってやがんだ!」
「はぁ…はぁ…兄さんっ、聞いて…」
力の入らない手を何とか持ち上げて海燕の死覇装を握る。何とか伝えなければならない…死んだはずの五番隊隊長・藍染惣右助の真の姿を。
「私をっ、傷つけたのは…藍染惣右助……」
「っ!!」
「市丸ギンも、協力者だった…!」
天寧が訝しんでいた時点で何となく察していた。あの藍染隊長が…と疑問に思うより先に、“やっぱり…”という納得感が勝っていた。
「藍染の、斬魄刀の能力も…まやかしだった…!」
「………ゆっくりでいい、傷が悪化しちまう」
悔しそうに顔を歪ませる天寧を落ち着かせようと抱き締めて、死覇装を握る手を包み込む。
「…藍染の、斬魄刀の心の能力は…完全催眠…」
「完全催眠…?
!じゃあ、あの死体は…!」
「催眠で、殺されているように見せていただけ…
私達はずっと、騙されていたの…っ」
「天寧が感じてた違和感はそれだったのか…!?」
時間を錯覚していたのも、藍染の仕業と知り、
海燕は大きく舌打ちした。
「とにかくだ!お前は傷を癒す事に専念しろ!
朽木の処刑は隊長達に任せるんだ!」
いいな!と念を押して天寧を寝かせる。
まだ何か言いたげだったが、何を言っても無駄だと感じたのか悔しそうに目を瞑った。
処刑まであと………3時間。
ーーーーーーーーーーー
処刑時間も近づいている中、
各地で大きな霊圧が揺れ動いている。
隊長格が戦っているのだろう…しかも一護達、旅禍相手ではなく死神同士で。
「たくさんの霊圧が揺れ動いているね。
一つは白哉君…?恋次君と戦っているようだよ」
空調が眉を顰めて空を見上げている。
また意識を失っていたのか、目を開けると海燕ではなく空調が天寧を見下ろしていた。
「白哉と、恋次が…?」
「うん。
他にも…えーっと…十一番隊の隊長さんと九番隊、七番隊の隊長さんたちも戦ってるや…」
「あそこは昔から仲悪かったし、仕方ないとして…
………恋次ったら、やっとびゃっくんに牙を剥いたのね」
遅すぎ…と悪態をつくも、
天寧の顔は嬉しそうに綻んでいた。
それを間近で見ていた空調も柔らかく微笑んで…そして悲しげに眉を下げた。
「もうすぐで処刑時間だ。
早く傷を治して行こう、きょうだい」
「…えぇ。藍染の思い通りになんか、させないわ」
覚悟はできている。
橙色の澄みきった炎が揺らめいたのを最後に
天寧は意識を取り戻した。
「な、に…言ってんだよ…」
海燕は夜…月がまだ見えている時に天寧を見つけたのだと震えた声で言う。
朽木の処刑は12時で…今はまだ朝にもなってないぞ…と疑心暗鬼のまま外へと目をやり……愕然とした。
「な…んで…」
もし、今が夜ではなく朝だったら
自分はどれだけの時間を無駄にしたのだと…
否、それ以前にそんな事に自分が気付けないはずがない…と…そう、思っていた………のに…
「外が…明るい…!?」
何故…一体いつから…何が起こった…!?と
混乱しているとまだ治療中の天寧が起き上がろうと腕を動かしていたのが見えた。
「天寧!!」
「っルキア…!早く、行かないと…!」
「馬鹿野郎!まだ完全に治ってねえんだぞ!?
このまま朽木を助けに行った所で足手纏いにしかならねえ!!」
「でもっ、行かないと…!ゲホッ!ゲホッ!」
無理に身体を動かしたからか、天寧の口から血が出てくる。まだ肺の傷は治ってないようだ。言わんこっちゃない!!と海燕に身体を支えられながら息を整える。
「今の時間は…大体8時とかその辺か…
クソッ何がどうなってやがんだ!」
「はぁ…はぁ…兄さんっ、聞いて…」
力の入らない手を何とか持ち上げて海燕の死覇装を握る。何とか伝えなければならない…死んだはずの五番隊隊長・藍染惣右助の真の姿を。
「私をっ、傷つけたのは…藍染惣右助……」
「っ!!」
「市丸ギンも、協力者だった…!」
天寧が訝しんでいた時点で何となく察していた。あの藍染隊長が…と疑問に思うより先に、“やっぱり…”という納得感が勝っていた。
「藍染の、斬魄刀の能力も…まやかしだった…!」
「………ゆっくりでいい、傷が悪化しちまう」
悔しそうに顔を歪ませる天寧を落ち着かせようと抱き締めて、死覇装を握る手を包み込む。
「…藍染の、斬魄刀の心の能力は…完全催眠…」
「完全催眠…?
!じゃあ、あの死体は…!」
「催眠で、殺されているように見せていただけ…
私達はずっと、騙されていたの…っ」
「天寧が感じてた違和感はそれだったのか…!?」
時間を錯覚していたのも、藍染の仕業と知り、
海燕は大きく舌打ちした。
「とにかくだ!お前は傷を癒す事に専念しろ!
朽木の処刑は隊長達に任せるんだ!」
いいな!と念を押して天寧を寝かせる。
まだ何か言いたげだったが、何を言っても無駄だと感じたのか悔しそうに目を瞑った。
処刑まであと………3時間。
ーーーーーーーーーーー
処刑時間も近づいている中、
各地で大きな霊圧が揺れ動いている。
隊長格が戦っているのだろう…しかも一護達、旅禍相手ではなく死神同士で。
「たくさんの霊圧が揺れ動いているね。
一つは白哉君…?恋次君と戦っているようだよ」
空調が眉を顰めて空を見上げている。
また意識を失っていたのか、目を開けると海燕ではなく空調が天寧を見下ろしていた。
「白哉と、恋次が…?」
「うん。
他にも…えーっと…十一番隊の隊長さんと九番隊、七番隊の隊長さんたちも戦ってるや…」
「あそこは昔から仲悪かったし、仕方ないとして…
………恋次ったら、やっとびゃっくんに牙を剥いたのね」
遅すぎ…と悪態をつくも、
天寧の顔は嬉しそうに綻んでいた。
それを間近で見ていた空調も柔らかく微笑んで…そして悲しげに眉を下げた。
「もうすぐで処刑時間だ。
早く傷を治して行こう、きょうだい」
「…えぇ。藍染の思い通りになんか、させないわ」
覚悟はできている。
橙色の澄みきった炎が揺らめいたのを最後に
天寧は意識を取り戻した。
