FF編
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「鬼道さん…？」
「え？」
「！！」
土門の声でみんなは鬼道の存在に気付き、彼を睨みつけるように見上げる。
「偵察に来たんだな…」
「いやいや、不戦敗寸前の僕たちを笑いに来たのかもしれませんよ」
「どっちにしろ嫌な感じだぜ！」
「円堂」
「黒也、頼む！」
「はいよ。
全員練習戻れ、行くのは円堂だけでいい」
「黒也…」
「何かあれば俺が行く。
さっ、フォーメーションの確認だ。
さっさと位置につけー」
パンパンと手を叩いて、練習に戻るよう促す。
渋々…と言った感じだったが
各々鬼道を睨みつけてフィールドに入る。
それを見送り、今度は複雑な顔をしている音無へと歩み寄った。
「……音無」
「！黒也先輩…」
「集中しろ。
いつかきっと鬼道の思惑がわかる日が来る」
「そう…でしょうか…」
「きっとな。
自分の〝兄貴〟を信じてみろよ」
「え…！？黒也先輩、
し、知ってたんですか…！？」
「お、やっぱ兄貴か」
「！！カマかけたんですか！？」
「かけられる方が悪い。
…でも見た目は似てなくても似てる部分はあるんだ。分かる人には分かる」
「そうでしょうか…？」
「ああ。兄妹なら信じてみろよ。
きっと答えは出てくるはずだ」
「……」
納得はしていない。
そんな顔で俯く音無を追求せず自身も練習に戻るためフィールドに入る。
暫くすると円堂も戻ってきて、
鬼道も帰ったようだ。
「鬼道は大丈夫そうか」
「あぁ！練習誘ったけど断られた！」
「……ふはっ！思い切ったな！
ほら、練習始めるぞ戻った戻った」
「おう！」
ーーーーーーーーーー
「どーするよ！？決勝まであと2日！！
2日で新監督見つけなきゃならないんだぜ！？」
翌日、
雷門中の屋上に染岡の怒鳴り声が響く。
「あーもう！！規約なんか嫌い！！」
「みんなのモチベーション下がってるから練習もなんだかなぁ…て感じだし…」
「黒也が鼓舞しても元に戻るしな…」
「その一因がお前らにもあるだがなぁ？」
「「「すみませんでした」」」
「んー…まさかこんなピンチがあるとは思わなかったなー…」
円堂もお手上げ状態であり、
黒也も唯一の希望であった響木からいい返事は貰えず終い。
だが、彼ならば…と考え、
寝転んだ円堂に顔を向ける。
「円堂、響木さん…あー…雷雷軒のおっさんと話してみたらどうだ？」
「雷雷軒の…
あ！確か黒也とも話したんだったよな！」
「あぁ、俺もいい返事は貰えなかった。
けどお前なら行けるんじゃねぇかって思うんだ。
イナズマイレブンを率いた円堂大介の孫、ゴッドハンドの使い手。
それだけでもいい武器になるはずだ」
「……わかった！
もう一回掛け合ってみる！！」
「まぁ、その前に…円堂」
「？」
「俺の親代り……鬼瓦源五郎と話してみろ。
イナズマイレブンについて、色々と聞けるはずだ」
「イナズマイレブン！？ほんとか！？」
「あの人、イナズマイレブンのファンだからな、色々と聞いてみてから響木さんの所に行け。いいな」
「わかった！！
ありがとな、黒也！」
ーーーーーーーーーー
40年前のFF全国大会決勝戦 雷門中VS帝国学園 雷門イレブンが乗っていたバスのブレーキが故障し事故に遭った。
だが歩いてでも這ってでも、
会場を向かった雷門イレブン。
それを裏切るように、
試合会場にかかってきた一本の電話。
〝雷門中サッカー部は試合を棄権する〟
結果、帝国学園の不戦勝。
それから帝国学園は40年間無敗となり
名を轟かせていた……
「……話はできたか、源さん」
「おうとも、話せて良かったぜ」
「そりゃ何より。
……率直な感想は？」
「さすが、円堂大介の孫だ」
「面白いヤツだよな、
俺が惚れるのもわかったろ？」
「ああ。もちろんだ。
ありがとな、黒也」
「おう」
ーーーーーーーーーー
「新監督だ！！」
翌日、円堂の説得が成功し
雷門中サッカー部のOBにして
伝説のイナズマイレブンのGKだった
響木が監督になると宣言した。
「響木正剛だ、よろしく頼む。
さぁ、決勝戦はもうすぐだ！
お前ら全員鍛えてやる！！」
「「「おお！！」」」
「……腹決めたようで」
「鬼瓦の倅か。手加減はせんぞ」
「じゃないと誘った意味ないんで」
「よく言うわい！」
「っはは！楽しくなりそうだ」
こうして、新たな監督を迎えた
新生雷門中サッカー部は帝国学園との試合に備えた。
「………さーて、何を仕掛けてくるかな」
40年前のイナズマイレブンの悲劇…
それを引き起こした張本人との対峙。
黒也は嫌な予感しかしないと 気を引き締め、練習に望んだ。
地区予選決勝戦 雷門中VS帝国学園はもうすぐ……
「え？」
「！！」
