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歴史修正主義者と時間遡行軍。
歴史を変えようと目論み、
数多の時代へと侵攻する者たち。
その時間遡行軍によって、
時雨の家系は消滅。
この世に存在すらしてない事になってしまった。
「……おとうさん、おかあさん…」
「…あなたを助けてくれたのは、山姥切国広。
刀の付喪神………神様よ」
「…かみさま……おにいさん…が…」
「末席だ。大した力もない。
それに俺は……」
「いつもの皮肉発言はいらないから、
話を戻すわよ」
「……俺が…写しだからか……」
天乃の言葉に山姥切は布を目深に被る。
“うつし…?”と時雨が?を浮かべているが、天乃に気にしなくていいと頭を振られた。
「んん、とりあえず…あなたの今後についてだけれど…政府に保護されるか…
審神者として、山姥切国広と共に本丸を持つか」
「おい、天乃」
山姥切が止めるように言うも、
天乃は真っ直ぐ、時雨を見ている。
するとずっと影っていた時雨の瞳に光が差す。
「……いっしょ…?」
「えぇ、幸い、この山姥切国広は誰とも縁を結んでいない個体なの。」
えんをむすんでいないこたい
その意味はわからないが、
時雨は山姥切を見上げ布を小さく引っ張る。
「…いっしょ…が、いい…」
「……審神者になったら戦争に出るんだぞ」
「…おにいさん、いっしょ…がいい」
「傷つく事も多くなる」
「……おにいさん…」
離す気はないらしい。
そう悟った山姥切は一つ溜息を吐くと
口上を述べるべく口を開いた。
「山姥切国広だ。
……なんだその目は。
写しだというのが気になると?」
途端、キュッ…と糸のようなもので結ばれた感覚がして、顔を上げる。
そこには呆れ顔の山姥切が自分を見下ろしていたが、なぜかピンク色の…桜の花弁が舞っていた。
「……さくら…?」
「誉桜よ。
刀剣男士の調子が良い時や気分が良い時に舞うの」
「……」
ひらひらと舞う誉桜を掴もうと手を伸ばすも
それは手に触れる事なく消える。
「?」
「この桜はすぐに消える。
……………こら掴もうとするな」
桜が気になるのか手を伸ばすのを止めない時雨。
まだ小さい新たな主を腕に抱けば、伏せがちになっている目が瞬いた。
「そら、話はまだ終わってないんだ。
大人しくしていろ」
「……」
大人しくなった時雨に微笑んで
天乃は話を進めるべく、紙を取り出した。
「それじゃあ早速、審神者登録を行うわね。
まずは審神者名を決めてもらうわ」
「さにわめい?」
「審神者としての名前の事よ」
神に真名を教えてはならない、
真名を教えれば名を取られ、
その神が飽きるまで永遠に囚われてしまう。
天乃が“とにかく名前を教えないでね”と
念を押せば、時雨は頷いた。
だが、名前など全然思いつかず
時雨は少し困惑しながら天乃と山姥切を交互に見た。
「まだ幼子には難しいだろ」
「んー…そうよね…
なら、これはどうかしら?」
天乃は微笑みながら時雨の目の前に赤、青、黄色、緑、ピンクの色紙を置いた。
「好きな色を選んで?
