ギャグ系一護✕織姫のお部屋







今日は、黒崎くんと2人で尸魂界にやって来ました。
乱菊さんが、死神さん達の飲み会に誘ってくれたのです。

でも…丁度いい機会かもしれない。
だって私、色々悩んでいるんだもの…。







《織姫の悩み事》






1.朽木ルキア相談所



「どうした?井上。あまり飲んではいないようだが…。」
「あ、あはは。朽木さん、私まだ未成年者だから…。」

無礼講の宴会席。
死神さん達が、お酒とお喋りを思い思いに楽しんでいる様子を眺めていれば、朽木さんが私に声をかけてくれた。

「それにしても、何だか元気がないようだが…。」
「え?そ、そんなこと…。」

ほろ酔いの朽木さんは、何だかとっても色っぽくて、同性の私でもドキドキしちゃうぐらいで。

やっぱり敵わないな…なんて考えてしまう。

朽木さんや恋次くんや乱菊さん…死神の皆のことは本当に大好き。
でも…ここにいる誰より、私は弱くて力不足なんだなぁ…なんて、改めて痛感してしまうの。

「悩み事があるなら話してくれないか?井上の沈んだ表情など、見ていたくはないのだ。」

朽木さんはそう言って、私の肩を優しく抱いてくれて。
ポロリ…私は思わず、本音を零してしまう。

「あのね…朽木さんみたいに、私もなりたいなぁ…って。」
「何?」
「ほら、以前朽木さんが元気のない黒崎くんを励まして元気にしてあげたことあるでしょう?あんな風に、私も黒崎くんを元気にしてあげられる女の子になりたいなぁ…って…。」「なんだ、そんなことか!」
「え?」

朽木さんは明るくそう言うと、私が着ている死覇装の胸元におもむろに手をかけた。

「一護を元気にしたいのだろう?ならば、この胸元をもう少し広げてだな…。」
「え、ええっ!?待って朽木さん、こぼれちゃうよぅっ!」
「いっそ、着物をはだけさせて、肩を露出させてもよいぞ。こんな風にだな…。」
「うぉぉい!ルキア、何やってんだよ!」

私が朽木さんのアドバイスにどぎまぎしていれば、遠くの席で浮竹さんとお喋りしていた筈の黒崎くんが、もの凄い勢いで滑り込んで来た。

「く、黒崎くん!」
「どうだ一護、こんな悩ましい井上を見れば、即刻元気になるであろう?」
「元気のイミが違うっつーの!」
「ほえ?」
「井上、こんな酔っぱらいの言うこと、真に受けるんじゃねぇぞ!あとルキア、ちゃっかり井上の肩を抱くんじゃねぇ!コイツは俺のだ!ついでに、お前のとこの隊長、話が長くて年寄りくせぇよ!」

黒崎くんはそう叫ぶと、私を抱き上げ、部屋の隅っこまで運んでくれました。










2.阿散井恋次相談所




「恋次くん、あのね。私、どうしたらもっと強くなれるかなぁ。」

しばらくして。
部屋の隅っこでお料理をつついていた私を構ってくれたのは、恋次くんだった。

「あ?俺は今の井上のままで十分だと思うけどよ…そうだな、やっぱり身体が資本だからな、体力をつけたらいいんじゃねぇ?」「体力…。」

そう言って杯に入っていた日本酒をぐびり…と飲み干す恋次くん。

そっか、やっぱりそういう地道な修行が大事なんだね。
さすがは恋次くんだなぁ。

「つーか、一護のヤツ、どうせ夜も手加減ないんだろう?アイツの欲求に付き合ってたら、相当体力がねぇと井上の身体が保たね…」
「ほーら!お前の好きな鯛焼きだぜ恋次っ!」
「ほえ?」

またまた、遠くの席で朽木さんと楽しそうに言い争っていた黒崎くんが、スライディングでやってきて。
手に持っていた鯛焼きを恋次くんの口にねじ込んだ。

「むぐ…!」
「…ったく、ルキアから井上を引っ剥がしたのに、今度はてめぇかよ!」
「わぁ、美味しそうな鯛焼き!恋次くん良かったね!」

黒崎くん、やっぱり優しいなぁ。
でも、恋次くんの顔色がちょっと青いかな?

「行くぞ井上、恋次の傍も駄目だ!」
「ほえぇ?」

…そうして、黒崎くんは私を抱き上げると、部屋の反対側の隅っこまで運んでくれました。












3.松本乱菊相談所




「あら、どしたの?織姫、何か悩み事?」

お酒の香りを漂わせながら、乱菊さんが私の隣に腰を下ろす。

「その…私、どうしたらもっと黒崎くんの役に立てるかなぁって…。」

きっと、乱菊さんならいい助言をくれる筈…そう思った私が悩みを打ち明ければ、乱菊さんはふふ…っと艶っぽい眼差しで私を見た。
「可愛いわね、織姫。一護の為に…って常に努力するあんたは、恋する女の子のお手本よ。」
「そ、そんなこと…!」
「そうねぇ、せっかく一護と一緒にいるんだもの、合体技とかどうかしら?」
「が、合体技…!?」

か、考えたことなかった!
確かに、私の六花と黒崎くんの斬月の攻撃を上手く合わせれば、威力が飛躍的にアップするかもしれない…!

「すごい!さすがは乱菊さんですね!」
「うふふ、そうでしょう?一護も織姫もハジメテでしょうから、色々試してみるところから始めればいいのよ?」
「はい!」

私が力強く頷けば、乱菊さんはクスクスと嬉しそうに笑って。

「なんなら、今から2人で合体技の特訓したらどう?」
「い、今からですか?」
「うふふ…じゃあ隣の部屋に、布団を敷いてくるからね。」
「ふ、布団?」
「そうよぉ。どんな技が気持ちいいのか、色ぉんな合体技を2人で開発…」
「くぉらぁぁっ、乱菊さん何井上に吹き込んでんだぁ!」
「あ、黒崎くん!」
「やぁねぇ一護。アンタがそうやって織姫を無菌室で育てようとするから、いつまで経っても先へ進めないのよ。」
「う、ウルセェ!井上、俺から離れるな!1人にしとくとロクでもないこと言うやつばっかだからな!」
「う、うん…?」

皆のアドバイスは、とっても的確だったけどなぁ…って思うけど。
黒崎くんが私を護るみたいにギュッと肩を抱いてくれたから、何だか幸せな気持ちになった。




ねぇ、黒崎くん。
今は、まだアナタに護られてばかりの私だけど。

いつか、私がアナタを護れるように、いっぱいいっぱい頑張るからね。













「よぉ一護、ぶっちゃけ井上とドコまで行ってんだぁ?」
「こんなに綺麗な女性の身体を余すことなく手に出来るなんて…幸せ者だね、君は。」
「ぷるるんのぷるるん、またおっきくなったね!それってやっぱりいっちーのせい?」
「???」
「だぁぁ!だからそれしか話題がねぇのか死神共め!」





(2015.09.27)
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