ファイル島編
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
アンドロモンの案内により
地下水路を歩いていく子供たち。
誰かが言い出したのか
なぜか子供対デジモンによる
歌しりとりが始まった。
「「「とお〜いふるさとおもいだす〜」」」
「はい!デジモンチーム、
おもいだす〜の〝す〟!!」
「「「すっぱいな〜すっぱいな〜は
せいこうの〜もとじゃないないな〜い!」」」
「はい!
子供チームないないな〜いの〝い〟!」
「い!?」
「い!?」
だが途中で子供チームが躓いてしまい みんなは引き攣った表情で足を止めた。
「いけ〜ない〜ひと〜!」
「何それ…」
「お父さんがよくカラオケしていた演歌!」
「そんな歌知らな〜い!
律ちゃんは知ってる?」
「……」
タケルの問いかけには答えず
頭を振るが、ふと口を開き
律はハープの音に合わせて歌い始めた。
「いまは〜なにも〜」
「あ!それなら知ってる!
律ちゃんお歌上手いのね!」
「……」
「律の歌は世界一だもんな!」
ポンポンと頭を撫でられ、
律は静かに目を閉じる。
すると反対側を歩いていたルーチェモンが目をキラキラとさせて律に抱き着いた。
「すごーい!きれーい!
律〜もっと聞かせて〜!」
「……ルーチェモン…」
「ルーチェモン、危ないだろ」
「!ごめんね、律!いたくなぁい?」
「……大丈夫……」
「ルーチェモン!
君はデジモンチームなんだから
こっちにいないとダメじゃないかー!」
「む!わかってるわよー!」
アグモンの声掛けによって
ルーチェモンは戻り、改めてゲームを再開した。
「「「いまは〜なにも〜」」」
「きゃあ!!」
「「「!?」」」
だがそれは空の悲鳴により止まり、
みんなは立ち止まって震えている空を見つめる。
「大丈夫か?」
「どうしたんだ?」
「水が落ちてきたの…」
ポチャン…と音を立てて
水滴が落ちてきて衣服に染みる。
地下水路と言う事もありそれは汚れていた。
「汚れましたよ」
「え?あぁ……洗濯したい…」
空はボソッと呟くと目に涙を浮かべた。
それに続いて太一も何か思うのか
不満気に声を漏らした。
「俺だって風呂に入ってのんびりと…」
「僕は……」
タケルは座り込んで何やら手を動かす。
それが何か気付いたのかヤマトはおかしそうに笑った。
「タケル、お前なぁ!
こんな時にテレビゲームはないだろ?
あっはははは!」
だがヤマトはみんなの冷やかな視線に気付くと、眉を下げた。
「俺もタケルの事笑えない…
今、俺のしたい事は…
ジュージュー焼ける焼き肉…!
腹いっぱい食いたーい!」
「誰も笑えないさ。
僕は勉強、宿題山程やりたい!」
「変わってるわね…
あたしは冷たいコーラが飲みたい!」
「ミミさんそれいい!僕も!」
「でしょ!?」
「僕はインターネットで友達にメールを送りたい!」
みんなやりたい事を口々に言うが
律は何も言わずそれを見つめており、自分のやりたい事を言わなかった。
「律はやりたい事ないの?」
それにルーチェモンが首を傾げながら問いかけるも、律は暫く口を閉ざしたままだった。
「……………………」
「律?」
「……詩音………」
「?」
「……詩音…」
「しおん? しおんってだぁれ?」
「!……
そっか、詩音に会いたいんだな」
律の口から出てきた
##NAME3#という名前に?を浮かべるも、それが誰か知っている太一は眉を下げて律の頭をなでた。
「太一、しおんって?」
「こいつの妹。
今訳あって入院してるんだよ」
太一の言葉にヤマトもピンと来たのか
後ろの方で気まずそうに口を閉じた。
みんなはそれに気付かず、##NAME3#の事を聞こうと律に目を向けていた。
「律ちゃん妹がいたのね!
会ってみたいな〜!いくつ下なの?」
「律の一つ下。
入院が無ければ小学校1年生だぜ」
「何か病気なのかい?」
「まぁ、そんなとこ。
俺も詳しい事は知らなくてさ、
ここ1年、ずっと入院してるんだ。
律も詩音のこと心配だもんな」
「……太一……」
「ん?」
「……音……何か、来る…」
「え?」
律の視線の先から聞こえてくる何かの声。
子供たちは?を浮かべるも、デジモンたちは顔を青褪めていて同じ方向を向いていた。
「ヌメモン!」
「ヌメモン?」
「暗くてジメジメした所が好きで
知性も教養もないデジモン」
「強いの?」
「弱い」
「弱いけど汚い!」
「汚いの?」
「デジモン界の嫌われ者って言われてる」
「嫌われ者?」
「私も嫌い!
