FF編
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黒也が目を細めて夏未を見つめる。
だが夏未は逃げるように言葉を続けた。
「黒也、貴方はこの試合には出ないでちょうだい」
「「…はぁ!?」」
その言葉には円堂も黒也も声を上げ驚き、黒也はまた目付きを鋭くさせた。
「…それも理事長が決めたのかよ。
それともお嬢か?」
「いいえ?校長先生と冬海先生よ」
視線を夏未から先生に向けると
校長先生は当然だと言うように頷いた。
「彪狼くん、君は夏未お嬢様に次ぐ我が校のトップなのだよ?君が弱小サッカー部の一員なんて…我が校の品格が落ちてしまう。
というわけで君には当日、ここにいてもらうよ。」
納得行かないという顔の黒也だが、
円堂は既に怒り心頭で顔を真っ赤にしていた。
「で、お前…!!」
「その試合、やるって言ったでヤンスか!?」
円堂は怒ったまま先程あった事を言えば部員たちは冷や汗をかいて顔を青褪めていた。
「やるさ!廃部になんかさせない!
黒也抜きでもきっちり11人集めてやる!!」
だが円堂は興奮していて
逆にやる気を出していた。
「相手は帝国ですよ?
黒也が出ないなんて…
ムリ、絶対ムリ」
「ボコボコにされて恥かくだけですよ」
「結局廃部ってことか…」
「この部室ともおさらばッスね…」
燃える円堂に対してどんどん沈んだ空気になる部員たち、黒也は痛む頭に手を当て溜息を吐いた。
「お前らなぁ!!
サッカーを愛する気持ちがあれば、
不可能だって、可能になる!!
何も始まってないのに、諦めちゃダメだ!!
諦めちゃダメなんだよ!!」
円堂はそう言うと看板に
〝帝国学園来たるサッカー部員大募集!〟と書いて出ていった。
「…やる気がないなら辞めてしまえ」
「!黒也…」
「俺は試合には出れないがやれることをやる。
俺は円堂とやるサッカーが好きだからな、廃部にはさせねぇよ」
「「「…」」」
黒也は部員たちを一瞥し、
円堂を追って部室を出る。
「さ、行くぞ!黒也!」
「おー」
〜バスケ部〜
「サッカー部ってまだあったんだー
あ!彪狼、また助っ人入ってくれよ!」
「おー」
〜テニス部〜
「カッコ悪いよね、君たち。
彪狼くん、うちに来ない?」
「…助っ人なら」
〜陸上部〜
「ふーん、サッカーね…」
「風丸、お前一流プレイヤーと競ってみたいって言ってただろ?もしやる気になったらいつでも言ってくれよ!?
放課後は鉄塔広場で練習してるから!
あぁ、そこに来てくれてもいいや!
んじゃ、よろしくな!!」
言うだけ行って去ってしまった円堂に呆れつつ、幼馴染みだという風丸に対して言葉を付け足す。
「無理にとは言わない。
気が向いたら行ってあげてくれないか?」
「あぁ」
ーーーーーーーーーー
「サッカー部?
この僕が入るわけないだろう?」
メガネを光らせて言う少年に
黒也は呆れた視線を向け
円堂と共に別の方へと向かった
「新聞部です。
帝国学園との試合するにあたり
何かコメントを!」
「コメントって…そうだ!」
「はい!なんでしょう!」
「部員募集の宣伝してくれないかな?」
「「(ズルッ」」
呑気にそう言う円堂に黒也と新聞部の少女は滑る。
「いやそこじゃねぇだろ…
新聞部のお嬢ちゃん、とりあえず応援しててくれ」
「は、はい!わかりました!
ありがとうございます!黒也先輩!」
〜相撲部〜
「サッカーなんて軟弱の極み!
日本男子ならば、相撲でゴワスよ!!
