日常・黒曜・ヴァリアー編
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梅雨が明けて、
カラッとした暑さが続くようになった8月。
夏休みに突入した世間だが
並盛では夏祭りが行われるらしく
朝から外が賑わっていた。
「うんうん、こういう普通の賑わいがインスピレーションを刺激するんだよなぁ」
「高校の課題を楽譜に変えるなよ」
「わかってるって〜」
源内の小言を右から左へ流し、ペンを走らせる。
本来であれば綱吉の所に行って一緒に夏祭りでも…と思っていたのだが、受験生であり偏差値の高い高校に通う朝陽には大量の課題が用意されていた。
「そういえば、大学はどうするんだ」
「んー…とりあえず法学部のある所かなー
偏差値上がるけど私の成績なら余裕で行けるっていう大学紹介されたんだよ」
「法学部?お前が?」
「芸能活動やってるとさ、色々あるじゃん?
法律とかにも興味あるし行って損はないと思ってるんだよ」
「まぁ、確かにな。
芸能活動はそのまま続けるのか」
「そのつもり。
高校卒業したら海外活動も積極的にやりたいんだよね」
「そういうオファーも来てるし、いいんじゃないか?社長には?」
「話してあるよ、芸能活動に支障がないなら問題無しって言われた」
進路希望調査の紙、大学のパンフレットや志願書…受験生としてやるべき事はたくさんあるが、朝陽の脳裏にはリボーンの存在がチラついていた。
『ツナのファミリーに入れ』
綱吉からの誘いじゃないと受けないと断ったが
綱吉本人はリボーンからマフィアのボスになるためのあれこれを教えられているのだろう…そう思うとやるせない気持ちになる。
「源内ー
課題 終わったらインスピレーションの為に夏祭りへ行ってくる」
「普通に楽しんで来なさい」
ーーーーーーーーーー
課題はかなり時間がかかり、
終わる頃には午後4時を過ぎていた。
変装用のキャップを被りメガネをして
貴重品だけ持って家を出る。
既に賑わいを見せている神社は
かなりの人集りができていて朝陽は走り回る子供達を避けながら雰囲気を楽しんでいた。
「ん?あれは…」
ふと目に入ったチョコバナナと書かれた出店。
その店は以前破壊してしまった公民館の壁を修理する為のお金を稼ぐべく綱吉、山本、獄寺が経営していた。
「(うぅ…何でこんな事に…)」
「チョコバナナお1つくださいな」
「は、はい!
………って、あれ?」
黒いキャップから見えている赤茶の髪に
メガネ越しでもわかる赤い瞳。
お腹を大胆に出したスタイル抜群の女性は自分と目が合うとニッと明るい笑顔を見せた。
「姉さん!!」
「「姉君!/朝陽さん!」」
「お前らが出店とは訳ありか?」
「う、うん、まぁね…
はい、チョコバナナ!400円!」
「はいよ、ありがと」
お金を渡してチョコバナナを受け取った朝陽はそれを口にしながら、店の様子を見る。
チョコのかかってないバナナが串に刺してあるだけのコーナー…獄寺による脅迫染みた宣伝と明るい山本による宣伝…
朝陽はチョコバナナを食べ終えると
そっとその店に入って綱吉の隣に並んだ。
「姉さん?」
「商品は見た目から!
獄寺、生チョコ塗って展示して。
山本はそのまま宣伝!
私も手伝うからノルマ達成目指して頑張ろう!」
「救世主!!」
「朝陽さん参戦はありがてーな!」
「頑張りましょう!姉君!」
バチコーン!とウィンクする頼れる姉貴分に涙を流しながら、宣伝を続ければ、すぐに客が集まった。
「バナナあと一箱で完売っス!」
「おお!さすが姉さん!助かったよ!」
「弟分が困っているんだ、当然だよ。
さて、私は他の出店回ってくるからあとは君達でやれるね?」
「うん!本当にありがと!」
「あざっした朝陽さん!」
「ちゃんとお礼しろ野球馬鹿!!
姉君、本当にありがとうございます!!」
笑顔でお礼を言う3人に手を降って
他の出店を見ていくと、はたまた見慣れた背中を見つけ声をかけた。
「君もお祭りに来るんだね、委員長君」
「!……守沢朝陽」
学ランは着ていないものの、
制服に風紀の腕章を着けている雲雀は
朝陽の姿を見ると眉を顰めた。
「マフラーはまた今度返す」
「マフラー?あぁ、あの時の。
あれから風邪はひいてない?」
「そんなにヤワじゃないよ」
「ならば良し。
今日まで風紀委員のお仕事かい?大変だな」
「そう思うなら消えるか僕と戦って。
あの時のは雪合戦、僕は納得行ってない」
「わはは、元気な事はいいんだが、
こんな所で手合わせは行けないぞ、それこそ風紀を乱してしまう。」
トンッと額を突けば、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をされて思わず笑ってしまう。
だがその顔はすぐに不機嫌そうに歪んで、キッと睨みつけられた。
「わはは!君も可愛い顔ができるんだ!
