ファイル島編
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「「「うわああああ!!」」」
クワガーモンによって崖が崩れ
子供たちは落ちていく。
律はすぐ天使に抱えられ
みんなと共に落ちることはなかった。
「律!大丈夫?」
「…はい…」
小さかった身体は太一やヤマトと引けを取らないほど大きくなり、小さな律は軽々と抱きかかえられる。
ひとまず律の無事を確認した天使は安堵の息を吐くと、いつの間にか現れたカラフルな魚たちの元へ向かった。
「!律!大丈夫か!?」
「……うん…」
魚の大群の上にはみんながいて
そこに降り立った律は太一に抱きしめられる。
「おい!あれ!」
無事な姿に安心するも
上を見上げればクワガーモンが落ちてくるのが見えた。
「急げー!!」
アザラシのようなデジモンの指示によって 魚たちのスピードが上がりクワガーモンが落ちてくる前に逃げ切ることができた……が、
「……あ!!」
巨大な岩と落ちてきた事によって
大きな波が発生し、遠くまで流されてしまった…
ーーーーーーーーーー
「「「はぁ…」」」
波が落ち着き、近くの岸に上陸すると
みんなは溜息を吐いた。
「やっとほんとに助かったみたいだな…」
「な、なんだったんだ?さっきの魚は…」
「あれはね、マーチングフィッシーズさ!」
「え?」
「オイラ、魚を自由に操ることができるんだ!」
アザラシのようなデジモンがニコニコと説明すれば、丈も自然と笑顔になる。
「そうか!お前のおかげだったのか!
ありがとうプカモン……じゃなくて… えっと、その…」
「ゴマモンだよ!」
「ゴマモン?」
姿形が変わってしまったデジモンたちに
子供たちは興味津々に観察する。
「どうなっちゃったの?トコモンは」
「今はパタモンだよ」
「ボクたち、進化したんだ!」
「進化?なんだ進化って…」
「普通は、ある生物の種全体がより高度な種に変化する事ですけど…」
「そうですがな!その進化!
ワイはモチモンからテントモンに!」
モチモンはてんとう虫のような姿に
ピョコモンは鳥のような姿に
ツノモンは毛皮のようなものを被った姿に それぞれ変わっていた。
「私はピョコモンからピヨモンに!」
「俺はツノモンからガブモンに!」
「あたしはタネモンからパルモンに!」
「そしてボクはコロモンにアグモンになったんだ!」
「……キュピモン…」
「今はルーチェモン!よろしくね、律!」
バサッと翼をはためかせ、律に抱き着いたルーチェモンは嬉しそうに頬を赤らめて頬擦りする。
「ふぅん…
とにかく、前より強くなったみたいだな
その…進化してもデジタルモンスターなのか?」
「そうだよ! 太一と会えて良かったよー!」
「?なんで」
「ボクは自分だけだと進化できなかったんだ!きっと太一と会ったおかげで進化できたんだよ〜」
「ふぅん…」
アグモンの言葉に太一は怪訝そうにする。
デジモンが子供たちのおかげで進化できたのは共通認識らしく、みんな嬉しそうにしていた。
「なんだかよくわからないな…」
「オイラたちにもよくわからないんだよ」
「うーん……」
「それより、これからどうする」
「元の場所に戻ろう!
大人たちが助けに来るのを待つんだ!」
「戻るって言ってもなぁ…」
ずいぶんと流されてしまったのか、
さっきまでいた場所は遠くの方にあり
且つ、崖から落ちてきた事もあって 戻るのは困難だった。
「じゃあどうしたらいいんだ?
……どこか、道を探して…」
「大体、ここはどこなんだ?
どう考えてもキャンプ場の近くじゃないぜ?」
「そうですね、
植物がまるで亜熱帯みたいだ」
「ホンマや!」
「え?わかるの?」
「いんや」
「……」
最年長の丈を筆頭にヤマトと光子郎が話をしている中、律はボーッと空を見つめていてルーチェモンはそんな律の長い髪を撫でている。
「律〜?」
「……」
当に心此処にあらず。
ルーチェモンは眉を顰めて律の目を覗き込んだ。
「律〜!」
「…ルーチェモン」
「うふふ、なぁに?」
「……」
「私、律ともっとお話したいな〜!