どすこい!!」
「うわ…」
ーーーーーーーーーー
結局、その日は部員は集まらず
黒也は自身が住んでいる喫茶店に帰り、お店の手伝いに入った。
「え、帝国学園と?」
「あぁ、1週間後に俺抜きで」
「黒也くんも部員なのに、おかしな話ねぇ…」
黒也の親代りである
鬼瓦知美に今日のことを話せば
不服そうな顔をした。
「まぁ、雷門からしたら弱小クラブは蹴落として経費を他に回したいんだろ。
チッ気に食わねぇ…」
「顔が怖いわよ〜
…でも帝国学園かぁ…確かそこの総帥って…」
「影山零治… 負けた学校を破壊すると噂だが… 雷門も潰す気なのか」
何を考えても向うの思想などわかるわけがなく、日は暮れて行った。
ピロン
「ん?」
夜、黒也の元に一通のメールが届いた。
from 風丸
みんな、練習をやるようになったぞ。
俺も助っ人として入るから、よろしくな。
「!…了解、円堂のことよろしく…と」
円堂の言動に感化されたのか
みんなやる気を出してくれて黒也も満足そうにして練習に参加した。
そして、1週間はあっという間に過ぎ
試合当日になった。
「…来たようだ」
ふと雲行きが怪しくなり霧が濃くなる。
そして奥から大きな車が現れ帝の旗が揺れる。
「…(ずいぶんと派手な登場だな)」
中から大勢の帝国生徒が出てきて
レッドカーペットが敷かれる。
その奥から帝国学園サッカー部の姿が見えた。
「……」
黒也はジッと帝国学園の人たちを見つめ試合開始を待つ…が、
「ちょっと、一向に試合が始まらないからってイライラしすぎよ、黒也」
「…すぐに行かせてくれ。
壁山を捕らえてフィールドに立たせる」
「そのまま試合に出ようとするからダメよ。」
帝国学園の激しいウォーミングアップを見てか、雷門は怯え始めて小心者の壁山がトイレに行ったまま戻って来なくなったのだ。
その為、まだ試合は始まらない。
「…けどいいのか」
「何が?」
「帝国学園は負けたチームの学校を破壊すると聞いた。棄権した場合、負けた場合、どうするつもりだ」
「その時は私が行くわ。
私も貴方と同じ気になってるのよ?」
「…どう見ても実力の差がありすぎるチームにどうして試合を申し込んだのか…か?」
「ええ」
2人が喋っている内に壁山が戻って来て
やっと試合が始まろうとしていた。
だが夏未は逃げるように言葉を続けた。
「黒也、貴方はこの試合には出ないでちょうだい」
「「…はぁ!?」」
その言葉には円堂も黒也も声を上げ驚き、黒也はまた目付きを鋭くさせた。
「…それも理事長が決めたのかよ。
それともお嬢か?」
「いいえ?校長先生と冬海先生よ」
視線を夏未から先生に向けると
校長先生は当然だと言うように頷いた。
「彪狼くん、君は夏未お嬢様に次ぐ我が校のトップなのだよ?君が弱小サッカー部の一員なんて…我が校の品格が落ちてしまう。
というわけで君には当日、ここにいてもらうよ。」
納得行かないという顔の黒也だが、
円堂は既に怒り心頭で顔を真っ赤にしていた。
「で、お前…!!」
「その試合、やるって言ったでヤンスか!?」
円堂は怒ったまま先程あった事を言えば部員たちは冷や汗をかいて顔を青褪めていた。
「やるさ!廃部になんかさせない!
黒也抜きでもきっちり11人集めてやる!!」
だが円堂は興奮していて
逆にやる気を出していた。
「相手は帝国ですよ?
黒也が出ないなんて…
ムリ、絶対ムリ」
「ボコボコにされて恥かくだけですよ」
「結局廃部ってことか…」
「この部室ともおさらばッスね…」
燃える円堂に対してどんどん沈んだ空気になる部員たち、黒也は痛む頭に手を当て溜息を吐いた。
「お前らなぁ!!
サッカーを愛する気持ちがあれば、
不可能だって、可能になる!!
何も始まってないのに、諦めちゃダメだ!!
