尸魂界篇
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十三番隊の隊舎に着く頃には既に月が見えていた。
そして浮竹、ルキア…海燕の姿は無い。
「仙ちゃん!清音ちゃん!隊長達は!?」
「天寧さんっ!!それが…!」
嫌な予感というものは…残酷な程に当たってしまう。
二人から話を聞いた天寧は勢いよく地を蹴って海燕達の元へ向かった。
「(姉さん…どうして…!!)」
都は腹から下を喰われ死亡。
彼女が率いていた部隊も全滅。
海燕はその仇を取るために虚の棲み処へと向かったと。
「(私は“また”、止められなかった…!!)」
止めないと行けない。
従兄だけでも止めないと…
取り返しがつかない事になる。
「(兄さん…!!)」
ーーーーーーーーーーー
多くの死神を喰らい…
都をも喰らった虚の巣窟。
悍ましい触手を持つその虚と対峙している従兄の姿を捉え、天寧は地を蹴った。
「破道の三十一 赤火砲!」
虚に向けて鬼道を放ち、従兄を抱えて下がる。
海燕は“天寧!?”と驚いていたが天寧は気にせず、その傷の様子を見る。
「(深い傷が数カ所…浅い所もかなりある…)
何、やってるのよ…海燕兄さん…」
「な、んでここに…!」
「ひひひひひひひひひひひ
餌が増えたなぁ!活きの良い餌が!」
よく見たら斬魄刀が無い。
きっと虚に持ってかれたのだろう。
幸い致命傷になるものは無い、頑丈な従兄ならば治療を後回しにしても問題ない…と天寧は立ち上がって斬魄刀を構えた。
「待て!奴の相手は俺がやる!お前は下がってろ!」
「その傷で、その有様で、何をしようっていうの」
「天寧!」
「っ…兄さんまで私を置いていくの!?」
「!!」
自分を止めようとする海燕に、そう叫ぶと
彼はハッと目を見開いた。
「母さんがいなくなって、龍雅 さん達もいなくなって…都姉さんまでいなくなったのに…兄さんまでいなくなるの!?」
「天寧…」
「そんなの嫌よ…もう、あんな思いはしたくない…」
だから…と続け霊圧を上げる。
温かくも激しい霊圧によって浮竹と共に様子を見ていたルキアは気圧され、崩れ落ちそうになった。
「(こ、これが…姉様の霊圧…!!)」
燃え盛る炎のように激しく、海燕の霊圧に劣らない
凄まじい霊圧だ。
「ひひ!!喰ろうてやろう!
その美しい体躯も、美しき霊圧も!!
全て喰ろうてやろう!!」
「出来るものなら、やってみなさい」
霊圧を刀に乗せ、虚目掛けて振り下ろす。
それだけで虚の触手は全て斬り落とされた。
「!!
何をした小娘ぇ!!」
「嫌な予感がしたから斬っただけよ。
なぁに?この触手、disgustoso. 」
「…小娘にしては中々に勘が良いようだのう」
「嬉しくないわね、
あなたに褒められても反吐しか出ないわ」
「生意気な口を利きよってからに…
仕方ないのう…昨日の今日で使いとうはなかったが…」
突然、ボコボコと虚の体が不規則に動き始める。
何か来る…と斬魄刀を構えるも、虚の視線は後ろにいる海燕に向いていて__
「!!」
「そこまで嘗められては致し方ないのう!!!」
「兄さん!!」
「!!!」
虚の身体が弾け、地面に落ちた触手と共に海燕を襲う。天寧が手を伸ばすも…それは届かず………それは海燕の手首…霊圧の排出口へと入っていった。
「兄さん!!」
「…海…燕……殿…!?」
同時に虚の身体は崩れ…海燕が顔を上げる。
その顔は…あの虚と同じ凶悪なものだった。
「…何じゃ、儂を呼んだか、小娘」
海燕の舌がだらしなく伸びる。
いや、もうあれは海燕ではないのだろう…
天寧は奥歯を噛み締め、海燕の身体を“乗っ取った虚”を睨む。
「海燕兄さんから離れなさい」
「無理だ」
「離れなさい」
「人間の肉体に入り込んだのとは訳が違うぞ。
儂も霊体、此奴も霊体。
霊体同士の融合だ!永劫解けることはない!!」
“そんな…!”と背後からルキアの悲鳴が聞こえる。
浮竹も息を呑み、心配そうに天寧を見つめていた。
………だが、天寧はジッと虚を見つめ…
そして____
「…海燕兄さん、痛い思いをさせちゃうけど…
………我慢、してね…」
ゆっくりと斬魄刀と鞘を持ち上げ、
柄の頭と鞘の口を合わせ…まるで一本の棒のように振り回す。
「包み相容れ光臨せよ____」