年相応で何より!」
「咬み殺す」
「おお、怖い怖い。
……何やら騒がしいからそろそろ行くよ。
活動頑張ってね、委員長君」
「ちょっと、待ちなよ」
タッタッタ…と去っていく背中を捕まえられず、伸ばした手は空回り、チッと舌打ちする。
すると巡回していた風紀委員の男が近寄ってきてそっと耳打ちされる。
「委員長、神社の方で何やら騒ぎが起こっているようで」
「僕が行く」
「はっ!お気をつけて!」
カラッとした暑さが続くようになった8月。
夏休みに突入した世間だが
並盛では夏祭りが行われるらしく
朝から外が賑わっていた。
「うんうん、こういう普通の賑わいがインスピレーションを刺激するんだよなぁ」
「高校の課題を楽譜に変えるなよ」
「わかってるって〜」
源内の小言を右から左へ流し、ペンを走らせる。
本来であれば綱吉の所に行って一緒に夏祭りでも…と思っていたのだが、受験生であり偏差値の高い高校に通う朝陽には大量の課題が用意されていた。
「そういえば、大学はどうするんだ」
「んー…とりあえず法学部のある所かなー
偏差値上がるけど私の成績なら余裕で行けるっていう大学紹介されたんだよ」
「法学部?お前が?」
「芸能活動やってるとさ、色々あるじゃん?
法律とかにも興味あるし行って損はないと思ってるんだよ」
「まぁ、確かにな。
芸能活動はそのまま続けるのか」
「そのつもり。
高校卒業したら海外活動も積極的にやりたいんだよね」
「そういうオファーも来てるし、いいんじゃないか?社長には?」
「話してあるよ、芸能活動に支障がないなら問題無しって言われた」
進路希望調査の紙、大学のパンフレットや志願書…受験生としてやるべき事はたくさんあるが、朝陽の脳裏にはリボーンの存在がチラついていた。
『ツナのファミリーに入れ』
綱吉からの誘いじゃないと受けないと断ったが
綱吉本人はリボーンからマフィアのボスになるためのあれこれを教えられているのだろう…そう思うとやるせない気持ちになる。
「源内ー
「普通に楽しんで来なさい」
ーーーーーーーーーー
課題はかなり時間がかかり、
終わる頃には午後4時を過ぎていた。
変装用のキャップを被りメガネをして
貴重品だけ持って家を出る。
既に賑わいを見せている神社は
かなりの人集りができていて朝陽は走り回る子供達を避けながら雰囲気を楽しんでいた。
「ん?あれは…」
ふと目に入ったチョコバナナと書かれた出店。
その店は以前破壊してしまった公民館の壁を修理する為のお金を稼ぐべく綱吉、山本、獄寺が経営していた。
「(うぅ…何でこんな事に…)」
「チョコバナナお1つくださいな」
「は、はい!
………って、あれ?」
黒いキャップから見えている赤茶の髪に
メガネ越しでもわかる赤い瞳。
お腹を大胆に出したスタイル抜群の女性は自分と目が合うとニッと明るい笑顔を見せた。
「姉さん!!」
「「姉君!/朝陽さん!」」
「お前らが出店とは訳ありか?」
「う、うん、まぁね…
はい、チョコバナナ!400円!」
「はいよ、ありがと」
お金を渡してチョコバナナを受け取った朝陽はそれを口にしながら、店の様子を見る。
チョコのかかってないバナナが串に刺してあるだけのコーナー…獄寺による脅迫染みた宣伝と明るい山本による宣伝…
朝陽はチョコバナナを食べ終えると
そっとその店に入って綱吉の隣に並んだ。
「姉さん?」
「商品は見た目から!
獄寺、生チョコ塗って展示して。
山本はそのまま宣伝!
私も手伝うからノルマ達成目指して頑張ろう!」
「救世主!!」
「朝陽さん参戦はありがてーな!」
「頑張りましょう!姉君!」
バチコーン!とウィンクする頼れる姉貴分に涙を流しながら、宣伝を続ければ、すぐに客が集まった。
「バナナあと一箱で完売っス!」
「おお!さすが姉さん!助かったよ!」
「弟分が困っているんだ、当然だよ。
さて、私は他の出店回ってくるからあとは君達でやれるね?」
「うん!本当にありがと!」
「あざっした朝陽さん!」
「ちゃんとお礼しろ野球馬鹿!!
姉君、本当にありがとうございます!!」
笑顔でお礼を言う3人に手を降って
他の出店を見ていくと、はたまた見慣れた背中を見つけ声をかけた。
「君もお祭りに来るんだね、委員長君」
「!……守沢朝陽」
学ランは着ていないものの、
制服に風紀の腕章を着けている雲雀は
朝陽の姿を見ると眉を顰めた。
「マフラーはまた今度返す」
「マフラー?あぁ、あの時の。
あれから風邪はひいてない?」
「そんなにヤワじゃないよ」
「ならば良し。
今日まで風紀委員のお仕事かい?大変だな」
「そう思うなら消えるか僕と戦って。
あの時のは雪合戦、僕は納得行ってない」
「わはは、元気な事はいいんだが、
こんな所で手合わせは行けないぞ、それこそ風紀を乱してしまう。」
トンッと額を突けば、鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をされて思わず笑ってしまう。
だがその顔はすぐに不機嫌そうに歪んで、キッと睨みつけられた。
「わはは!君も可愛い顔ができるんだ!
年相応で何より!」
「咬み殺す」
「おお、怖い怖い。
……何やら騒がしいからそろそろ行くよ。
活動頑張ってね、委員長君」
「ちょっと、待ちなよ」
タッタッタ…と去っていく背中を捕まえられず、伸ばした手は空回り、チッと舌打ちする。
すると巡回していた風紀委員の男が近寄ってきてそっと耳打ちされる。
「委員長、神社の方で何やら騒ぎが起こっているようで」
「僕が行く」
「はっ!お気をつけて!」