土門の声でみんなは鬼道の存在に気付き、彼を睨みつけるように見上げる。
「偵察に来たんだな…」
「いやいや、不戦敗寸前の僕たちを笑いに来たのかもしれませんよ」
「どっちにしろ嫌な感じだぜ！」
「円堂」
「黒也、頼む！」
「はいよ。
全員練習戻れ、行くのは円堂だけでいい」
「黒也…」
「何かあれば俺が行く。
さっ、フォーメーションの確認だ。
さっさと位置につけー」
パンパンと手を叩いて、練習に戻るよう促す。
渋々…と言った感じだったが
各々鬼道を睨みつけてフィールドに入る。
それを見送り、今度は複雑な顔をしている音無へと歩み寄った。
「……音無」
「！黒也先輩…」
「集中しろ。
いつかきっと鬼道の思惑がわかる日が来る」
「そう…でしょうか…」
「きっとな。
自分の〝兄貴〟を信じてみろよ」
「え…！？黒也先輩、
し、知ってたんですか…！？」
「お、やっぱ兄貴か」
「！！カマかけたんですか！？」
「かけられる方が悪い。
…でも見た目は似てなくても似てる部分はあるんだ。分かる人には分かる」
「そうでしょうか…？」
「ああ。兄妹なら信じてみろよ。
きっと答えは出てくるはずだ」
「……」
納得はしていない。
そんな顔で俯く音無を追求せず自身も練習に戻るためフィールドに入る。
暫くすると円堂も戻ってきて、
鬼道も帰ったようだ。
「鬼道は大丈夫そうか」
「あぁ！練習誘ったけど断られた！」
「……ふはっ！思い切ったな！
ほら、練習始めるぞ戻った戻った」
「おう！」
ーーーーーーーーーー
「どーするよ！？決勝まであと2日！！
2日で新監督見つけなきゃならないんだぜ！？」
翌日、
雷門中の屋上に染岡の怒鳴り声が響く。
「あーもう！！規約なんか嫌い！！」
「みんなのモチベーション下がってるから練習もなんだかなぁ…て感じだし…」
「黒也が鼓舞しても元に戻るしな…」
「その一因がお前らにもあるだがなぁ？」
「「「すみませんでした」」」
「んー…まさかこんなピンチがあるとは思わなかったなー…」
円堂もお手上げ状態であり、
黒也も唯一の希望であった響木からいい返事は貰えず終い。
だが、彼ならば…と考え、
寝転んだ円堂に顔を向ける。
「円堂、響木さん…あー…雷雷軒のおっさんと話してみたらどうだ？」
「雷雷軒の…
あ！確か黒也とも話したんだったよな！」
「あぁ、俺もいい返事は貰えなかった。
けどお前なら行けるんじゃねぇかって思うんだ。
イナズマイレブンを率いた円堂大介の孫、ゴッドハンドの使い手。
それだけでもいい武器になるはずだ」
「……わかった！
もう一回掛け合ってみる！！」
「まぁ、その前に…円堂」
「？」
「俺の親代り……鬼瓦源五郎と話してみろ。
イナズマイレブンについて、色々と聞けるはずだ」
「イナズマイレブン！？ほんとか！？」
「あの人、イナズマイレブンのファンだからな、色々と聞いてみてから響木さんの所に行け。いいな」
「わかった！！
ありがとな、黒也！」
ーーーーーーーーーー
40年前のFF全国大会決勝戦 雷門中VS帝国学園 雷門イレブンが乗っていたバスのブレーキが故障し事故に遭った。
だが歩いてでも這ってでも、
会場を向かった雷門イレブン。
それを裏切るように、
試合会場にかかってきた一本の電話。
〝雷門中サッカー部は試合を棄権する〟
結果、帝国学園の不戦勝。
それから帝国学園は40年間無敗となり
名を轟かせていた……
「……話はできたか、源さん」
「おうとも、話せて良かったぜ」
「そりゃ何より。
……率直な感想は？」
「さすが、円堂大介の孫だ」
「面白いヤツだよな、
俺が惚れるのもわかったろ？」
「ああ。もちろんだ。
ありがとな、黒也」
「おう」
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「新監督だ！！」
翌日、円堂の説得が成功し
雷門中サッカー部のOBにして
伝説のイナズマイレブンのGKだった
響木が監督になると宣言した。
「響木正剛だ、よろしく頼む。
さぁ、決勝戦はもうすぐだ！
お前ら全員鍛えてやる！！」
「「「おお！！」」」
「……腹決めたようで」
「鬼瓦の倅か。手加減はせんぞ」
「じゃないと誘った意味ないんで」
「よく言うわい！」
「っはは！楽しくなりそうだ」
こうして、新たな監督を迎えた
新生雷門中サッカー部は帝国学園との試合に備えた。
「………さーて、何を仕掛けてくるかな」
40年前のイナズマイレブンの悲劇…
それを引き起こした張本人との対峙。
黒也は嫌な予感しかしないと 気を引き締め、練習に望んだ。
地区予選決勝戦 雷門中VS帝国学園はもうすぐ……
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