律、絶対近づいちゃダメよ!」
音はどんどん近づいて来て
やがて緑色のスライムのようなデジモンが大量に走ってきているのが見えた。
「逃げろー!!」
「弱いのにどうして逃げなくちゃいけないんだよー!?」
「今にわかるー!」
すると後ろからピンク色の何かが大量に飛んできて、壁にベチャァ…と嫌な音を立てた。
「なんなのこれー!!」
よく見るとそれは排泄物の形をしており
それを間近で見てしまったミミは悲鳴を上げた。
「「「うわあああ!?」」」
「……太一…横道……」
「!こっちだ!」
律が見つけた横道を通ると
奥から眩しい光が溢れ、外に出た。
後ろから来ていたヌメモンたちは悲鳴を上げ、その光から逃げるように奥へと引っ込んで行った。
「ヌメモンたちは太陽の光が苦手なんだ」
「暗くてジメジメした所を好むのよ」
「……はぁ…」
とりあえず難が去り、子供たちはまた歩き出す。
暫く歩いていると何もない所に
自販機が大量に、無造作に置いてあった。
「こんな所に自動販売機がたくさん!」
「ミミ、まさか飲みたいなんて…」
「そのまさか!」
「ああ!?」
「ミミくん!どうせ出やしないよ!」
目を輝かせて自販機の所に行くミミを止めようとするも、ミミは走り出した。
これにはみんな呆れていて、律もジッと自販機の方を見ていた。
「律?」
「……中、何かいる…」
「え?」
「……ヌメモン…同じ音……」
「「「ええ!?」」」
「ミミちゃん戻れー!」
太一の叫びも虚しく、
自販機からヌメモンが現れ、同時に空が曇っていく。
「なんであたしがこんなヤツとデートしなきゃいけないのー!?」
「怒らせちゃダメよ!」
「平気よ!太陽の光の下じゃ……
う、うそー!?」
「こんなヤツとはなんだー!?もう怒ったぞー!!」
「「きゃー!!」」
ミミとパルモンが逃げると大量にあった自販機から同じ数…いやそれ以上のヌメモンが現れた。
「あああああんなにたくさん…!!」
「そんなぁ!?」
「「「うわぁああ!!」」」
「分かれて逃げよう!」
「オッケー!」
「律、しっかり掴まってて!」
「……うん……」
律はルーチェモンに抱えられ空へと逃げる。
幸いヌメモンには気付かれず、頃合いを見て地面に下りるが……みんなの姿は既に見えず、離れ離れになってしまった。
「……みんな……どこ……」
「……あ……」
地下水路を歩いていく子供たち。
誰かが言い出したのか
なぜか子供対デジモンによる
歌しりとりが始まった。
「「「とお〜いふるさとおもいだす〜」」」
「はい!デジモンチーム、
おもいだす〜の〝す〟!!」
「「「すっぱいな〜すっぱいな〜は
せいこうの〜もとじゃないないな〜い!」」」
「はい!
子供チームないないな〜いの〝い〟!」
「い!?」
「い!?」
だが途中で子供チームが躓いてしまい みんなは引き攣った表情で足を止めた。
「いけ〜ない〜ひと〜!」
「何それ…」
「お父さんがよくカラオケしていた演歌!」
「そんな歌知らな〜い!
律ちゃんは知ってる?」
「……」
タケルの問いかけには答えず
頭を振るが、ふと口を開き
律はハープの音に合わせて歌い始めた。
「いまは〜なにも〜」
「あ!それなら知ってる!
律ちゃんお歌上手いのね!」
「……」
「律の歌は世界一だもんな!」
ポンポンと頭を撫でられ、
律は静かに目を閉じる。
すると反対側を歩いていたルーチェモンが目をキラキラとさせて律に抱き着いた。
「すごーい!きれーい!
律〜もっと聞かせて〜!」
「……ルーチェモン…」
「ルーチェモン、危ないだろ」
「!ごめんね、律!いたくなぁい?」
「……大丈夫……」
「ルーチェモン!
君はデジモンチームなんだから
こっちにいないとダメじゃないかー!」
「む!わかってるわよー!」
アグモンの声掛けによって
ルーチェモンは戻り、改めてゲームを再開した。
「「「いまは〜なにも〜」」」
「きゃあ!!」
「「「!?」」」
だがそれは空の悲鳴により止まり、
みんなは立ち止まって震えている空を見つめる。
「大丈夫か?」
「どうしたんだ?」
「水が落ちてきたの…」
ポチャン…と音を立てて
水滴が落ちてきて衣服に染みる。
地下水路と言う事もありそれは汚れていた。
「汚れましたよ」
「え?あぁ……洗濯したい…」
空はボソッと呟くと目に涙を浮かべた。
それに続いて太一も何か思うのか
不満気に声を漏らした。
「俺だって風呂に入ってのんびりと…」
「僕は……」
タケルは座り込んで何やら手を動かす。
それが何か気付いたのかヤマトはおかしそうに笑った。
「タケル、お前なぁ!
