ファイル島編
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「ミミちゃん!!」
悲鳴がした方へ走っていくと
目の前から植物のようなデジモンと一緒にミミが何かから逃げるように走ってきた。
「「「!!」」」
その後ろからクワガーモンが木を薙ぎ払いながら現れ、みんなの頭上を飛んでいく。
「ミミ、大丈夫…?」
「タネモン…」
「しっかりして!」
「空さん…」
「また来るぞ!!」
太一の言葉でみんなは走って行くも
クワガーモンの方がスピードが速く
追いつかれてしまう。
「伏せろ!!」
なんとか伏せて避けるものの、
クワガーモンの脅威は遠のくことはない…
「な、何なんだよこれは…!
一体ここはどういう所なんだー!?」
丈の叫びも虚しく響き
なんとか対抗をと太一は立ち上がるが
武器もない今逃げることしかできない。
だが、それも長くは持たず……
「「「!!」」」
走り続け辿り着いたのは、崖であり、
太一と太一に手を引かれていた律が下を覗くと、それはかなり高く、行き止まり当然だった。
「こっちはダメだ!別の道を探すんだ!」
「べ、別の道って!?」
「………音……」
律が口を開くと同時に
クワガーモンが木々を倒しながら現れまた突進してくる。
「逃げるぞ律!!」
クワガーモンが来る前に…と
太一と律は走るが
後ろを向けば鋭い牙が迫っていた。
「たいちー!!」
「おとー!!」
そこに来てくれたのは
コロモンとキュピモンであり
コロモンは口からアワを吐き出し、
キュピモンは天使のリングのようなもので攻撃する。
「うわっ!?」
「きゃ!?」
だがクワガーモンには効かず、
逆に振り払われてしまった。
「!コロモン!!」
「………キュピモン…」
他のデジモンたちも応戦するも、
やはり体の大きいクワガーモンには勝てず、振り払われてしまう。
だがそれでも体勢が崩れたのか、
クワガーモンは木々の中に倒れた。
「……ピョコモン!」
瞑っていた目を開けば、
自分たちを守ろうと体を張ったデジモンたちが倒れていて、太一と律はコロモンとキュピモンを抱き上げる。
「馬鹿野郎!なんて無茶を!」
「…だって、ボクはたいちを守らなくちゃ…」
「……キュピモン……」
「わたしもよ…おとを守りたいもの…やっと、会えたのに…」
「………
律の目には何も写らず、
何も思わないが、キュピモンの言葉に胸辺りがきゅっと痛くなるのを感じた。
「……」
辺りを見渡せば、
子供たちはデジモンを抱き上げたり、
心配する声を上げたりしていた。
だが律には届かない。
届いたのはクワガーモンの羽の音だった。
「……音…」
「え?」
「…クワガーモン…来る」
「!!」
木が薙ぎ倒され、クワガーモンがハサミを鳴らしながら起き上がる。
「あいつ、まだ生きていやがった!」
今度は飛ばず、ズシン、ズシンと
大きな音を立てて迫ってくる。
「「「……っ」」」
「クソー!このままじゃ…!!」
カチンカチン…!
ハサミを鳴らしたクワガーモンに
子供たちの腕の中にいるデジモンたちが身じろぐ。
「行かなきゃ…!」
「え?」
「ぼくたちが、戦わなきゃ…いけないんだ!」
「何言ってるんだよ!」
「そうや!
わいらはそのために待っとったんや!」
「そんな!」
「行くわ!」
「無茶よ!
あなたたちが束になってもあいつに適うはずないわ!」
「でも行かなきゃ!」
「おい!」
「ボクもー!!」
「おいらもー!!」
「タネモン、あなたも…?」
「うん…!」
「おと行かせて…
今度こそおとを守ってみせるから!」
「……まも、る……あっ…」
「行くぞ!!」
コロモンの声と共に、
子供たちの腕からデジモンたちが飛び出していく。
「ピョコモン!!」
「モチモン!!」
「ツノモン!!」
「トコモン!!」
「プカモン!!」
「タネモン!!」
「……キュピ、モン……」
「コロモーーーーーン!!」
デジモンたちの名を呼んだその時、
なぜか身につけていたあの小さな機械が光出し、空から七色の光が降り注いでデジモンたちを包み込んだ。
「「「!?」」」
「コロモン進化…アグモン!!」
「ピョコモン進化…ピヨモン!!」
「モチモン進化…テントモン!!」
「ツノモン進化…ガブモン!!」
「トコモン進化…パタモン!!」
「プカモン進化…ゴマモン!!」
「タネモン進化…パルモン!!」
「キュピモン進化…ルーチェモン!!
