ファイル島編
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ポンポンと太一に頭を撫でられるも
律は表情を変えず
太一に手を引かれて歩く。
すると、ガブモンが立ち止まり
クンクンと鼻を動かす。
「!海の匂いがしてきた!」
「見えたよ!海だーーーい!」
川を泳いでいたゴマモンが嬉しそうに声を上げ、子供たちも顔を上げる。
そこには海が広がっていて砂浜も見えた。
ジリリリリ…
するとどこからか電話の音が響き
みんなは怪訝そうに辺りを見渡す。
「?」
「こんな所で電話の音?」
急いでその音を辿れば
なぜか砂浜に電話ボックスが数台並んでいた。
太一がそのボックスの扉を開いた途端
電話の音がピタリと止まる。
「どうした太一?」
「止まった…」
「こんな所に電話ボックスなんて…」
「不合理です!」
「でもこれはいつも見る電話ボックスだな、普通の」
「あたしん家の傍にもあるわ!」
「という事は…ここは…
ここはまだ日本なんだ!!」
「ニホン?丈、なんだそれ?」
ゴマモンの言葉に他のデジモンたちも?を浮かべて丈を見る。それを見た丈は〝やっぱり違うかも…〟と眉を寄せ肩を落とす。
「律、10円持ってるか?」
「……はい」
律はリュックから小銭袋を取り出して10円を出すと太一に渡す。
それを見ていた光子郎は〝何するんですか?〟と声をかけた。
「決まってんだろ?
電話かけるんだよ、うちに。
律、ルーチェモンとそこで待ってろよ」
「……うん」
電話をかける太一を見て、
みんなも電話をかけようと動き出す。
律はルーチェモンと一緒に外で太一たちを見守った。
「もしもし?俺だけど!」
『午前35:81:90をお知らせします』
「は?」
『ピッピッピッピッーーーーー』
「な、なんだこりゃ!?」
だがその電話から流れてくるのは おかしなことばかりでみんなは早々に諦めて出てきた。
「…太一」
「ダメだ、何なんだよこの電話…」
ただ1人、あれこれ模索する丈を置いて
近くに座った太一を見習って律も隣に座る。
次…次…とぶつぶつ言いながら
電話をかけていく丈に
みんなは段々と呆れた目になっていく。
「結構しつこい性格してるんですね」
「丈らしいよ」
「どこにかけても聞こえてくるのは
デタラメな情報ばかりか…」
「律、疲れてないか?」
「……少し…」
「そっか、よしっ休憩にしよう!」
太一の言葉に〝誰か食べる物持ってる?〟と空が声を上げる。
そして下げていたポーチを探ろうとするとあの水色の小さな機械が手に触れた。
「あら?これってあの時空から降ってきた…」
「あ、それ俺も持ったままだ。
律も持ってるか?」
律の腰にも着いていて
他のみんなもベルトやバッグに着いたままだった。
「どうやらこれは何か…」
ぎゅるるる…
光子郎が何か考えようとした時、
彼のお腹の虫が鳴り、焦ったように話題を変える。
「所で、誰か食べ物をって話でしたよね…?」
「私が持ってるのは 旅行用の救急セット…
絆創膏と消毒薬、それに針と糸位よ」
「僕はこのノートパソコンとデジカメ
携帯電話…でもここに来てからどれも使えなくなってるんです。
まだバッテリー残ってたはずなのに」
「よく持ってくるよなー
そんなのサマーキャンプに」
「太一さんと律さんは?」
「俺?これだけ単眼鏡。
律、リュックの中身見せてくれるか?」
「……うん…」
中身は律が持っていたハープと小銭入れ、水筒が入っていて食べ物は入ってなかった。
「俺も食べ物は持ってないな…」
「僕、食べ物持ってるよ!」
するとタケルがリュックを下ろし中身を見せる。そこにはお菓子が入っていた。
「わぁ!お菓子!美味しそうね!
…あなた、うちの子ども会の子供じゃなかったわよね?」
「うん!夏休みだからお兄ちゃん所に遊びに来たんだ!ね!お兄ちゃん!」
「ぇ、あぁ…」
「ヤマトがお兄ちゃんだってさ」
「従兄弟ですかね?」
「ミミちゃんは何を持ってるの?
