ファイル島編
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「「「ぴょこー!!」」」
無事、村に着いた子供たちだが、
そこはピョコモンの村であり家は全て小さなものだった。
「ピョコモンの村だったのか」
「ピョコモンー!
みんなピヨモンの仲間ー!」
ピョコモンたちは訪れてきたみんなに興味津々で、子供たちはすぐに囲まれた。
「ねぇねぇ、なんてデジモンなの?」
「え!?わ、私!?」
「違うの!違うの!
この人たちはデジモンじゃないの!
ニンゲンっていう生き物!
とーってもいい人たち!」
「ニンゲン?」
「デジモンじゃないのー?」
「いいひとたち?」
〝人間がいると思ったのに…
と落胆する丈を横目に、律の腕の中にはなぜかピョコモンがいて、みんなして抱っこを強請っていた。
「……」
「ちょっとー!?
律の腕の中は私のなんだけどー!?」
「このひと、おちつくー!」
「おちつく!おちつく!」
「あったかーい!」
「ムキー!!
私の律を取らないでってばー!! ちょっと!話を聞けー!!」
顔を真っ赤にして怒るルーチェモンだが
律はただただピョコモンたちを抱っこしていた。
「……」
ピョコモンに合わせて作られた家々は
人間では到底入れそうになく、子供たちは肩を落とす。
そんな中、ピヨモンはピョコモンたちの面倒を見ていた。
「ピヨモン、どうやって進化したんだ?」
「空と一緒にいたらいつの間にか進化したのよ」
「のよ?」
「なんだそれ」
「ピヨモンの言葉?」
「ううん!違うのよ!
それは空が使っている言葉!
一緒にいると空の言葉たっくさん覚えるから!」
「へー!そうなんだー!」
「それよりどうして進化できたのー?」
「ただニンゲンと一緒にいれば進化できるの?」
「それはきっと、空を守るため!」
「〝私を守る〟?
ただの甘ったれのクセして何言ってるの…
(でも…そう言えば…
…じゃあ私が危機になったら……)
ふふ、まさかね〜」
「そ〜ら〜
ピョコモンたちがみんなにご馳走してくれるって!」
「ほ、ほんと!?」
「ひゃっほー!」
「ピョコモン様大感謝ー!」
「あたしお腹ぺこぺこー!」
「腹いっぱい食おうな 律!
………律?」
「………んー……(………太一……)」
「はーなーれーなーさーいー!!」
「わーーーー!!律ー!!?」
可愛い弟妹分の律に目を向けると、そこにはピョコモンに埋もれている律と引き剥がそうとしているルーチェモンがおり、みんなは慌てて律を救出する。
「……」
「律〜!!良かったー!!」
「律!大丈夫か!?」
「……かわ……」
「かわ?」
「……かわ、みえた……」
「律さん…それ…三途の川……」
「わ、渡っちゃダメだぞ!律くん!!」
「……おはなばたけ……」
「しっ、しっかりしろ律ー!!」
「だ、誰か水を!」
「こっちにあるよ!
噴水がある!水だ水だー!!」
きゅぅ…と目を回してしまった律の為に水を探していると、タケルが小さな噴水を見つけすぐに律を連れて行った。
「……みず……」
「律!!良かったー!