こんな時にテレビゲームはないだろ?
あっはははは!」
だがヤマトはみんなの冷やかな視線に気付くと、眉を下げた。
「俺もタケルの事笑えない…
今、俺のしたい事は…
ジュージュー焼ける焼き肉…!
腹いっぱい食いたーい!」
「誰も笑えないさ。
僕は勉強、宿題山程やりたい!」
「変わってるわね…
あたしは冷たいコーラが飲みたい!」
「ミミさんそれいい!僕も!」
「でしょ!?」
「僕はインターネットで友達にメールを送りたい!」
みんなやりたい事を口々に言うが
律は何も言わずそれを見つめており、自分のやりたい事を言わなかった。
「律はやりたい事ないの?」
それにルーチェモンが首を傾げながら問いかけるも、律は暫く口を閉ざしたままだった。
「……………………」
「律?」
「……詩音………」
「?」
「……詩音…」
「しおん? しおんってだぁれ?」
「!……
そっか、詩音に会いたいんだな」
律の口から出てきた
##NAME3#という名前に?を浮かべるも、それが誰か知っている太一は眉を下げて律の頭をなでた。
「太一、しおんって?」
「こいつの妹。
今訳あって入院してるんだよ」
太一の言葉にヤマトもピンと来たのか
後ろの方で気まずそうに口を閉じた。
みんなはそれに気付かず、##NAME3#の事を聞こうと律に目を向けていた。
「律ちゃん妹がいたのね!
会ってみたいな〜!いくつ下なの?」
「律の一つ下。
入院が無ければ小学校1年生だぜ」
「何か病気なのかい?」
「まぁ、そんなとこ。
俺も詳しい事は知らなくてさ、
ここ1年、ずっと入院してるんだ。
律も詩音のこと心配だもんな」
「……太一……」
「ん?」
「……音……何か、来る…」
「え?」
律の視線の先から聞こえてくる何かの声。
子供たちは?を浮かべるも、デジモンたちは顔を青褪めていて同じ方向を向いていた。
「ヌメモン!」
「ヌメモン?」
「暗くてジメジメした所が好きで
知性も教養もないデジモン」
「強いの?」
「弱い」
「弱いけど汚い!」
「汚いの?」
「デジモン界の嫌われ者って言われてる」
「嫌われ者?」
「私も嫌い!
律、絶対近づいちゃダメよ!」
音はどんどん近づいて来て
やがて緑色のスライムのようなデジモンが大量に走ってきているのが見えた。
「逃げろー!!」
「弱いのにどうして逃げなくちゃいけないんだよー!?」
「今にわかるー!」
すると後ろからピンク色の何かが大量に飛んできて、壁にベチャァ…と嫌な音を立てた。
「なんなのこれー!!」
よく見るとそれは排泄物の形をしており
それを間近で見てしまったミミは悲鳴を上げた。
「「「うわあああ!?」」」
「……太一…横道……」
「!こっちだ!」
律が見つけた横道を通ると
奥から眩しい光が溢れ、外に出た。
後ろから来ていたヌメモンたちは悲鳴を上げ、その光から逃げるように奥へと引っ込んで行った。
「ヌメモンたちは太陽の光が苦手なんだ」
「暗くてジメジメした所を好むのよ」
「……はぁ…」
とりあえず難が去り、子供たちはまた歩き出す。
暫く歩いていると何もない所に
自販機が大量に、無造作に置いてあった。
「こんな所に自動販売機がたくさん!」
「ミミ、まさか飲みたいなんて…」
「そのまさか!」
「ああ!?」
「ミミくん!どうせ出やしないよ!」
目を輝かせて自販機の所に行くミミを止めようとするも、ミミは走り出した。
これにはみんな呆れていて、律もジッと自販機の方を見ていた。
「律?」
「……中、何かいる…」
「え?」
「……ヌメモン…同じ音……」
「「「ええ!?」」」
「ミミちゃん戻れー!」
太一の叫びも虚しく、
自販機からヌメモンが現れ、同時に空が曇っていく。
「なんであたしがこんなヤツとデートしなきゃいけないのー!?」
「怒らせちゃダメよ!」
「平気よ!太陽の光の下じゃ……
う、うそー!?」
「こんなヤツとはなんだー!?もう怒ったぞー!!」
「「きゃー!!」」
ミミとパルモンが逃げると大量にあった自販機から同じ数…いやそれ以上のヌメモンが現れた。
「あああああんなにたくさん…!!」
「そんなぁ!?」
「「「うわぁああ!!」」」
「分かれて逃げよう!」
「オッケー!」
「律、しっかり掴まってて!」
「……うん……」
律はルーチェモンに抱えられ空へと逃げる。
幸いヌメモンには気付かれず、頃合いを見て地面に下りるが……みんなの姿は既に見えず、離れ離れになってしまった。
「……みんな……どこ……」
「……あ……」