そのバッグ大きいけど」
ミミが大きな肩掛けバッグの中身を見せると、出できたのは本格的なサバイバルグッズだった。
「これでしょ?固形燃料でしょ?釣り糸セット、コンパス、懐中電灯!それから…」
「「「………」」」
「結構本格的なサバイバル用意品だな」
「せっかくキャンプに行くんだから
パパの道具を借りてきたの!内緒で!」
「普通は持ってこないぞこんなの」
「だが、これからは役に立つかもしれないな」
「そうね、この先どうなるかわからないし」
「そっか…それもそうだよな…
所で丈はまだ電話してるけど
食いもんなんか持ってきてな……」
丈に目を向けた時、太一は丈の持つバッグが目に入り〝あ!!〟と声を上げる。
「あれ、非常食だ!!」
「「「えぇ!?」」」
「本当だ!」
バッグには非常用と書かれて
慌てて丈を呼び戻す。
「おい丈!非常食持ってるじゃないかー!!」
「ええ!?なんで僕がそんなもの持たなきゃいけないんだよー?」
「だってそのバッグ!」
「バッグ? あ!そうだ!これをミミくんに届けに行く所だったんだ!」
「ミミだって」
「あたし?」
丈は電話を置いて そのバッグをミミに渡す。
「ミミくん!君は非常食当番だったろ!?ちゃんと管理してなきゃダメじゃないか!!」
「えー!だって重たいしー!」
「そういうワガママ言ってちゃ…」
「まぁまぁ!食べ物があるってわかっただけでもめっけもんだ!昼飯にしようぜ!」
「そうそう!」
ケンカになりそうな所を太一が止めに入り、空も同意した所で早速非常食を広げる。
「非常食は一班につき3日分支給されている。僕の班は6人だったから…
6✕3✕3で…」
「54食ですね」
「そうだ。
それを8人で分けて食べると…」
「約3日ですね」
「そ、そうだ…そう…」
「……デジモンたち…」
「律ちゃんの言う通りよ、
デジモンたちの分もあるから実際にはその半分、1日持つかどうか…」
その言葉に頭を抱えると
〝オレたちはいいよ〟とガブモンが口を開いた。
「自分で食べる分は自分で探すから」
「「「ええ!?」」」
「気にしなくていいわよ、
こういうの慣れてるし」
「本当にいいの?」
「大丈夫。
今までずっとそうだったんだから!」
「そうして貰えると助かるよ!
じゃ、この非常食は人間の分ってことで…」
「………太一、食べてます…」
「「「え?」」」
律は表情を変えず
太一に手を引かれて歩く。
すると、ガブモンが立ち止まり
クンクンと鼻を動かす。
「!海の匂いがしてきた!」
「見えたよ!海だーーーい!」
川を泳いでいたゴマモンが嬉しそうに声を上げ、子供たちも顔を上げる。
そこには海が広がっていて砂浜も見えた。
ジリリリリ…
するとどこからか電話の音が響き
みんなは怪訝そうに辺りを見渡す。
「?」
「こんな所で電話の音?」
急いでその音を辿れば
なぜか砂浜に電話ボックスが数台並んでいた。
太一がそのボックスの扉を開いた途端
電話の音がピタリと止まる。
「どうした太一?」
「止まった…」
「こんな所に電話ボックスなんて…」
「不合理です!」
「でもこれはいつも見る電話ボックスだな、普通の」
「あたしん家の傍にもあるわ!」
「という事は…ここは…
ここはまだ日本なんだ!!」
「ニホン?丈、なんだそれ?」
ゴマモンの言葉に他のデジモンたちも?を浮かべて丈を見る。それを見た丈は〝やっぱり違うかも…〟と眉を寄せ肩を落とす。
「律、10円持ってるか?」
「……はい」
律はリュックから小銭袋を取り出して10円を出すと太一に渡す。
それを見ていた光子郎は〝何するんですか?〟と声をかけた。
「決まってんだろ?