大丈夫か!?水、飲めるか?」
パシャッと顔に水をかけられ、
さらに太一の手のひらに水が汲まれ口元に寄せてくる。
それを飲めば、いつも通りボーっとしているもののさっきよりかは顔色が良くなった。
「この辺りはみんな、みはらし山に水源があるの!とっても美味しいんだ!」
ピョコモンはそう説明すると
どうだった?と律に聞く。
律は少し黙ったあと〝おいしい……と思う…〟と呟く。
「みはらし山って?」
「「「あの山ー!!」」」
ピョコモンたちが顔を向けた先には
村からそう離れていない山であり
そこから流れてきているらしい。
だが、いざ水を飲もうと顔を近付けるとなぜか水が消え、火柱が立った。
「「「うわ!?」」」
「そんな!?喉渇いてたのに!?」
「まだお水飲んでなーい!!」
「どうなってんだ!?」
「一体どうして!?」
「だ、大丈夫!あっちに池があるから!」
ピョコモンに案内され、
その池に向かうも、その池は干上がっていて、水没船らしきものが見えていた。
とりあえず村に戻り井戸にバケツを放り入れるも〝ボッ〟と音を立てて焼け焦げたロープだけが残った。
「……太一……今……」
「え?うわっ!?」
律がそう呟くと同時に
井戸からも火柱が上がる。
「実はさっきみはらし山に何かが落ちるの見たー!」
それに驚いているとピョコモンがそう言い、子供たちはハッとここに来る途中で見たあの黒い歯車のようなものを思い出した。
「で、でもみはらし山に歯車が落ちたからってどうして…?」
「……音……」
「え?」
「……みはらし山…から……音……」
律の言葉に太一は単眼鏡を取り出してみはらし山を見る。
するとみはらし山から火柱が上がって、人型の炎を全身に纏ったデジモンが降りてくるのが見えた。
「なんだ、あれ!?」
「メラモンが山から降りてくる!!」
「メラモンが山を降りてきた!!」
「どうして!?」
「いつものメラモンじゃない!!」
ピョコモン曰く、みはらし山周辺の水は全てその山から流れておりメラモンはそこを守る為に住んでいるらしい。
だがいつものメラモンではないとわかると身を寄せ合って震えていた。
「燃えているー!!
オレは燃えているー!!」
「……燃えている……」
「あいつが言ってるのか!?」
「……燃えているって……言ってる…
燃えているんだぜ……って……」
「何よ!熱苦しい!」
炎は森にへと移り、メラモンがこっちに向かってきている事がわかる。
「!律!
メラモンはどこに向かってるかわかるか!?」
「……こっち……来てる……」
「っ!!みんなー!!逃げろー!!」
太一の叫び声により急いで干乾びた池の中にあった沈没船に向かう。
「ここに隠れるんだ!」
「早く!早く!」
太一と空が入口で誘導し、
ヤマトと丈、ミミと律が先導して沈没船の中を通り外へと出る。
そこからピヨモンがメラモンにやられ
空が走っていくのが見えた。
「……空さん……ピヨモン……」
「!!メラモンが!!」
「空…ピヨモンの事、 助けに来てくれた?」
「…もちろんだよ! 大事な仲間だからね!」
「ありがとう!空!!
…っ!!空、危ない!!」
ピヨモンの目線の先にはメラモンがおり、
メラモンは手に力を込めて技を放とうとしていた。
「今度はあたしが、空を助ける!!」
ピヨモンは空の腕から離れ、
技を放つもメラモンには効かなかった。
「マジカルファイヤー!!
マジカルファイヤー!!」
「ダメ!炎じゃメラモンが吸収しちゃう!」
ルーチェモンがそう叫ぶも 既にメラモンの手から技が放たれ、ピヨモンに直撃してしまう。
「ピヨモン!!」
「うわっ!?」
「ピヨモン…あなた…!」
「おい!みんなもピヨモンを応援するんだ!」
「行け!テントモン!!」
「ベビーフレイム!!」
「プチサンダー!!」
「プチファイヤー!!」
「エアショット!!」
みんなは攻撃を仕掛けるも、
メラモンは技を吸収し、大きくなって行った。
「メラモンには炎が効かないのか!?」
「みんなのエネルギーを吸い込んでいるんですね!?」
「どんどん大きくなっていく…!」
「どうしたらいいの!?」
「あぁ…もうダメだ…!!」
大きくなったメラモンが降りてこようと足を進める。
すると倒れていたピヨモンが立ち上がり
座り込んでいる空を見つめる。
「空が危ないのに…
こんな事で負けてられない!!」
ピヨモンがそう叫び翼を大きく広げると
空のあの機械が光だし、ピヨモンが光に包まれる。
「ピヨモン進化…バードラモン!!」
ピヨモンは炎を纏った巨鳥となり、
降りてこようとしていたメラモンを持ち上げる。
「っ!!ピヨモーーーーーン!!」
大きくなったメラモンに対抗しているバードラモンを、空は呆然とそれを見つめていた。
「ピヨモン…バードラモンに、進化した…」
メラモンがまた力をため
炎の玉をバードラモンにぶつける。
バードラモンはそれに耐えながらも
メラモンに対抗する。
「バードラモーーーン!!
