尸魂界篇
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十三番隊の隊士が虚対峙の任務へ出た。
部隊長は副隊長である海燕だから大丈夫だろうと思ったけれど、虚を取り逃したら大変だ…という事で天寧は三席であり義従姉である志波都と共に、虚が出たという場所へ向かった。
「いたた…」
既に虚は対峙された後のようで
隊士達は休憩に入っていた。
その輪から外れ、一人傷を手当てしているルキアを見つけてた二人はルキアの元へ向かった。
「ルキア」
「ぁ…都殿…天寧姉様…」
「大丈夫?」
「あ!はい!大した事はありません!」
「そう、それは良かった」
ルキアの頬についた汚れを、持っていた布で拭いた都はそれを丁寧に畳み懐へとしまうと優しく微笑んだ。
志波都…海燕の妻で十三番隊の第三席。
聡明で優しく、美しい女性で、夫を立てるのが上手な気品溢れる女性だ。
「何だ都!天寧!来てたのか!」
「あなた方が虚を取り逃ししたらその後始末をしなければ、と天寧ちゃんと話していたのよ」
「はは!そう簡単にやられたりしねえよ!」
「本当かしら?兄さんは目を離すとすーぐ無茶をするんだから。ルキアに変な所見せないで頂戴」
「へーへー、解ってるよ。
朽木!悪いが仙太郎と清音を呼んできてくれ、引き上げだ」
「はい!都殿、姉様!ありがとうございました!」
「ふふ、頑張ってね」
「無茶はしちゃダメよ?」
「はい!」
ルキアの表情は前よりもかなり明るくなった。
よく笑うようになって、最初は躊躇していた姉様呼びも今ではすんなり呼んでくれるようになった。
それを都に自慢すれば“良かったわね、お姉ちゃん”と微笑んで頭を撫でてくれる。…そんな都が大好きで、“あの人達”のように喪わせないと心に決めていた………決めていた…のに…
「ねぇ、都姉さん…本当に行くの…?」
ある日、都が率いる部隊に先行偵察命令が下った。
早朝に出ると言う都を、天寧は不安そうに見上げる。
「心配してくれてるの?」
「家族だもの…当然よ…」
出立は明日。
現在、特別講師として霊術院に赴いている天寧は隊舎にいる事が少なくなった。だから先行偵察命令が下された事も先程聞いたばかりだ。
「…ねぇ、天寧ちゃん
今日は私と一緒に寝てくれる…?」
「…うん…いいよ」
その時から嫌な予感がして、
頭の中で警鐘が鳴り響いている。
それを察したのか、都は天寧を自分の布団へと誘った。
「ふふ、天寧ちゃんとこうして一緒に眠るのは初めてね」
「お昼寝以外だと…そうかも…」
「天寧ちゃんは温かくて安心するわ」
「…ねぇ、都姉さん…」
「ん?なぁに?」
同じ布団に入ってこうして語らうのも初めてだ。
だからこそ…止めたかった。
「明日の偵察任務…行かないで」
「……………何か、感じたの?」
「嫌な予感がするの…
大事な任務だっていうのは解ってる。
でもお願い…行かないで」
この任務は危険だ。
いくら偵察とは言え、その虚に襲われた死神は誰一人として生き残ってない…ただでさえ危険な虚だと言うのに、天寧の血がそれだけじゃないと騒いでいる。
「…天寧ちゃん。
私は魂の平穏を妨げる虚を許さない。
誇りある護廷十三隊の死神として奴らの悪行を食い止めないと」
「都姉さんっ」
「心配してくれてありがとう天寧ちゃん。
優しい妹を持てて私は幸せ者ね」
都は優しく微笑むと“さぁ、もう寝ましょう”と
天寧の髪を撫で、目を瞑った。
「姉さん…お願い…
兄さんや私を、ルキアを、十三番隊を…
置いていかないで」
………この言葉はきっと届いていなかったのだろう。
翌日の夜…その偵察部隊は全滅し、隊長であった都が腹から下を喰われた状態の死体となって発見されただから…
ーーーーーーーーーー
「やぁ!!」
「はぁ!!」
カンッカンッ!と木刀が交じり合う音が響く。
今日も今日とて二人の生徒は授業終わりに居残って、こうして自分に手合わせの様子を見てもらう。本当に熱心な教え子達だ、と微笑ましく思う………が
「………」
「志波さん…?」
「志波先生?どうかしたんですか?」
日が沈み始め、ただでさえざわついていた血が更にざわめき始めた。自分を恋い慕ってくれる二人の生徒が疑問符を浮かべ駆け寄ってきてくれる。
「…ううん、何でもないわ。
日も暮れそうだし、今日はここまでにしましょうか。
木刀を片付けて雑巾がけに入って頂戴」
「「はい!」」
持っていた木刀を片付け、雑巾がけに入る 小さな白と大きな黒を横目に、天寧は眉を顰めた。
「……………(都姉さん…まさか…)」
ドクン…ドクン…と心臓が嫌な音を立てる。
………この感じは覚えがあった。
「……………日番谷君、草冠君。
悪いけれど、あとの事はお願い」
「先生!?」
「まだ残ってる講師はいるだろうから挨拶忘れずに!
