ファイル島編
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「_____ー…」
「………ん」
「おと〜」
「…………」
目が覚めると、金のくりくりとした目と合う。
律は何を思う訳でもなく、
上半身だけを起こしてそれを抱き上げる。
「………」
「よかった!目が覚めた!
おと、だいじょーぶ?」
「………はい」
「よかった〜!!
わたし、キュピモン!
おとのこと、ずっと待ってた!」
「…まってた…」
キュピモンと名乗るそれは真っ白な体に瞳と同じ金の羽を持った見たことのない生物だった。
無表情の律とは違い、
キュピモンはニコニコと嬉しそうに笑って短い両手をパタパタ動かしている。
「おと〜?」
「………ここ」
キュピモンに意識が行っていたせいで気付かなかったが、周りを見れば たくさんの木々に囲まれていて、明らかに最初にいたキャンプ場ではない。
「ここはね、ファイル島って言うんだよ!」
「ファイルとう…島…」
キュピモンの言葉を復唱すると、
律の耳に虫の羽の音が入る。
それに従い空を見ると、大きくて赤いクワガタのようなものがどこかに突っ込んで行くのが見えた。
「…あれ」
「クワガーモンだわ!何かを追ってる!」
『うわぁああ!?』
「……太一…の声」
「おと、知ってるの?
なら危ない!助けにいかないと!」
「……危ない」
「クワガーモンは凶悪なデジモン!
早く行かないと!」
「…太一」
すると近くの茂みがガサガサと動き
〝律ちゃん!〟と声をかけられる。
そこには植物のようなピンクの生き物を連れた空が心配そうにこっちを見ていた。
「……空さん」
「良かった、無事だったのね!」
「あ!ピョコモン!ちゃんと会えたのね!」
「キュピモンも!よかったね!」
「……ピョコモン…」
「目が覚めたらいたのよ…
その様子だと律ちゃんもそうみたいね…」
「……はい……
……向こうから、太一の声」
「太一?」
「!そうだ!クワガーモンがいるの!
たいち?が危ない!」
「え!?なら行かなきゃ!
律ちゃん、行きましょ!」
空に手を引かれ、
木々を薙ぎ払っているクワガーモンを追う。
すると、木の中から4つの音を感じ控えめだが空の手を引く。
「律ちゃん?どうしたの?」
「………います…」
「いるって…まさか、太一?」
「……太一と……光子郎さん」
「光子郎くんも?でも…誰もいないわ」
「この木の中は入れるの!
多分、ここに避難したんだと思う!」
ピョコモンの言葉で空と律は顔を見合わせ、クワガーモンが遠ざかったのを見計らう。
「もう大丈夫みたいだよ!」
『『『!!』』』
そう声をかければ、木の中から太一と光子郎、そしてまた別の生物が2匹出てきた。
「空!律も!
律、ケガは!?」
「……大丈夫… キュピモン、一緒」
「キュピモン?…あれ?」
「キュピモンはわたし!」
「クワガーモンの音、遠くに行ったよ!空!」
「うんありがとう、ピョコモン」
「ピョコモンに、キュピモンって…」
「植物と…天使みたいだけど…
これも…あの、仲間?」
光子郎が後ろにいる生物を見やると
またどこからか白い四足歩行の生物が現れ、目をパチクリさせている。
「「「!?」」」
「これも、そうなの!?」
「こっちだよー!タケルー!」
「あ!トコモーーーン!」
「タケル!!」
「ヤマト!?お前も!」
「太一、みんないたのか……」
生物…トコモンが来た方から
タケルとツノの生えた生物を持ったヤマトも合流した。
「いや、お前の持ってるそれ…」
「え?あぁ…こいつは…」
「ぼく、ツノモンです…」
照れ屋なのか、若干頬を赤らめている。
それとは逆にトコモンはタケルと抱きしめ合い頬を擦り合わせている。
それを唖然と見つめていると、
また別の方角から〝ぎゃー!!〟と 悲鳴が聞こえ、最年長の丈が何かから逃げるように走ってきた。
「みんなー!!」
「丈!?」
「助けてくれー!
変な奴に追われて…」
「変なやつじゃないよー、プカモンだよ」
「うわーーーーー!!
…??………!?な、なんだ!?
こいつら、一体…!?」
丈がみんなが連れていた生物たちを視界に入れると、そこにプカモンも合流して元気よく口を開いた。
「「「ぼくたち!