この紙の裏に貴方の審神者名が書いてあるから」
「……」
時雨は暫く色紙を眺め、
やがて、一枚の紙を取って天乃に渡した。
「ありがとう。
それじゃあ今日から貴方の審神者名は蒼。これでどうかしら」
天乃がその紙をひっくり返すと
そこには“蒼”と書かれていた。
「蒼…」
その名前を見て時雨はコクッと頷く。
それを見た天乃もニコッと笑って
書類にペンを走らせていく。
「第10XX80号
審神者名 蒼
初期刀 山姥切国広
審神者就任を私、天乃が見届けます。
今日からよろしくお願いしますね、審神者様」
「………………」
書類に書かれた蒼の文字。
時雨は山姥切の布をギュッと握り
その名前を見ていた。
歴史を変えようと目論み、
数多の時代へと侵攻する者たち。
その時間遡行軍によって、
時雨の家系は消滅。
この世に存在すらしてない事になってしまった。
「……おとうさん、おかあさん…」
「…あなたを助けてくれたのは、山姥切国広。
刀の付喪神………神様よ」
「…かみさま……おにいさん…が…」
「末席だ。大した力もない。
それに俺は……」
「いつもの皮肉発言はいらないから、
話を戻すわよ」
「……俺が…写しだからか……」
天乃の言葉に山姥切は布を目深に被る。
“うつし…?”と時雨が?を浮かべているが、天乃に気にしなくていいと頭を振られた。
「んん、とりあえず…あなたの今後についてだけれど…政府に保護されるか…
審神者として、山姥切国広と共に本丸を持つか」
「おい、天乃」
山姥切が止めるように言うも、
天乃は真っ直ぐ、時雨を見ている。
するとずっと影っていた時雨の瞳に光が差す。
「……いっしょ…?」
「えぇ、幸い、この山姥切国広は誰とも縁を結んでいない個体なの。」
えんをむすんでいないこたい
その意味はわからないが、
時雨は山姥切を見上げ布を小さく引っ張る。
「…いっしょ…が、いい…」
「……審神者になったら戦争に出るんだぞ」
「…おにいさん、いっしょ…がいい」
「傷つく事も多くなる」
「……おにいさん…」
離す気はないらしい。
そう悟った山姥切は一つ溜息を吐くと
口上を述べるべく口を開いた。
「山姥切国広だ。
……なんだその目は。
写しだというのが気になると?」
途端、キュッ…と糸のようなもので結ばれた感覚がして、顔を上げる。
そこには呆れ顔の山姥切が自分を見下ろしていたが、なぜかピンク色の…桜の花弁が舞っていた。
「……さくら…?」
「誉桜よ。
刀剣男士の調子が良い時や気分が良い時に舞うの」
「……」
ひらひらと舞う誉桜を掴もうと手を伸ばすも
それは手に触れる事なく消える。
「?」
「この桜はすぐに消える。
……………こら掴もうとするな」
桜が気になるのか手を伸ばすのを止めない時雨。
まだ小さい新たな主を腕に抱けば、伏せがちになっている目が瞬いた。
「そら、話はまだ終わってないんだ。
大人しくしていろ」
「……」
大人しくなった時雨に微笑んで
天乃は話を進めるべく、紙を取り出した。
「それじゃあ早速、審神者登録を行うわね。
まずは審神者名を決めてもらうわ」
「さにわめい?」
「審神者としての名前の事よ」
神に真名を教えてはならない、
真名を教えれば名を取られ、
その神が飽きるまで永遠に囚われてしまう。
天乃が“とにかく名前を教えないでね”と
念を押せば、時雨は頷いた。
だが、名前など全然思いつかず
時雨は少し困惑しながら天乃と山姥切を交互に見た。
「まだ幼子には難しいだろ」
「んー…そうよね…
なら、これはどうかしら?」
天乃は微笑みながら時雨の目の前に赤、青、黄色、緑、ピンクの色紙を置いた。
「好きな色を選んで?
この紙の裏に貴方の審神者名が書いてあるから」
「……」
時雨は暫く色紙を眺め、
やがて、一枚の紙を取って天乃に渡した。
「ありがとう。
それじゃあ今日から貴方の審神者名は蒼。これでどうかしら」
天乃がその紙をひっくり返すと
そこには“蒼”と書かれていた。
「蒼…」
その名前を見て時雨はコクッと頷く。
それを見た天乃もニコッと笑って
書類にペンを走らせていく。
「第10XX80号
審神者名 蒼
初期刀 山姥切国広
審神者就任を私、天乃が見届けます。
今日からよろしくお願いしますね、審神者様」
「………………」
書類に書かれた蒼の文字。
時雨は山姥切の布をギュッと握り
その名前を見ていた。