関連短文(過去拍手文より)




『コイスルオトメの赤い糸』小々ネタ~告白より先に手を繋いじゃった二人の一年後~





「…ごめん、一護。もう1回言って。」
「え?いや、だから…その…どうやったら上手く告れるか…水色に教えてほしいんだけど…。」
「…有沢さんにガッツリ説教もらったの、確か半年前だよね?」
「う…。」
「一護、井上さんから手編みの手袋もらったの、去年の今頃じゃなかった?普通のカップルなら、付き合い始めて1年だねって記念日のお祝いしてる頃だと思うんだけど。」
「き、記念日…。」
「どうせしっかり告白してないから、明確な記念日が分からないんでしょ?」
「…け、けど今更『俺と付き合ってくれ』ってオカシイだろ、もう付き合ってるも同然の状態が1年続いてんだぜ?」
「いや、だから…はぁ(←呆れて溜め息)。じゃあ普通に『好きだ』って言えば?」
「…い、言ったけど失敗したんだよ。」
「何で?」
「いや、そん時ラーメン食っててさ。ちょうど俺が箸でチャーシューつまんでたもんだから、『私もチャーシュー好きだよ!』って…勘違いされて…。」
「…ごめん一護。ラーメン食べながらチャーシュー片手に告白っていう、そのシチュエーションのレベルの低さが既に有沢さんの回し蹴り決定だよ。」
「じゃ、じゃあどんなタイミングならいいんだよ?」
「うーん…さらっと日常で言うのが無理なら…例えば、もうすぐクリスマスだし、プレゼントに指輪とか用意してさ。指輪はめてあげながら『好きだ』って。井上さんって鈍いところあるからさ、ちょっとクサイかなってぐらいの演出がちょうどいいと思うよ。」
「…指輪なら…もうやった。」
「は?」
「だから…指輪は、もうやったんだって。この間、井上の誕生日に…。」
「…指輪あげてるのに、告白まだなの?」
「や、だってよ、井上可愛いし、指輪つけてたら男避けになるかと思って…。」
「そういう知恵は働くんだ。」
「ぐ…。」
「一護、どっかで覚悟決めないと。告白より先に手を繋いで、告白より先にキスして…なんてやってると、そのうち告白より先に結婚して、告白より先に子供できちゃうよ?」
「い、いや!いくら俺でも…そこまでは…ない…と…思う…。」「はぁ…井上さんも辛抱強いというか…よく一護のヘタレに付き合ってあげてるよね。信じて待ってるんだろうけど…(とりあえず有沢さんのお仕置きは確定だね、これは)。」







まだ告白できてないらしいです、一護さん(笑)。









そしてまだ続く…かもしれない(笑)。


(2013.11.24)
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