FF編
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「「何!?」」
「す、すげぇ…!」
「あんなあっさりと…」
黒也は試合中にも関わらず
その場でリフティングし、地木流を見やる。
「おいコラ監督さん、今の言葉はいただけねぇなぁ…最初に俺らを虚仮にしたのはそっちだろうが、それを見誤っちゃいけねぇよ」
〝子供に説教させんなよ〟とボールを奪いに来る尾刈斗の選手たちを悉く躱し挑発を続ける。
「いいぞー!黒也ー!
そのままシュートだ!!」
「させるかよ!ゴーストロック!!」
「マレトマレ!!」
〝来た〟と黒也は歯を食いしばり一気に走る。雷門が動かなくなり尾刈斗は同じく動けなくなっているであろう黒也からボールを奪おうとするも…
「そんな鈍い動きで取れるのかよ」
「「「!?」」」
ボールを奪おうとした足は空を切り、
尾刈斗の選手たちは驚いてボールを持ち、上がっていく黒也を呆然と見つめる。
「な、なぜ動ける…!!」
「(ゴーストロックは破れた…あとはGKだな)」
尾刈斗の視線を気にせず後ろで動けないでいる豪炎寺を見る。
「!」
「…(頼んだぞ)」
「…(コクッ」
豪炎寺と目が合えば口角を上げて目配せする。彼が頷いたのを確認し、黒也は足に力を込める。
「…」
同時に手を動かし始めたGK。
ふと黒也の鼻がピクッと動き
眉間にシワが寄る。
「(変な臭いさせやがって…なら…!)」
黒也は咄嗟に目を閉じ
ボールを高く蹴り上げる。
「「「!!」」」
「!あれは!!」
黒也も高く飛び上がり ボールと同じ位置まで行く。その跳躍力には誰もが驚き、外から見ていた鬼道と佐久間も目を見開いた。
「同点にさせてもらうぞ!!」
左足でボールを蹴ると黒いオーラが渦巻き、
ファイアトルネードより威力の高いエネルギーが右足で蹴り落とされた。
「ブラックブラスト!!」
「!!」
黒也の放ったシュートはGKの技を破りゴールへと入った。
「すげぇ…すげーぞ黒也ー!!」
黒也が同点にしたことで
雷門の雰囲気が明るくなり、彼を囲む。
「すごいでヤンス!
黒也さん、本当にあれを突破したでヤンス!!」
「どうやったんですか?」
「……わりぃ」
黒也は口をもごもご動かし、
ペッと地面に向かって唾を吐く。
だがそれは赤く染まっており、すぐに唾ではなく血だとわかった。
「ひぃ!!黒也さんが…
黒也が血を吐いたッスー!!」
「ギャーギャー騒ぐな
舌噛んであの呪文聞かねぇようにしただけだっつーの」
「痛みで回避したって言うのか…!?」
ベッと出された舌は赤く滲んでおり、
まさか痛みでゴーストロックを回避したのかと豪炎寺は驚き戸惑う。
「あぁ、ありゃ呪いに見せかけた暗示だ。
あの監督とキャプテンの手を見る前に舌噛めば回避できる。
でも!!お前ら絶対やるなよ!
これ結構いてぇからな!!」
ビシィッ!!と指を指し叫ぶ黒也だが〝いや、誰もやれないよ…〟と半田から呆れた視線を向けられ、みんなもそれに頷いた。
「…とりあえず、あの暗示を解くにはあれ以上のものをやる必要がある。円堂、頼めるか」
「あぁ!!黒也が開いてくれた突破口だ!!ムダにはしない!!」
「ならあとは全力で勝負をするだけだ」
〝だから染岡〟と言葉を続け
悔しそうにしている染岡の肩を叩く。
「俺〝たち〟でゴール決めてやろうぜ
雷門の力、見せてやろう」
「!!…あぁ!」
黒也によって呪いを破られ、ゴールを決めれた尾刈斗は直ぐ様黒也をマークした。
「彪狼は封じた!