光が治まると先程とは違う姿になったデジモンたちがいて、子供たちは驚き固まる。
「な、なんだ!?」
「みんな行くぞ!!」
成長したデジモンが体当たりを仕掛けるも、
それでもクワガーモンの方が大きく強い。
「!!」
だがみんなすぐに立ち上がった。
「これ位大丈夫!」
「ポイズンアイビー!!」
タネモンから進化し、
花が咲いたデジモンが手を鞭のように伸ばし、飛ぼうとするクワガーモンを捕まえる。
「エアーショット!!」
「プチサンダー!!」
さらにそこへトコモンとモチモンから進化し、飛べるようになったデジモンが攻撃を加えて地面に落とす。
そこに待ち構えていたプカモンから進化したアザラシのようなデジモンがクワガーモンの片足を崩した事で完全に膝をつく。
「みんな離れろ! ベビーフレイム!!」
「プチファイヤー!!」
「マジカルファイヤー!!」
「グランドクロス!!」
コロモン、ツノモン、ピョコモン、キュピモンから進化したデジモンたちが攻撃をし、クワガーモンが悲鳴を上げる。
「よし、もう一度だ!!」
これでトドメと言うように、
みんなの一斉攻撃が直撃しクワガーモンは倒れた。
「「「……」」」
その様子に唖然としていたみんなは
〝やった…〟という太一の一言で我に返る。
「太一ー!!」
「!!すっげー!!
お前スゴイぞ!よくやった!!」
デジモンたちは意気揚々と、子供たちの元に行き
甘えるように抱き着いたり、手を伸ばしたりしていた。
「律〜!
私、カッコよかったー!?」
「……天使…」
キュピモンから10枚の真っ白な羽が生えた子供のような天使になったデジモンはニコニコと笑って律を抱きしめる。
「……」
『いいか、律
助けて貰ったり、手伝って貰ったら
〝ありがとう〟って言うんだぞ』
ふと太一の言葉を思い出し、
律は今の状況を省みる。
クワガーモンに襲われていた所を、
キュピモンは助けてくれた。
律は自分より澄んだ目を覗き込み、口を開く。
「…あり、がとう…」
「!!うん!!」
律の口から発せられた言葉は
その天使を喜ばせるには充分で、自分より小さくなったパートナーをさらに抱きしめる。
みんなが笑い合って、
勝利を喜んでいたのも束の間。
ガサッ
「…音…クワガーモン…来る…」
「!!アグモン!!」
律の言葉をいち早く拾った
天使は即座に太一と抱き合っている黄色の恐竜のようなデジモンを呼ぶ。
その時、倒したはずのクワガーモンが起き上がりその大きな音ハサミを地面に突き刺す。
「「「!?」」」
地面はどんどんひび割れ、
子供たちのいる所が崩れていき
下へ下へと落ちていく…
「「「うわあああ!!」」」
そう、それが8人の子供たちの
とても長くて、とても短い
夏休みの始まりだった。
『待ってたよ』
悲鳴がした方へ走っていくと
目の前から植物のようなデジモンと一緒にミミが何かから逃げるように走ってきた。
「「「!!」」」
その後ろからクワガーモンが木を薙ぎ払いながら現れ、みんなの頭上を飛んでいく。
「ミミ、大丈夫…?」
「タネモン…」
「しっかりして!」
「空さん…」
「また来るぞ!!」
太一の言葉でみんなは走って行くも
クワガーモンの方がスピードが速く
追いつかれてしまう。
「伏せろ!!」
なんとか伏せて避けるものの、
クワガーモンの脅威は遠のくことはない…
「な、何なんだよこれは…!
一体ここはどういう所なんだー!?」
丈の叫びも虚しく響き
なんとか対抗をと太一は立ち上がるが
武器もない今逃げることしかできない。
だが、それも長くは持たず……
「「「!!」」」
走り続け辿り着いたのは、崖であり、
太一と太一に手を引かれていた律が下を覗くと、それはかなり高く、行き止まり当然だった。
「こっちはダメだ!別の道を探すんだ!」
「べ、別の道って!?」
「………音……」
律が口を開くと同時に
クワガーモンが木々を倒しながら現れまた突進してくる。
「逃げるぞ律!!」
クワガーモンが来る前に…と
太一と律は走るが
後ろを向けば鋭い牙が迫っていた。
「たいちー!!」
「おとー!!」
そこに来てくれたのは
コロモンとキュピモンであり
コロモンは口からアワを吐き出し、
キュピモンは天使のリングのようなもので攻撃する。
「うわっ!?」
「きゃ!?」
だがクワガーモンには効かず、
逆に振り払われてしまった。
「!コロモン!!」
「………キュピモン…」
他のデジモンたちも応戦するも、
やはり体の大きいクワガーモンには勝てず、振り払われてしまう。
だがそれでも体勢が崩れたのか、
クワガーモンは木々の中に倒れた。
「……ピョコモン!」
瞑っていた目を開けば、
自分たちを守ろうと体を張ったデジモンたちが倒れていて、太一と律はコロモンとキュピモンを抱き上げる。
「馬鹿野郎!なんて無茶を!」
「…だって、ボクはたいちを守らなくちゃ…」
「……キュピモン……」
「わたしもよ…おとを守りたいもの…やっと、会えたのに…」
「………
律の目には何も写らず、
何も思わないが、キュピモンの言葉に胸辺りがきゅっと痛くなるのを感じた。
「……」
辺りを見渡せば、
子供たちはデジモンを抱き上げたり、
心配する声を上げたりしていた。
だが律には届かない。
届いたのはクワガーモンの羽の音だった。
「……音…」
「え?」
「…クワガーモン…来る」
「!!」
木が薙ぎ倒され、クワガーモンがハサミを鳴らしながら起き上がる。
「あいつ、まだ生きていやがった!」
今度は飛ばず、ズシン、ズシンと
大きな音を立てて迫ってくる。
「「「……っ」」」
「クソー!このままじゃ…!!」
カチンカチン…!