バードラモン!!がんばって!!」
空の応援と共に、バードラモンは翼を大きく広げ、大量の炎を撃ち落とす。
「メテオウィング!!」
その炎の量に耐えきれなかったのか
メラモンはその場で小さくなっていき
その体からあの黒い歯車が出てきて、空中で壊れた…
「……黒い、歯車……」
「あの黒い歯車がメラモンの中に入ってたんだ…そのせいで…」
「バードラモンの勝ちだー!!」
「……ピヨモンがバードラモンに進化して
私を助けてくれた…!!」
「空ー!!空!空ー!!」
「ピヨモン!!
ピヨモン!ピヨモン、ありがと!本当に!!」
「ピヨモン、当然の事をしただけだよ!
だって空がだーいすきなんだもん!」
「!ふふふ」
ーーーーーーーーーー
燃え盛っていた炎は消え、
日が沈む頃にメラモンは目を覚ました。
「……どうして…」
「良かった!メラモン、目が覚めた!」
「どうしてあばれた?
メラモン、なにがあった?」
メラモンは頭を抱えながら
事情を少しずつ話してくれた。
「空から歯車が落ちてきて…それから…」
「メラモンにもわからない?」
「メラモン、また元のようにみはらし山を守って!」
メラモンはみんなに見送られ、
みはらし山へと戻る。
そしてみんなにピョコモンからお礼としてご馳走して貰った…のだが…
「「「………」」」
「ご馳走ってこれかよ…」
渡されたのは麦のようなもので、
デジモンたちは美味しそうに食べているが子供たちは眉を下げて落胆していた。
ぐーぎゅるる……
「でも…食べちゃお!」
「背に腹は変えられねぇか」
「食っちゃお食っちゃお!」
「え〜…マジ…?」
「うーん…よく噛めば食べられないこともないよ」
「いーやー!!
あたしやっぱりお家に帰りたいぃ…!」
「「「あはは!!」」」
『ふふ、ちゃんと食べるんだよ』
「……」
「律?食べよ?」
「……うん…」
無事、村に着いた子供たちだが、
そこはピョコモンの村であり家は全て小さなものだった。
「ピョコモンの村だったのか」
「ピョコモンー!
みんなピヨモンの仲間ー!」
ピョコモンたちは訪れてきたみんなに興味津々で、子供たちはすぐに囲まれた。
「ねぇねぇ、なんてデジモンなの?」
「え!?わ、私!?」
「違うの!違うの!
この人たちはデジモンじゃないの!
ニンゲンっていう生き物!
とーってもいい人たち!」
「ニンゲン?」
「デジモンじゃないのー?」
「いいひとたち?」
〝人間がいると思ったのに…
と落胆する丈を横目に、律の腕の中にはなぜかピョコモンがいて、みんなして抱っこを強請っていた。
「……」
「ちょっとー!?
律の腕の中は私のなんだけどー!?」
「このひと、おちつくー!」
「おちつく!おちつく!」
「あったかーい!」
「ムキー!!
私の律を取らないでってばー!! ちょっと!話を聞けー!!」
顔を真っ赤にして怒るルーチェモンだが
律はただただピョコモンたちを抱っこしていた。
「……」
ピョコモンに合わせて作られた家々は
人間では到底入れそうになく、子供たちは肩を落とす。
そんな中、ピヨモンはピョコモンたちの面倒を見ていた。
「ピヨモン、どうやって進化したんだ?」
「空と一緒にいたらいつの間にか進化したのよ」
「のよ?」
「なんだそれ」
「ピヨモンの言葉?」
「ううん!違うのよ!
それは空が使っている言葉!
一緒にいると空の言葉たっくさん覚えるから!」
「へー!そうなんだー!」
「それよりどうして進化できたのー?」
「ただニンゲンと一緒にいれば進化できるの?」
「それはきっと、空を守るため!」
「〝私を守る〟?
ただの甘ったれのクセして何言ってるの…
(でも…そう言えば…
…じゃあ私が危機になったら……)
ふふ、まさかね〜」
「そ〜ら〜
ピョコモンたちがみんなにご馳走してくれるって!」
「ほ、ほんと!?」
「ひゃっほー!」
「ピョコモン様大感謝ー!」
「あたしお腹ぺこぺこー!」
「腹いっぱい食おうな 律!
