マフィア
組織犯罪集団とも言われるイタリア起源の組織。

恐喝や暴行など、やる事は犯罪のそれであり
イメージは悪いものばかり。


「イタリアンマフィア・ボンゴレ」


マフィアの中でも最高峰の力と長い歴史を持つ。
綱吉には創設者である初代ボスの血が流れていて
継承者の候補に入っている。


「朝陽」


「ん？」


「最近並盛の風紀委員が襲われている事件が勃発している、道中は私が車を出すから、出るようなら言ってくれ」


「ありがとう源内。
犯人はわかっているのか？」


「恐らく隣町の黒曜中の生徒だろう。
証言者も多数いるから風紀委員長が行ってるだろうな」


「委員長君が…ねぇ……
……源内、車と…
（いや、リボーンがいるなら医療班はいらないか）

車だけ出してくれ」


「…ツナヨシ君か。
わかった、すぐに行こう、行先は」


「黒曜」


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並盛を襲った犯人は最近黒曜中に転校してきた生徒であり、マフィアに利用されマフィアを恨む六道骸一派。


「にしても珍しいな、朝陽がツナヨシ君関連で大人しくしているだなんて」


「……あの子は、私に今起こっている事に巻き込みたくないらしい。
なら私も大人しくしてるさ。
あの子が…話してくれるまでは」


「……全て知っているというのに…
ツナヨシ君は報われないな」


「なんとでも言え。
世の中には知らなくていい事なんてたくさんあるんだ、たまたまそれに当たっただけ」


元々治安が悪く、ボロボロな所が多い黒曜は
完全に無法場となっていた。
中へと入ると、白衣を着た人達が、見慣れた人達を担架で運んでいるのが見えた。


「綱吉！！」


「お知り合いですか？」


「姉貴分です！この子達は…」


「問題ありません。
すぐに治療を行うのでこちらへ」


担架には気絶している綱吉と眠っているリボーンがおり、他にもフゥ太やビアンキ、獄寺、山本、雲雀が担架で運ばれていた。


「この子達をお願いします、」


「はい」


その場で治療を始めた事で、邪魔にならないよう遠目から様子を伺っていると、突然黒い靄がかかり重い空気がのしかかる。


「……復讐者（ヴィンディチェ）か…」


「スデニ、コトハオワッテイル」


黒いローブに身を包んで、顔を包帯で覆った人間とは思えない者達は重い口調で言う。
朝陽も源内も気圧される事もなく、目を瞑った。


「知ってる、医療班に勘付かれる前に去れ。
あいつらはボンゴレだぞ」


そう返せば復讐者は黒い靄に包まれて消えた。


「朝陽」


「……帰ろう。
綱吉が何も話さない限り、私達が干渉する事はない。」


「わかった」


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黒曜での騒動は綱吉から何も言われず
リボーンも何も言わなかった。

弟分には頼られたいけど、
巻き込みたくないという彼の気持ちもわかる。
綱吉を愛する気持ちは変わらないし、
だからと言って過干渉もよくない。

そんな複雑な気持ちを抑え、
朝陽は目の前に置かれた指輪を手に取った。


「宿命は変えられない。
でも、運命は変えられるんだ。」


その指輪は銀色に輝いていて、
中心には不思議な模様が描かれている。


「……必ず、守ってみせる」