テメェら!ゴーストロックだ!!」
「来るぞ!!」
「(負けたらFFには出場できない
黒也が決めてくれたゴールと開いてくれた突破口…ムダにはしない!)
絶対に、止めてみせる!!」
「ゴーストロック!!」
ゴーストロックが発動し雷門の動きが止まる…と同時に円堂が動いた。
「ゴロゴロゴロ…ドッカーン!!」
円堂は叫びながら手を叩き、波動を立たせる。だが相手は既にシュート体勢に入っていた。
「ファントムシュート!!」
「(動ける…! でも間に合わない…!だったら!!)熱血パンチ!!」
円堂の新必殺によってシュートを止め
雷門の反撃に移る。
「黒也さ…!!」
黒也にボールを渡そうとするも、彼は3人のマークがついておりパスが出しづらい。
それに気付いた黒也は足に力を込めて飛び上がった。
「栗松!!」
「!黒也さん!!」
「染岡!!決めてこい!!」
黒也による鋭いパスが染岡に渡りお互いに笑い合う。そしてGKの前まで来た。
だが既にゆがむ空間は広がっており染岡の動きが鈍る。
「(やはり彪狼の予想は…!)
ヤツの手を見るな!あれも催眠術だ!」
「!」
「平衡感覚を失いシュートが弱くなるぞ!
彪狼はそれに気付いて手を見なかったんだ!」
豪炎寺が仕掛けを見破り
染岡は彼が今まで様子を探っていたことに気付く。
「(やっぱすげぇ奴だ…それに比べて俺は…!!)」
そして悔しそうに歯を食いしばるとシュート体勢に入った。
「「「!!」」」
「何度やっても無駄なこと!」
「豪炎寺!!」
「!」
「ドラゴンクラッシュ!!」
「!ありゃ…まさか…!!」
染岡は上に必殺技を放つと
後ろから豪炎寺が飛び上がった。
「ファイアトルネード!!」
青い竜は赤い竜となり、
炎を纏った強力なシュートはGKごとゴールに入った。
「合体技か!すげぇじゃねぇか!」
染岡と豪炎寺の合体技によって4-3となり、
同時に試合終了のホイッスルが鳴る。
それにより雷門の勝利が決まった。
「勝った…勝ったんスね、オレたち…!」
試合終了後、日が暮れる中
円堂は活躍した染岡、豪炎寺、黒也を見る。
「やってくれたな染岡!豪炎寺!黒也も!
すげぇ必殺技だったぜ!ブラックブラスト!」
「あんな技、いつの間に作ってたのかよ」
「いや、あれは元々持ってた技だ。
人数不足てのもあって試合できなかったから見せ所がなかっただけだ。帝国戦も出してくれなかったしよ」
ちぇっと少し拗ねた様子の黒也だったが、すぐにフッと笑みを浮かべスッキリした顔で言葉を続けた。
「でも今日、尾刈斗戦で打てて良かったぜ。仲間をバカにしやがった仕置ができたからな」
〝信じてくれてありがとな〟と微笑み、
今度は豪炎寺と染岡を見る。
「お前らもすごかったぞ。
土壇場のドラゴントルネード。
あとあの仕掛けも、よく気付けたな」
「?彪狼は気づいてたんじゃなかったのか?」
「え、あー、いや……なんかイヤな感じすんなーぐらいにしか思ってなかったんだよな…」
〝まさか平衡感覚狂わせるとは思わなかった〟と少し気まずそうに呟く黒也に豪炎寺は驚き、染岡は〝あー…〟と遠い目で黒也を見る。
「お前、考えるの苦手だもんな」
「おまけに大の勉強嫌い」
「赤点取らなきゃいい精神だもんねー」
「っ!だぁっとけ!!」
黒也の思わぬギャップに驚きを隠せない豪炎寺だったが段々と面白くなってきたのかクスっと笑いが溢れた。
「(本当に、底知れないな…)
いつかブラックブラストを超えてやるからな、黒也」
「!へぇ、その時が楽しみだ」
無事FFへの出場が決まり、雷門の士気が高まる。
そんな中、黒也がコソコソと動く冬海をそっと睨みつけていた事には…誰も気づかなかった…
「す、すげぇ…!」
「あんなあっさりと…」
黒也は試合中にも関わらず
その場でリフティングし、地木流を見やる。
「おいコラ監督さん、今の言葉はいただけねぇなぁ…最初に俺らを虚仮にしたのはそっちだろうが、それを見誤っちゃいけねぇよ」
〝子供に説教させんなよ〟とボールを奪いに来る尾刈斗の選手たちを悉く躱し挑発を続ける。
「いいぞー!黒也ー!