律は何が好きなの?」
「…すき」
「そう!好き!」
キラキラと目を輝かせるルーチェモンの瞳に、自分が映る。好きとは太一にとってのサッカー、そう認識している律は背負っていたリュックからハープを取り出した。
「……音楽…」
「おんがく?」
「…これ」
「これがおんがく?」
律はハープに指を添えてその弦を弾く。
するとそこから綺麗な音が鳴りルーチェモンの目が更に輝いた。
「綺麗!それがおんがく?私にもできる?」
「……うん」
律がハープを差し出せば
ルーチェモンは律がやったように1本の弦を弾く。
〜♪
そこで鳴った音にルーチェモンは嬉しそうに頬を赤らめた。
「すごいすごい!私にも出せた!」
「……すごい、ね」
「!!うふふ!律〜!
もっと褒めてほしいな〜!」
うふふうふふと可愛らしい顔を緩ませて 律に抱き着くルーチェモン。
すると律の頭の上に手が置かれた。
「……太一」
「もう仲良くなったのか?
すごいじゃないか律!」
「……なかよく…」
顔を上げれば、嬉しそうに笑う太一がいて 律とルーチェモンの似てるようで似てないグレーの瞳が太一を捉える。
「移動するぞ!」
「移動?」
「落ちてくる時に海が見えたんだ!
2人も行こうぜ」
太一に手を引かれ、立ち上がった律。
ルーチェモンもそれを追いかけるように羽を広げ、律の隣に立つ。
「律と太一は仲良しなの?」
「律はヒカリ…俺の妹と仲が良くてな、よく家に連れてきたから俺とも仲良くなったんだ」
「いもうと? いもうとってなぁに太一」
「俺の家族!
えーっと、同じ親から俺より後から産まれた女の子なんだ、それが妹。俺は男だからお兄ちゃんになるんだ」
「ふぅん…そのヒカリはいないのね」
「ヒカリは体調崩しちゃって
外には出られないんだ。
でもだいぶ良くなって来てるから、また見舞いに来てくれよな律」
「…うん」
2人と2匹で話していると、
〝ルーチェモンって天使みたいでステキ!〟というミミの声が聞こえて振り向く。
「そういえばルーチェモンだけ人間に近いわね」
周りのデジモンが動物や植物に近い事から
ルーチェモンだけやけ目立っていた。
そんな目線も気にせず、ルーチェモンはふよふよと律の周りを飛ぶ。
「律に出会えたからこうなったのよ〜!律のおかげ!」
「…」
「律、こういう時はどう言うんだっけ?」
「……どう、いたしまして…?」
「そうだな、偉いぞ律」
「……」
クワガーモンによって崖が崩れ
子供たちは落ちていく。
律はすぐ天使に抱えられ
みんなと共に落ちることはなかった。
「律!大丈夫?」
「…はい…」
小さかった身体は太一やヤマトと引けを取らないほど大きくなり、小さな律は軽々と抱きかかえられる。
ひとまず律の無事を確認した天使は安堵の息を吐くと、いつの間にか現れたカラフルな魚たちの元へ向かった。
「!律!大丈夫か!?」
「……うん…」
魚の大群の上にはみんながいて
そこに降り立った律は太一に抱きしめられる。
「おい!あれ!」
無事な姿に安心するも
上を見上げればクワガーモンが落ちてくるのが見えた。
「急げー!!」
アザラシのようなデジモンの指示によって 魚たちのスピードが上がりクワガーモンが落ちてくる前に逃げ切ることができた……が、
「……あ!!」
巨大な岩と落ちてきた事によって
大きな波が発生し、遠くまで流されてしまった…
ーーーーーーーーーー
「「「はぁ…」」」
波が落ち着き、近くの岸に上陸すると
みんなは溜息を吐いた。
「やっとほんとに助かったみたいだな…」
「な、なんだったんだ?さっきの魚は…」
「あれはね、マーチングフィッシーズさ!」
「え?」
「オイラ、魚を自由に操ることができるんだ!」
アザラシのようなデジモンがニコニコと説明すれば、丈も自然と笑顔になる。
「そうか!お前のおかげだったのか!
ありがとうプカモン……じゃなくて… えっと、その…」
「ゴマモンだよ!」
「ゴマモン?」
姿形が変わってしまったデジモンたちに
子供たちは興味津々に観察する。
「どうなっちゃったの?トコモンは」
「今はパタモンだよ」
「ボクたち、進化したんだ!」
「進化?なんだ進化って…」
「普通は、ある生物の種全体がより高度な種に変化する事ですけど…」
「そうですがな!その進化!