………律?」
「………んー……(………太一……)」
「はーなーれーなーさーいー!!」
「わーーーー!!律ー!!?」
可愛い弟妹分の律に目を向けると、そこにはピョコモンに埋もれている律と引き剥がそうとしているルーチェモンがおり、みんなは慌てて律を救出する。
「……」
「律〜!!良かったー!!」
「律!大丈夫か!?」
「……かわ……」
「かわ?」
「……かわ、みえた……」
「律さん…それ…三途の川……」
「わ、渡っちゃダメだぞ!律くん!!」
「……おはなばたけ……」
「しっ、しっかりしろ律ー!!」
「だ、誰か水を!」
「こっちにあるよ!
噴水がある!水だ水だー!!」
きゅぅ…と目を回してしまった律の為に水を探していると、タケルが小さな噴水を見つけすぐに律を連れて行った。
「……みず……」
「律!!良かったー!
大丈夫か!?水、飲めるか?」
パシャッと顔に水をかけられ、
さらに太一の手のひらに水が汲まれ口元に寄せてくる。
それを飲めば、いつも通りボーっとしているもののさっきよりかは顔色が良くなった。
「この辺りはみんな、みはらし山に水源があるの!とっても美味しいんだ!」
ピョコモンはそう説明すると
どうだった?と律に聞く。
律は少し黙ったあと〝おいしい……と思う…〟と呟く。
「みはらし山って?」
「「「あの山ー!!」」」
ピョコモンたちが顔を向けた先には
村からそう離れていない山であり
そこから流れてきているらしい。
だが、いざ水を飲もうと顔を近付けるとなぜか水が消え、火柱が立った。
「「「うわ!?」」」
「そんな!?喉渇いてたのに!?」
「まだお水飲んでなーい!!」
「どうなってんだ!?」
「一体どうして!?」
「だ、大丈夫!あっちに池があるから!」
ピョコモンに案内され、
その池に向かうも、その池は干上がっていて、水没船らしきものが見えていた。
とりあえず村に戻り井戸にバケツを放り入れるも〝ボッ〟と音を立てて焼け焦げたロープだけが残った。
「……太一……今……」
「え?うわっ!?」
律がそう呟くと同時に
井戸からも火柱が上がる。
「実はさっきみはらし山に何かが落ちるの見たー!」
それに驚いているとピョコモンがそう言い、子供たちはハッとここに来る途中で見たあの黒い歯車のようなものを思い出した。
「で、でもみはらし山に歯車が落ちたからってどうして…?」
「……音……」
「え?」
「……みはらし山…から……音……」
律の言葉に太一は単眼鏡を取り出してみはらし山を見る。
するとみはらし山から火柱が上がって、人型の炎を全身に纏ったデジモンが降りてくるのが見えた。
「なんだ、あれ!?」
「メラモンが山から降りてくる!!」
「メラモンが山を降りてきた!!」
「どうして!?」
「いつものメラモンじゃない!!」
ピョコモン曰く、みはらし山周辺の水は全てその山から流れておりメラモンはそこを守る為に住んでいるらしい。
だがいつものメラモンではないとわかると身を寄せ合って震えていた。
「燃えているー!!
オレは燃えているー!!」
「……燃えている……」
「あいつが言ってるのか!?」
「……燃えているって……言ってる…
燃えているんだぜ……って……」
「何よ!熱苦しい!」
炎は森にへと移り、メラモンがこっちに向かってきている事がわかる。
「!律!
メラモンはどこに向かってるかわかるか!?」
「……こっち……来てる……」
「っ!!みんなー!!逃げろー!!」
太一の叫び声により急いで干乾びた池の中にあった沈没船に向かう。
「ここに隠れるんだ!」
「早く!早く!」
太一と空が入口で誘導し、
ヤマトと丈、ミミと律が先導して沈没船の中を通り外へと出る。
そこからピヨモンがメラモンにやられ
空が走っていくのが見えた。
「……空さん……ピヨモン……」
「!!メラモンが!!」
「空…ピヨモンの事、 助けに来てくれた?」
「…もちろんだよ! 大事な仲間だからね!」
「ありがとう!空!!