デジタルモンスター!!」」」
「デジタルモンスター!?」
「ぼく、コロモン!」
ピョコモンより若干薄めのピンクの、
丸い体をしたコロモン。
「ツノモン…です」
オレンジと白の毛を持ち一本のツノが生えたツノモン。
「ピョコモンだよ!」
植物のようなピョコモン。
「わて、モチモンでんがな!」
コロモンと同じようなピンクの体を持つ…なぜか関西弁で喋るモチモン。
「プカモンだよ!パッ!」
茶色のヒレを持ち、
どういう原理か、浮いているプカモン。
「ぼく、トコモン!」
白い体を持つ四足歩行のトコモン。
「わたし、キュピモン!」
金の天使のような羽を持ったキュピモン。
7匹のデジタルモンスターの紹介が終わり、
じゃあと太一から自己紹介を始める。
「俺は八神太一。
御台場小学校の5年生だ!
同じ5年生の空!」
「武之内空よ、よろしくね!」
「やっぱり同じ5年生のヤマト!」
「石田ヤマトだ」
「そっちは丈!」
「城戸丈、6年だ!」
「4年の光子郎!」
「泉光子郎です。」
「こっちは2年の暁律!
ほら律、あいさつ」
「………暁、律…です」
「えーっと、それから…」
「タケル!高石タケル!小学校2年生だよ!」
「そっか!
律と同い年なら仲良くしてやってくれ!」
「タケル、あいさつして来い」
「うん!よろしくね!律…ちゃん?」
「…………」
「?」
太一とヤマトに促されタケルが
律に声をかけるも、反応がなく、?を浮かべる。
すると、太一が横から
あー…っと気まずそうに声を上げ 律の頭に手を乗せた。
「悪いなタケル、律は俺たちが声かけないと反応ないんだ…」
「律、タケルは大丈夫だ。
あいさつを返してくれないか?」
「……よろしく、お願いします…」
「うん!よろしくね!」
「反応はあまりないけど、
とっても優しい子だから、いっぱい声をかけてあげてね」
「うん!」
元気よく頷いたタケルに周りはホッと息をつき、改めて人数の確認をする。
「これで全員だっけ?」
「待って、確かもう一人…」
「ミミさんが!
太刀川ミミさんがいません!」
「そうだ!4年生のミミくんだ!
僕はあの子に……」
丈が何か言おうとすると、
〝きゃーーー!!〟と女の子の声が響いた…
「………ん」
「おと〜」
「…………」
目が覚めると、金のくりくりとした目と合う。
律は何を思う訳でもなく、
上半身だけを起こしてそれを抱き上げる。
「………」
「よかった!目が覚めた!
おと、だいじょーぶ?」
「………はい」
「よかった〜!!
わたし、キュピモン!
おとのこと、ずっと待ってた!」
「…まってた…」
キュピモンと名乗るそれは真っ白な体に瞳と同じ金の羽を持った見たことのない生物だった。
無表情の律とは違い、
キュピモンはニコニコと嬉しそうに笑って短い両手をパタパタ動かしている。
「おと〜?」
「………ここ」
キュピモンに意識が行っていたせいで気付かなかったが、周りを見れば たくさんの木々に囲まれていて、明らかに最初にいたキャンプ場ではない。
「ここはね、ファイル島って言うんだよ!」
「ファイルとう…島…」
キュピモンの言葉を復唱すると、
律の耳に虫の羽の音が入る。
それに従い空を見ると、大きくて赤いクワガタのようなものがどこかに突っ込んで行くのが見えた。
「…あれ」
「クワガーモンだわ!何かを追ってる!」
『うわぁああ!?』
「……太一…の声」
「おと、知ってるの?
なら危ない!助けにいかないと!」
「……危ない」
「クワガーモンは凶悪なデジモン!
早く行かないと!」
「…太一」
すると近くの茂みがガサガサと動き
〝律ちゃん!〟と声をかけられる。
そこには植物のようなピンクの生き物を連れた空が心配そうにこっちを見ていた。
「……空さん」
「良かった、無事だったのね!」
「あ!ピョコモン!ちゃんと会えたのね!」
「キュピモンも!よかったね!」
「……ピョコモン…」
「目が覚めたらいたのよ…
その様子だと律ちゃんもそうみたいね…」
「……はい……
……向こうから、太一の声」
「太一?」
「!そうだ!クワガーモンがいるの!
たいち?が危ない!」
「え!?なら行かなきゃ!
律ちゃん、行きましょ!」
空に手を引かれ、
木々を薙ぎ払っているクワガーモンを追う。
すると、木の中から4つの音を感じ控えめだが空の手を引く。
「律ちゃん?どうしたの?」
「………います…」
「いるって…まさか、太一?」
「……太一と……光子郎さん」
「光子郎くんも?でも…誰もいないわ」
「この木の中は入れるの!