ワイはモチモンからテントモンに!」
モチモンはてんとう虫のような姿に
ピョコモンは鳥のような姿に
ツノモンは毛皮のようなものを被った姿に それぞれ変わっていた。
「私はピョコモンからピヨモンに!」
「俺はツノモンからガブモンに!」
「あたしはタネモンからパルモンに!」
「そしてボクはコロモンにアグモンになったんだ!」
「……キュピモン…」
「今はルーチェモン!よろしくね、律!」
バサッと翼をはためかせ、律に抱き着いたルーチェモンは嬉しそうに頬を赤らめて頬擦りする。
「ふぅん…
とにかく、前より強くなったみたいだな
その…進化してもデジタルモンスターなのか?」
「そうだよ! 太一と会えて良かったよー!」
「?なんで」
「ボクは自分だけだと進化できなかったんだ!きっと太一と会ったおかげで進化できたんだよ〜」
「ふぅん…」
アグモンの言葉に太一は怪訝そうにする。
デジモンが子供たちのおかげで進化できたのは共通認識らしく、みんな嬉しそうにしていた。
「なんだかよくわからないな…」
「オイラたちにもよくわからないんだよ」
「うーん……」
「それより、これからどうする」
「元の場所に戻ろう!
大人たちが助けに来るのを待つんだ!」
「戻るって言ってもなぁ…」
ずいぶんと流されてしまったのか、
さっきまでいた場所は遠くの方にあり
且つ、崖から落ちてきた事もあって 戻るのは困難だった。
「じゃあどうしたらいいんだ?
……どこか、道を探して…」
「大体、ここはどこなんだ?
どう考えてもキャンプ場の近くじゃないぜ?」
「そうですね、
植物がまるで亜熱帯みたいだ」
「ホンマや!」
「え?わかるの?」
「いんや」
「……」
最年長の丈を筆頭にヤマトと光子郎が話をしている中、律はボーッと空を見つめていてルーチェモンはそんな律の長い髪を撫でている。
「律〜?」
「……」
当に心此処にあらず。
ルーチェモンは眉を顰めて律の目を覗き込んだ。
「律〜!」
「…ルーチェモン」
「うふふ、なぁに?」
「……」
「私、律ともっとお話したいな〜!
律は何が好きなの?」
「…すき」
「そう!好き!」
キラキラと目を輝かせるルーチェモンの瞳に、自分が映る。好きとは太一にとってのサッカー、そう認識している律は背負っていたリュックからハープを取り出した。
「……音楽…」
「おんがく?」
「…これ」
「これがおんがく?」
律はハープに指を添えてその弦を弾く。
するとそこから綺麗な音が鳴りルーチェモンの目が更に輝いた。
「綺麗!それがおんがく?私にもできる?」
「……うん」
律がハープを差し出せば
ルーチェモンは律がやったように1本の弦を弾く。
〜♪
そこで鳴った音にルーチェモンは嬉しそうに頬を赤らめた。
「すごいすごい!私にも出せた!」
「……すごい、ね」
「!!うふふ!律〜!
もっと褒めてほしいな〜!」
うふふうふふと可愛らしい顔を緩ませて 律に抱き着くルーチェモン。
すると律の頭の上に手が置かれた。
「……太一」
「もう仲良くなったのか?
すごいじゃないか律!」
「……なかよく…」
顔を上げれば、嬉しそうに笑う太一がいて 律とルーチェモンの似てるようで似てないグレーの瞳が太一を捉える。
「移動するぞ!」
「移動?」
「落ちてくる時に海が見えたんだ!
2人も行こうぜ」
太一に手を引かれ、立ち上がった律。
ルーチェモンもそれを追いかけるように羽を広げ、律の隣に立つ。
「律と太一は仲良しなの?」
「律はヒカリ…俺の妹と仲が良くてな、よく家に連れてきたから俺とも仲良くなったんだ」
「いもうと? いもうとってなぁに太一」
「俺の家族!
えーっと、同じ親から俺より後から産まれた女の子なんだ、それが妹。俺は男だからお兄ちゃんになるんだ」
「ふぅん…そのヒカリはいないのね」
「ヒカリは体調崩しちゃって
外には出られないんだ。
でもだいぶ良くなって来てるから、また見舞いに来てくれよな律」
「…うん」
2人と2匹で話していると、
〝ルーチェモンって天使みたいでステキ!〟というミミの声が聞こえて振り向く。
「そういえばルーチェモンだけ人間に近いわね」
周りのデジモンが動物や植物に近い事から
ルーチェモンだけやけ目立っていた。
そんな目線も気にせず、ルーチェモンはふよふよと律の周りを飛ぶ。
「律に出会えたからこうなったのよ〜!律のおかげ!」
「…」
「律、こういう時はどう言うんだっけ?」
「……どう、いたしまして…?」
「そうだな、偉いぞ律」
「……」