…っ!!空、危ない!!」
ピヨモンの目線の先にはメラモンがおり、
メラモンは手に力を込めて技を放とうとしていた。
「今度はあたしが、空を助ける!!」
ピヨモンは空の腕から離れ、
技を放つもメラモンには効かなかった。
「マジカルファイヤー!!
マジカルファイヤー!!」
「ダメ!炎じゃメラモンが吸収しちゃう!」
ルーチェモンがそう叫ぶも 既にメラモンの手から技が放たれ、ピヨモンに直撃してしまう。
「ピヨモン!!」
「うわっ!?」
「ピヨモン…あなた…!」
「おい!みんなもピヨモンを応援するんだ!」
「行け!テントモン!!」
「ベビーフレイム!!」
「プチサンダー!!」
「プチファイヤー!!」
「エアショット!!」
みんなは攻撃を仕掛けるも、
メラモンは技を吸収し、大きくなって行った。
「メラモンには炎が効かないのか!?」
「みんなのエネルギーを吸い込んでいるんですね!?」
「どんどん大きくなっていく…!」
「どうしたらいいの!?」
「あぁ…もうダメだ…!!」
大きくなったメラモンが降りてこようと足を進める。
すると倒れていたピヨモンが立ち上がり
座り込んでいる空を見つめる。
「空が危ないのに…
こんな事で負けてられない!!」
ピヨモンがそう叫び翼を大きく広げると
空のあの機械が光だし、ピヨモンが光に包まれる。
「ピヨモン進化…バードラモン!!」
ピヨモンは炎を纏った巨鳥となり、
降りてこようとしていたメラモンを持ち上げる。
「っ!!ピヨモーーーーーン!!」
大きくなったメラモンに対抗しているバードラモンを、空は呆然とそれを見つめていた。
「ピヨモン…バードラモンに、進化した…」
メラモンがまた力をため
炎の玉をバードラモンにぶつける。
バードラモンはそれに耐えながらも
メラモンに対抗する。
「バードラモーーーン!!
バードラモン!!がんばって!!」
空の応援と共に、バードラモンは翼を大きく広げ、大量の炎を撃ち落とす。
「メテオウィング!!」
その炎の量に耐えきれなかったのか
メラモンはその場で小さくなっていき
その体からあの黒い歯車が出てきて、空中で壊れた…
「……黒い、歯車……」
「あの黒い歯車がメラモンの中に入ってたんだ…そのせいで…」
「バードラモンの勝ちだー!!」
「……ピヨモンがバードラモンに進化して
私を助けてくれた…!!」
「空ー!!空!空ー!!」
「ピヨモン!!
ピヨモン!ピヨモン、ありがと!本当に!!」
「ピヨモン、当然の事をしただけだよ!
だって空がだーいすきなんだもん!」
「!ふふふ」
ーーーーーーーーーー
燃え盛っていた炎は消え、
日が沈む頃にメラモンは目を覚ました。
「……どうして…」
「良かった!メラモン、目が覚めた!」
「どうしてあばれた?
メラモン、なにがあった?」
メラモンは頭を抱えながら
事情を少しずつ話してくれた。
「空から歯車が落ちてきて…それから…」
「メラモンにもわからない?」
「メラモン、また元のようにみはらし山を守って!」
メラモンはみんなに見送られ、
みはらし山へと戻る。
そしてみんなにピョコモンからお礼としてご馳走して貰った…のだが…
「「「………」」」
「ご馳走ってこれかよ…」
渡されたのは麦のようなもので、
デジモンたちは美味しそうに食べているが子供たちは眉を下げて落胆していた。
ぐーぎゅるる……
「でも…食べちゃお!」
「背に腹は変えられねぇか」
「食っちゃお食っちゃお!」
「え〜…マジ…?」
「うーん…よく噛めば食べられないこともないよ」
「いーやー!!
あたしやっぱりお家に帰りたいぃ…!」
「「「あはは!!」」」
『ふふ、ちゃんと食べるんだよ』
「……」
「律?食べよ?」
「……うん…」