諦めちゃダメなんだよ!!」
円堂はそう言うと看板に
〝帝国学園来たるサッカー部員大募集!〟と書いて出ていった。
「…やる気がないなら辞めてしまえ」
「!黒也…」
「俺は試合には出れないがやれることをやる。
俺は円堂とやるサッカーが好きだからな、廃部にはさせねぇよ」
「「「…」」」
黒也は部員たちを一瞥し、
円堂を追って部室を出る。
「さ、行くぞ!黒也!」
「おー」
〜バスケ部〜
「サッカー部ってまだあったんだー
あ!彪狼、また助っ人入ってくれよ!」
「おー」
〜テニス部〜
「カッコ悪いよね、君たち。
彪狼くん、うちに来ない?」
「…助っ人なら」
〜陸上部〜
「ふーん、サッカーね…」
「風丸、お前一流プレイヤーと競ってみたいって言ってただろ?もしやる気になったらいつでも言ってくれよ!?
放課後は鉄塔広場で練習してるから!
あぁ、そこに来てくれてもいいや!
んじゃ、よろしくな!!」
言うだけ行って去ってしまった円堂に呆れつつ、幼馴染みだという風丸に対して言葉を付け足す。
「無理にとは言わない。
気が向いたら行ってあげてくれないか?」
「あぁ」
ーーーーーーーーーー
「サッカー部?
この僕が入るわけないだろう?」
メガネを光らせて言う少年に
黒也は呆れた視線を向け
円堂と共に別の方へと向かった
「新聞部です。
帝国学園との試合するにあたり
何かコメントを!」
「コメントって…そうだ!」
「はい!なんでしょう!」
「部員募集の宣伝してくれないかな?」
「「(ズルッ」」
呑気にそう言う円堂に黒也と新聞部の少女は滑る。
「いやそこじゃねぇだろ…
新聞部のお嬢ちゃん、とりあえず応援しててくれ」
「は、はい!わかりました!
ありがとうございます!黒也先輩!」
〜相撲部〜
「サッカーなんて軟弱の極み!
日本男子ならば、相撲でゴワスよ!!
どすこい!!」
「うわ…」
ーーーーーーーーーー
結局、その日は部員は集まらず
黒也は自身が住んでいる喫茶店に帰り、お店の手伝いに入った。
「え、帝国学園と?」
「あぁ、1週間後に俺抜きで」
「黒也くんも部員なのに、おかしな話ねぇ…」
黒也の親代りである
鬼瓦知美に今日のことを話せば
不服そうな顔をした。
「まぁ、雷門からしたら弱小クラブは蹴落として経費を他に回したいんだろ。
チッ気に食わねぇ…」
「顔が怖いわよ〜
…でも帝国学園かぁ…確かそこの総帥って…」
「影山零治… 負けた学校を破壊すると噂だが… 雷門も潰す気なのか」
何を考えても向うの思想などわかるわけがなく、日は暮れて行った。
ピロン
「ん?」
夜、黒也の元に一通のメールが届いた。
from 風丸
みんな、練習をやるようになったぞ。
俺も助っ人として入るから、よろしくな。
「!…了解、円堂のことよろしく…と」
円堂の言動に感化されたのか
みんなやる気を出してくれて黒也も満足そうにして練習に参加した。
そして、1週間はあっという間に過ぎ
試合当日になった。
「…来たようだ」
ふと雲行きが怪しくなり霧が濃くなる。
そして奥から大きな車が現れ帝の旗が揺れる。
「…(ずいぶんと派手な登場だな)」
中から大勢の帝国生徒が出てきて
レッドカーペットが敷かれる。
その奥から帝国学園サッカー部の姿が見えた。
「……」
黒也はジッと帝国学園の人たちを見つめ試合開始を待つ…が、
「ちょっと、一向に試合が始まらないからってイライラしすぎよ、黒也」
「…すぐに行かせてくれ。
壁山を捕らえてフィールドに立たせる」
「そのまま試合に出ようとするからダメよ。」
帝国学園の激しいウォーミングアップを見てか、雷門は怯え始めて小心者の壁山がトイレに行ったまま戻って来なくなったのだ。
その為、まだ試合は始まらない。
「…けどいいのか」
「何が?」
「帝国学園は負けたチームの学校を破壊すると聞いた。棄権した場合、負けた場合、どうするつもりだ」
「その時は私が行くわ。
私も貴方と同じ気になってるのよ?」
「…どう見ても実力の差がありすぎるチームにどうして試合を申し込んだのか…か?」
「ええ」
2人が喋っている内に壁山が戻って来て
やっと試合が始まろうとしていた。