そのままシュートだ!!」
「させるかよ!ゴーストロック!!」
「マレトマレ!!」
〝来た〟と黒也は歯を食いしばり一気に走る。雷門が動かなくなり尾刈斗は同じく動けなくなっているであろう黒也からボールを奪おうとするも…
「そんな鈍い動きで取れるのかよ」
「「「!?」」」
ボールを奪おうとした足は空を切り、
尾刈斗の選手たちは驚いてボールを持ち、上がっていく黒也を呆然と見つめる。
「な、なぜ動ける…!!」
「(ゴーストロックは破れた…あとはGKだな)」
尾刈斗の視線を気にせず後ろで動けないでいる豪炎寺を見る。
「!」
「…(頼んだぞ)」
「…(コクッ」
豪炎寺と目が合えば口角を上げて目配せする。彼が頷いたのを確認し、黒也は足に力を込める。
「…」
同時に手を動かし始めたGK。
ふと黒也の鼻がピクッと動き
眉間にシワが寄る。
「(変な臭いさせやがって…なら…!)」
黒也は咄嗟に目を閉じ
ボールを高く蹴り上げる。
「「「!!」」」
「!あれは!!」
黒也も高く飛び上がり ボールと同じ位置まで行く。その跳躍力には誰もが驚き、外から見ていた鬼道と佐久間も目を見開いた。
「同点にさせてもらうぞ!!」
左足でボールを蹴ると黒いオーラが渦巻き、
ファイアトルネードより威力の高いエネルギーが右足で蹴り落とされた。
「ブラックブラスト!!」
「!!」
黒也の放ったシュートはGKの技を破りゴールへと入った。
「すげぇ…すげーぞ黒也ー!!」
黒也が同点にしたことで
雷門の雰囲気が明るくなり、彼を囲む。
「すごいでヤンス!
黒也さん、本当にあれを突破したでヤンス!!」
「どうやったんですか?」
「……わりぃ」
黒也は口をもごもご動かし、
ペッと地面に向かって唾を吐く。
だがそれは赤く染まっており、すぐに唾ではなく血だとわかった。
「ひぃ!!黒也さんが…
黒也が血を吐いたッスー!!」
「ギャーギャー騒ぐな
舌噛んであの呪文聞かねぇようにしただけだっつーの」
「痛みで回避したって言うのか…!?」
ベッと出された舌は赤く滲んでおり、
まさか痛みでゴーストロックを回避したのかと豪炎寺は驚き戸惑う。
「あぁ、ありゃ呪いに見せかけた暗示だ。
あの監督とキャプテンの手を見る前に舌噛めば回避できる。
でも!!お前ら絶対やるなよ!
これ結構いてぇからな!!」
ビシィッ!!と指を指し叫ぶ黒也だが〝いや、誰もやれないよ…〟と半田から呆れた視線を向けられ、みんなもそれに頷いた。
「…とりあえず、あの暗示を解くにはあれ以上のものをやる必要がある。円堂、頼めるか」
「あぁ!!黒也が開いてくれた突破口だ!!ムダにはしない!!」
「ならあとは全力で勝負をするだけだ」
〝だから染岡〟と言葉を続け
悔しそうにしている染岡の肩を叩く。
「俺〝たち〟でゴール決めてやろうぜ
雷門の力、見せてやろう」
「!!…あぁ!」
黒也によって呪いを破られ、ゴールを決めれた尾刈斗は直ぐ様黒也をマークした。
「彪狼は封じた!
テメェら!ゴーストロックだ!!」
「来るぞ!!」
「(負けたらFFには出場できない
黒也が決めてくれたゴールと開いてくれた突破口…ムダにはしない!)