電話かけるんだよ、うちに。
律、ルーチェモンとそこで待ってろよ」
「……うん」
電話をかける太一を見て、
みんなも電話をかけようと動き出す。
律はルーチェモンと一緒に外で太一たちを見守った。
「もしもし?俺だけど!」
『午前35:81:90をお知らせします』
「は?」
『ピッピッピッピッーーーーー』
「な、なんだこりゃ!?」
だがその電話から流れてくるのは おかしなことばかりでみんなは早々に諦めて出てきた。
「…太一」
「ダメだ、何なんだよこの電話…」
ただ1人、あれこれ模索する丈を置いて
近くに座った太一を見習って律も隣に座る。
次…次…とぶつぶつ言いながら
電話をかけていく丈に
みんなは段々と呆れた目になっていく。
「結構しつこい性格してるんですね」
「丈らしいよ」
「どこにかけても聞こえてくるのは
デタラメな情報ばかりか…」
「律、疲れてないか?」
「……少し…」
「そっか、よしっ休憩にしよう!」
太一の言葉に〝誰か食べる物持ってる?〟と空が声を上げる。
そして下げていたポーチを探ろうとするとあの水色の小さな機械が手に触れた。
「あら?これってあの時空から降ってきた…」
「あ、それ俺も持ったままだ。
律も持ってるか?」
律の腰にも着いていて
他のみんなもベルトやバッグに着いたままだった。
「どうやらこれは何か…」
ぎゅるるる…
光子郎が何か考えようとした時、
彼のお腹の虫が鳴り、焦ったように話題を変える。
「所で、誰か食べ物をって話でしたよね…?」
「私が持ってるのは 旅行用の救急セット…
絆創膏と消毒薬、それに針と糸位よ」
「僕はこのノートパソコンとデジカメ
携帯電話…でもここに来てからどれも使えなくなってるんです。
まだバッテリー残ってたはずなのに」
「よく持ってくるよなー
そんなのサマーキャンプに」
「太一さんと律さんは?」
「俺?これだけ単眼鏡。
律、リュックの中身見せてくれるか?」
「……うん…」
中身は律が持っていたハープと小銭入れ、水筒が入っていて食べ物は入ってなかった。
「俺も食べ物は持ってないな…」
「僕、食べ物持ってるよ!」
するとタケルがリュックを下ろし中身を見せる。そこにはお菓子が入っていた。
「わぁ!お菓子!美味しそうね!
…あなた、うちの子ども会の子供じゃなかったわよね?」
「うん!夏休みだからお兄ちゃん所に遊びに来たんだ!ね!お兄ちゃん!」
「ぇ、あぁ…」
「ヤマトがお兄ちゃんだってさ」
「従兄弟ですかね?」
「ミミちゃんは何を持ってるの?
そのバッグ大きいけど」
ミミが大きな肩掛けバッグの中身を見せると、出できたのは本格的なサバイバルグッズだった。
「これでしょ?固形燃料でしょ?釣り糸セット、コンパス、懐中電灯!それから…」
「「「………」」」
「結構本格的なサバイバル用意品だな」
「せっかくキャンプに行くんだから
パパの道具を借りてきたの!内緒で!」
「普通は持ってこないぞこんなの」
「だが、これからは役に立つかもしれないな」
「そうね、この先どうなるかわからないし」
「そっか…それもそうだよな…
所で丈はまだ電話してるけど
食いもんなんか持ってきてな……」
丈に目を向けた時、太一は丈の持つバッグが目に入り〝あ!!〟と声を上げる。
「あれ、非常食だ!!」
「「「えぇ!?」」」
「本当だ!」
バッグには非常用と書かれて
慌てて丈を呼び戻す。
「おい丈!非常食持ってるじゃないかー!!」
「ええ!?なんで僕がそんなもの持たなきゃいけないんだよー?」
「だってそのバッグ!」
「バッグ? あ!そうだ!これをミミくんに届けに行く所だったんだ!」
「ミミだって」
「あたし?」
丈は電話を置いて そのバッグをミミに渡す。
「ミミくん!君は非常食当番だったろ!?ちゃんと管理してなきゃダメじゃないか!!」
「えー!だって重たいしー!」
「そういうワガママ言ってちゃ…」
「まぁまぁ!食べ物があるってわかっただけでもめっけもんだ!昼飯にしようぜ!」
「そうそう!」
ケンカになりそうな所を太一が止めに入り、空も同意した所で早速非常食を広げる。
「非常食は一班につき3日分支給されている。僕の班は6人だったから…
6✕3✕3で…」
「54食ですね」
「そうだ。
それを8人で分けて食べると…」
「約3日ですね」
「そ、そうだ…そう…」
「……デジモンたち…」
「律ちゃんの言う通りよ、
デジモンたちの分もあるから実際にはその半分、1日持つかどうか…」
その言葉に頭を抱えると
〝オレたちはいいよ〟とガブモンが口を開いた。
「自分で食べる分は自分で探すから」
「「「ええ!?」」」
「気にしなくていいわよ、
こういうの慣れてるし」
「本当にいいの?」
「大丈夫。
今までずっとそうだったんだから!」
「そうして貰えると助かるよ!
じゃ、この非常食は人間の分ってことで…」
「………太一、食べてます…」
「「「え?」」」