気をつけて帰るのよ!」
早口でそう言って、天寧は霊術院から出ていく。驚き戸惑っている二人には悪いが、今は気にかけてる暇はない…と心の中で謝り、天寧は十三番隊の隊舎へと急いだ。
部隊長は副隊長である海燕だから大丈夫だろうと思ったけれど、虚を取り逃したら大変だ…という事で天寧は三席であり義従姉である志波都と共に、虚が出たという場所へ向かった。
「いたた…」
既に虚は対峙された後のようで
隊士達は休憩に入っていた。
その輪から外れ、一人傷を手当てしているルキアを見つけてた二人はルキアの元へ向かった。
「ルキア」
「ぁ…都殿…天寧姉様…」
「大丈夫?」
「あ!はい!大した事はありません!」
「そう、それは良かった」
ルキアの頬についた汚れを、持っていた布で拭いた都はそれを丁寧に畳み懐へとしまうと優しく微笑んだ。
志波都…海燕の妻で十三番隊の第三席。
聡明で優しく、美しい女性で、夫を立てるのが上手な気品溢れる女性だ。
「何だ都!天寧!来てたのか!」
「あなた方が虚を取り逃ししたらその後始末をしなければ、と天寧ちゃんと話していたのよ」
「はは!そう簡単にやられたりしねえよ!」
「本当かしら?兄さんは目を離すとすーぐ無茶をするんだから。ルキアに変な所見せないで頂戴」
「へーへー、解ってるよ。
朽木!悪いが仙太郎と清音を呼んできてくれ、引き上げだ」
「はい!都殿、姉様!ありがとうございました!」
「ふふ、頑張ってね」
「無茶はしちゃダメよ?」
「はい!」
ルキアの表情は前よりもかなり明るくなった。
よく笑うようになって、最初は躊躇していた姉様呼びも今ではすんなり呼んでくれるようになった。
それを都に自慢すれば“良かったわね、お姉ちゃん”と微笑んで頭を撫でてくれる。…そんな都が大好きで、“あの人達”のように喪わせないと心に決めていた………決めていた…のに…
「ねぇ、都姉さん…本当に行くの…?」
ある日、都が率いる部隊に先行偵察命令が下った。
早朝に出ると言う都を、天寧は不安そうに見上げる。
「心配してくれてるの?」
「家族だもの…当然よ…」
出立は明日。
現在、特別講師として霊術院に赴いている天寧は隊舎にいる事が少なくなった。だから先行偵察命令が下された事も先程聞いたばかりだ。
「…ねぇ、天寧ちゃん
今日は私と一緒に寝てくれる…?」
「…うん…いいよ」
その時から嫌な予感がして、
頭の中で警鐘が鳴り響いている。
それを察したのか、都は天寧を自分の布団へと誘った。
「ふふ、天寧ちゃんとこうして一緒に眠るのは初めてね」
「お昼寝以外だと…そうかも…」
「天寧ちゃんは温かくて安心するわ」
「…ねぇ、都姉さん…」
「ん?なぁに?」
同じ布団に入ってこうして語らうのも初めてだ。
だからこそ…止めたかった。
「明日の偵察任務…行かないで」
「……………何か、感じたの?」
「嫌な予感がするの…
大事な任務だっていうのは解ってる。
でもお願い…行かないで」
この任務は危険だ。
いくら偵察とは言え、その虚に襲われた死神は誰一人として生き残ってない…ただでさえ危険な虚だと言うのに、天寧の血がそれだけじゃないと騒いでいる。
「…天寧ちゃん。
私は魂の平穏を妨げる虚を許さない。
誇りある護廷十三隊の死神として奴らの悪行を食い止めないと」
「都姉さんっ」
「心配してくれてありがとう天寧ちゃん。
優しい妹を持てて私は幸せ者ね」
都は優しく微笑むと“さぁ、もう寝ましょう”と
天寧の髪を撫で、目を瞑った。
「姉さん…お願い…
兄さんや私を、ルキアを、十三番隊を…
置いていかないで」
………この言葉はきっと届いていなかったのだろう。
翌日の夜…その偵察部隊は全滅し、隊長であった都が腹から下を喰われた状態の死体となって発見されただから…
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「やぁ!!」
「はぁ!!」
カンッカンッ!と木刀が交じり合う音が響く。
今日も今日とて二人の生徒は授業終わりに居残って、こうして自分に手合わせの様子を見てもらう。本当に熱心な教え子達だ、と微笑ましく思う………が
「………」
「志波さん…?」
「志波先生?どうかしたんですか?」
日が沈み始め、ただでさえざわついていた血が更にざわめき始めた。自分を恋い慕ってくれる二人の生徒が疑問符を浮かべ駆け寄ってきてくれる。
「…ううん、何でもないわ。
日も暮れそうだし、今日はここまでにしましょうか。
木刀を片付けて雑巾がけに入って頂戴」
「「はい!」」
持っていた木刀を片付け、雑巾がけに入る 小さな白と大きな黒を横目に、天寧は眉を顰めた。
「……………(都姉さん…まさか…)」
ドクン…ドクン…と心臓が嫌な音を立てる。
………この感じは覚えがあった。
「……………日番谷君、草冠君。
悪いけれど、あとの事はお願い」
「先生!?」
「まだ残ってる講師はいるだろうから挨拶忘れずに!
気をつけて帰るのよ!」
早口でそう言って、天寧は霊術院から出ていく。驚き戸惑っている二人には悪いが、今は気にかけてる暇はない…と心の中で謝り、天寧は十三番隊の隊舎へと急いだ。