絶対に、止めてみせる!!」
「ゴーストロック!!」
ゴーストロックが発動し雷門の動きが止まる…と同時に円堂が動いた。
「ゴロゴロゴロ…ドッカーン!!」
円堂は叫びながら手を叩き、波動を立たせる。だが相手は既にシュート体勢に入っていた。
「ファントムシュート!!」
「(動ける…! でも間に合わない…!だったら!!)熱血パンチ!!」
円堂の新必殺によってシュートを止め
雷門の反撃に移る。
「黒也さ…!!」
黒也にボールを渡そうとするも、彼は3人のマークがついておりパスが出しづらい。
それに気付いた黒也は足に力を込めて飛び上がった。
「栗松!!」
「!黒也さん!!」
「染岡!!決めてこい!!」
黒也による鋭いパスが染岡に渡りお互いに笑い合う。そしてGKの前まで来た。
だが既にゆがむ空間は広がっており染岡の動きが鈍る。
「(やはり彪狼の予想は…!)
ヤツの手を見るな!あれも催眠術だ!」
「!」
「平衡感覚を失いシュートが弱くなるぞ!
彪狼はそれに気付いて手を見なかったんだ!」
豪炎寺が仕掛けを見破り
染岡は彼が今まで様子を探っていたことに気付く。
「(やっぱすげぇ奴だ…それに比べて俺は…!!)」
そして悔しそうに歯を食いしばるとシュート体勢に入った。
「「「!!」」」
「何度やっても無駄なこと!」
「豪炎寺!!」
「!」
「ドラゴンクラッシュ!!」
「!ありゃ…まさか…!!」
染岡は上に必殺技を放つと
後ろから豪炎寺が飛び上がった。
「ファイアトルネード!!」
青い竜は赤い竜となり、
炎を纏った強力なシュートはGKごとゴールに入った。
「合体技か!すげぇじゃねぇか!」
染岡と豪炎寺の合体技によって4-3となり、
同時に試合終了のホイッスルが鳴る。
それにより雷門の勝利が決まった。
「勝った…勝ったんスね、オレたち…!」
試合終了後、日が暮れる中
円堂は活躍した染岡、豪炎寺、黒也を見る。
「やってくれたな染岡!豪炎寺!黒也も!
すげぇ必殺技だったぜ!ブラックブラスト!」
「あんな技、いつの間に作ってたのかよ」
「いや、あれは元々持ってた技だ。
人数不足てのもあって試合できなかったから見せ所がなかっただけだ。帝国戦も出してくれなかったしよ」
ちぇっと少し拗ねた様子の黒也だったが、すぐにフッと笑みを浮かべスッキリした顔で言葉を続けた。
「でも今日、尾刈斗戦で打てて良かったぜ。仲間をバカにしやがった仕置ができたからな」
〝信じてくれてありがとな〟と微笑み、
今度は豪炎寺と染岡を見る。
「お前らもすごかったぞ。
土壇場のドラゴントルネード。
あとあの仕掛けも、よく気付けたな」
「?彪狼は気づいてたんじゃなかったのか?」
「え、あー、いや……なんかイヤな感じすんなーぐらいにしか思ってなかったんだよな…」
〝まさか平衡感覚狂わせるとは思わなかった〟と少し気まずそうに呟く黒也に豪炎寺は驚き、染岡は〝あー…〟と遠い目で黒也を見る。
「お前、考えるの苦手だもんな」
「おまけに大の勉強嫌い」
「赤点取らなきゃいい精神だもんねー」
「っ!だぁっとけ!!」
黒也の思わぬギャップに驚きを隠せない豪炎寺だったが段々と面白くなってきたのかクスっと笑いが溢れた。
「(本当に、底知れないな…)
いつかブラックブラストを超えてやるからな、黒也」
「!へぇ、その時が楽しみだ」
無事FFへの出場が決まり、雷門の士気が高まる。
そんな中、黒也がコソコソと動く冬海をそっと睨みつけていた事には…誰も気づかなかった…