ハサミを鳴らしたクワガーモンに
子供たちの腕の中にいるデジモンたちが身じろぐ。
「行かなきゃ…!」
「え?」
「ぼくたちが、戦わなきゃ…いけないんだ!」
「何言ってるんだよ!」
「そうや!
わいらはそのために待っとったんや!」
「そんな!」
「行くわ!」
「無茶よ!
あなたたちが束になってもあいつに適うはずないわ!」
「でも行かなきゃ!」
「おい!」
「ボクもー!!」
「おいらもー!!」
「タネモン、あなたも…?」
「うん…!」
「おと行かせて…
今度こそおとを守ってみせるから!」
「……まも、る……あっ…」
「行くぞ!!」
コロモンの声と共に、
子供たちの腕からデジモンたちが飛び出していく。
「ピョコモン!!」
「モチモン!!」
「ツノモン!!」
「トコモン!!」
「プカモン!!」
「タネモン!!」
「……キュピ、モン……」
「コロモーーーーーン!!」
デジモンたちの名を呼んだその時、
なぜか身につけていたあの小さな機械が光出し、空から七色の光が降り注いでデジモンたちを包み込んだ。
「「「!?」」」
「コロモン進化…アグモン!!」
「ピョコモン進化…ピヨモン!!」
「モチモン進化…テントモン!!」
「ツノモン進化…ガブモン!!」
「トコモン進化…パタモン!!」
「プカモン進化…ゴマモン!!」
「タネモン進化…パルモン!!」
「キュピモン進化…ルーチェモン!!
光が治まると先程とは違う姿になったデジモンたちがいて、子供たちは驚き固まる。
「な、なんだ!?」
「みんな行くぞ!!」
成長したデジモンが体当たりを仕掛けるも、
それでもクワガーモンの方が大きく強い。
「!!」
だがみんなすぐに立ち上がった。
「これ位大丈夫!」
「ポイズンアイビー!!」
タネモンから進化し、
花が咲いたデジモンが手を鞭のように伸ばし、飛ぼうとするクワガーモンを捕まえる。
「エアーショット!!」
「プチサンダー!!」
さらにそこへトコモンとモチモンから進化し、飛べるようになったデジモンが攻撃を加えて地面に落とす。
そこに待ち構えていたプカモンから進化したアザラシのようなデジモンがクワガーモンの片足を崩した事で完全に膝をつく。
「みんな離れろ! ベビーフレイム!!」
「プチファイヤー!!」
「マジカルファイヤー!!」
「グランドクロス!!」
コロモン、ツノモン、ピョコモン、キュピモンから進化したデジモンたちが攻撃をし、クワガーモンが悲鳴を上げる。
「よし、もう一度だ!!」
これでトドメと言うように、
みんなの一斉攻撃が直撃しクワガーモンは倒れた。
「「「……」」」
その様子に唖然としていたみんなは
〝やった…〟という太一の一言で我に返る。
「太一ー!!」
「!!すっげー!!
お前スゴイぞ!よくやった!!」
デジモンたちは意気揚々と、子供たちの元に行き
甘えるように抱き着いたり、手を伸ばしたりしていた。
「律〜!
私、カッコよかったー!?」
「……天使…」
キュピモンから10枚の真っ白な羽が生えた子供のような天使になったデジモンはニコニコと笑って律を抱きしめる。
「……」
『いいか、律
助けて貰ったり、手伝って貰ったら
〝ありがとう〟って言うんだぞ』
ふと太一の言葉を思い出し、
律は今の状況を省みる。
クワガーモンに襲われていた所を、
キュピモンは助けてくれた。
律は自分より澄んだ目を覗き込み、口を開く。
「…あり、がとう…」
「!!うん!!」
律の口から発せられた言葉は
その天使を喜ばせるには充分で、自分より小さくなったパートナーをさらに抱きしめる。
みんなが笑い合って、
勝利を喜んでいたのも束の間。
ガサッ
「…音…クワガーモン…来る…」
「!!アグモン!!」
律の言葉をいち早く拾った
天使は即座に太一と抱き合っている黄色の恐竜のようなデジモンを呼ぶ。
その時、倒したはずのクワガーモンが起き上がりその大きな音ハサミを地面に突き刺す。
「「「!?」」」
地面はどんどんひび割れ、
子供たちのいる所が崩れていき
下へ下へと落ちていく…
「「「うわあああ!!」」」
そう、それが8人の子供たちの
とても長くて、とても短い
夏休みの始まりだった。
『待ってたよ』