やがてそれは刀身に橙色の炎を纏った薙刀となり
天寧の手に収まった。
「空調
………さぁ、かかってきなさい。
兄さんの身体から引き剥がしてあげるわ」
そして浮竹、ルキア…海燕の姿は無い。
「仙ちゃん!清音ちゃん!隊長達は!?」
「天寧さんっ!!それが…!」
嫌な予感というものは…残酷な程に当たってしまう。
二人から話を聞いた天寧は勢いよく地を蹴って海燕達の元へ向かった。
「(姉さん…どうして…!!)」
都は腹から下を喰われ死亡。
彼女が率いていた部隊も全滅。
海燕はその仇を取るために虚の棲み処へと向かったと。
「(私は“また”、止められなかった…!!)」
止めないと行けない。
従兄だけでも止めないと…
取り返しがつかない事になる。
「(兄さん…!!)」
ーーーーーーーーーーー
多くの死神を喰らい…
都をも喰らった虚の巣窟。
悍ましい触手を持つその虚と対峙している従兄の姿を捉え、天寧は地を蹴った。
「破道の三十一 赤火砲!」
虚に向けて鬼道を放ち、従兄を抱えて下がる。
海燕は“天寧!?”と驚いていたが天寧は気にせず、その傷の様子を見る。
「(深い傷が数カ所…浅い所もかなりある…)
何、やってるのよ…海燕兄さん…」
「な、んでここに…!」
「ひひひひひひひひひひひ
餌が増えたなぁ!活きの良い餌が!」
よく見たら斬魄刀が無い。
きっと虚に持ってかれたのだろう。
幸い致命傷になるものは無い、頑丈な従兄ならば治療を後回しにしても問題ない…と天寧は立ち上がって斬魄刀を構えた。
「待て!奴の相手は俺がやる!お前は下がってろ!」
「その傷で、その有様で、何をしようっていうの」
「天寧!」
「っ…兄さんまで私を置いていくの!?」
「!!」
自分を止めようとする海燕に、そう叫ぶと
彼はハッと目を見開いた。
「母さんがいなくなって、
「天寧…」
「そんなの嫌よ…もう、あんな思いはしたくない…」
だから…と続け霊圧を上げる。
温かくも激しい霊圧によって浮竹と共に様子を見ていたルキアは気圧され、崩れ落ちそうになった。
「(こ、これが…姉様の霊圧…!!)」
燃え盛る炎のように激しく、海燕の霊圧に劣らない
凄まじい霊圧だ。
「ひひ!!喰ろうてやろう!
その美しい体躯も、美しき霊圧も!!
全て喰ろうてやろう!!」
「出来るものなら、やってみなさい」
霊圧を刀に乗せ、虚目掛けて振り下ろす。
それだけで虚の触手は全て斬り落とされた。
「!!
何をした小娘ぇ!!」
「嫌な予感がしたから斬っただけよ。
なぁに?この触手、
「…小娘にしては中々に勘が良いようだのう」
「嬉しくないわね、
あなたに褒められても反吐しか出ないわ」
「生意気な口を利きよってからに…
仕方ないのう…昨日の今日で使いとうはなかったが…」
突然、ボコボコと虚の体が不規則に動き始める。
何か来る…と斬魄刀を構えるも、虚の視線は後ろにいる海燕に向いていて__
「!!」
「そこまで嘗められては致し方ないのう!!!」
「兄さん!!」
「!!!」
虚の身体が弾け、地面に落ちた触手と共に海燕を襲う。天寧が手を伸ばすも…それは届かず………それは海燕の手首…霊圧の排出口へと入っていった。
「兄さん!!」
「…海…燕……殿…!?」
同時に虚の身体は崩れ…海燕が顔を上げる。
その顔は…あの虚と同じ凶悪なものだった。
「…何じゃ、儂を呼んだか、小娘」
海燕の舌がだらしなく伸びる。
いや、もうあれは海燕ではないのだろう…
天寧は奥歯を噛み締め、海燕の身体を“乗っ取った虚”を睨む。
「海燕兄さんから離れなさい」
「無理だ」
「離れなさい」
「人間の肉体に入り込んだのとは訳が違うぞ。
儂も霊体、此奴も霊体。
霊体同士の融合だ!永劫解けることはない!!」
“そんな…!”と背後からルキアの悲鳴が聞こえる。
浮竹も息を呑み、心配そうに天寧を見つめていた。
………だが、天寧はジッと虚を見つめ…
そして____
「…海燕兄さん、痛い思いをさせちゃうけど…
………我慢、してね…」
ゆっくりと斬魄刀と鞘を持ち上げ、
柄の頭と鞘の口を合わせ…まるで一本の棒のように振り回す。
「包み相容れ光臨せよ____」
やがてそれは刀身に橙色の炎を纏った薙刀となり
天寧の手に収まった。
「
………さぁ、かかってきなさい。
兄さんの身体から引き剥がしてあげるわ」