多分、ここに避難したんだと思う!」
ピョコモンの言葉で空と律は顔を見合わせ、クワガーモンが遠ざかったのを見計らう。
「もう大丈夫みたいだよ!」
『『『!!』』』
そう声をかければ、木の中から太一と光子郎、そしてまた別の生物が2匹出てきた。
「空!律も!
律、ケガは!?」
「……大丈夫… キュピモン、一緒」
「キュピモン?…あれ?」
「キュピモンはわたし!」
「クワガーモンの音、遠くに行ったよ!空!」
「うんありがとう、ピョコモン」
「ピョコモンに、キュピモンって…」
「植物と…天使みたいだけど…
これも…あの、仲間?」
光子郎が後ろにいる生物を見やると
またどこからか白い四足歩行の生物が現れ、目をパチクリさせている。
「「「!?」」」
「これも、そうなの!?」
「こっちだよー!タケルー!」
「あ!トコモーーーン!」
「タケル!!」
「ヤマト!?お前も!」
「太一、みんないたのか……」
生物…トコモンが来た方から
タケルとツノの生えた生物を持ったヤマトも合流した。
「いや、お前の持ってるそれ…」
「え?あぁ…こいつは…」
「ぼく、ツノモンです…」
照れ屋なのか、若干頬を赤らめている。
それとは逆にトコモンはタケルと抱きしめ合い頬を擦り合わせている。
それを唖然と見つめていると、
また別の方角から〝ぎゃー!!〟と 悲鳴が聞こえ、最年長の丈が何かから逃げるように走ってきた。
「みんなー!!」
「丈!?」
「助けてくれー!
変な奴に追われて…」
「変なやつじゃないよー、プカモンだよ」
「うわーーーーー!!
…??………!?な、なんだ!?
こいつら、一体…!?」
丈がみんなが連れていた生物たちを視界に入れると、そこにプカモンも合流して元気よく口を開いた。
「「「ぼくたち!
デジタルモンスター!!」」」
「デジタルモンスター!?」
「ぼく、コロモン!」
ピョコモンより若干薄めのピンクの、
丸い体をしたコロモン。
「ツノモン…です」
オレンジと白の毛を持ち一本のツノが生えたツノモン。
「ピョコモンだよ!」
植物のようなピョコモン。
「わて、モチモンでんがな!」
コロモンと同じようなピンクの体を持つ…なぜか関西弁で喋るモチモン。
「プカモンだよ!パッ!」
茶色のヒレを持ち、
どういう原理か、浮いているプカモン。
「ぼく、トコモン!」
白い体を持つ四足歩行のトコモン。
「わたし、キュピモン!」
金の天使のような羽を持ったキュピモン。
7匹のデジタルモンスターの紹介が終わり、
じゃあと太一から自己紹介を始める。
「俺は八神太一。
御台場小学校の5年生だ!
同じ5年生の空!」
「武之内空よ、よろしくね!」
「やっぱり同じ5年生のヤマト!」
「石田ヤマトだ」
「そっちは丈!」
「城戸丈、6年だ!」
「4年の光子郎!」
「泉光子郎です。」
「こっちは2年の暁律!
ほら律、あいさつ」
「………暁、律…です」
「えーっと、それから…」
「タケル!高石タケル!小学校2年生だよ!」
「そっか!
律と同い年なら仲良くしてやってくれ!」
「タケル、あいさつして来い」
「うん!よろしくね!律…ちゃん?」
「…………」
「?」
太一とヤマトに促されタケルが
律に声をかけるも、反応がなく、?を浮かべる。
すると、太一が横から
あー…っと気まずそうに声を上げ 律の頭に手を乗せた。
「悪いなタケル、律は俺たちが声かけないと反応ないんだ…」
「律、タケルは大丈夫だ。
あいさつを返してくれないか?」
「……よろしく、お願いします…」
「うん!よろしくね!」
「反応はあまりないけど、
とっても優しい子だから、いっぱい声をかけてあげてね」
「うん!」
元気よく頷いたタケルに周りはホッと息をつき、改めて人数の確認をする。
「これで全員だっけ?」
「待って、確かもう一人…」
「ミミさんが!
太刀川ミミさんがいません!」
「そうだ!4年生のミミくんだ!
僕はあの子に……」
丈が何か言おうとすると、
〝きゃーーー!!〟と女の子の声が響いた…