夫婦のカタチ
《「夫婦のカタチ」小々ネタ~奥様方のお茶会~》
「はぁ~。ルキアちゃん、乱菊さん。素敵な奥様になるのって、難しいね。」
「どしたの?織姫、藪から棒に。」
「いつもお仕事頑張ってる一護くんの為に、お料理もお洗濯もお掃除も頑張ってるつもりなんだけど、なかなか上手くいかなくて…。」
「ほう。例えば?」
「煮物とか作るとね、同じように作ってるはずなのに、毎回味が違うの。」
「へえ。」
「心配するな、織姫。食材は同じ様でいて、実は季節や気候によって味が違うものだ。」
「それに、自分なりに工夫してあれこれ追加して煮込んだときほど、一護くんの顔色が悪くなるの。」
「たまたま体調が悪かったんでしょ?」
「織姫は心配しすぎだな、悪い癖だぞ。」
「でも…一緒に暮らしてるうちに、一護くんが本当に『美味しい』って言うときと、無理して『美味しい』って言うときの違いが、何となく判るようになってね。でも、一護くんが本当に美味しいって言う物だけを作ろうとすると、今度はおかずのバリエーションが一気に減っちゃうの。」
「ならば織姫、いい方法があるぞ。料理は同じで、名前だけ変えて出すのだ。ちなみに、この方法で恋次が気付いたことは一度もないぞ。いつも美味そうに食べておる。」
「え、そうなの?すごーい!今度やってみようっと!…じゃあ、ちょっと量が少なかったなってときは、どうしてる?一護くん、時々物足りなそうな顔してて…。」
「うふふ、そういうときはね、『足りなかった分は後でアタシを食べて』って言えばいいのよ、織姫。」
「え、でも私食べ物じゃないですけど……あ、洗濯機のブザーが鳴ったみたい。ちょっと待っててくださいね。」
「あーっ!」
「どうしたの?織姫。」
「一護くんのワイシャツ、お洗濯でピンクになっちゃった!ど、どうしよう…。」
「大丈夫よ、織姫。オレンジ頭にピンクのシャツって、いかにも春らしいじゃない♪」
「うむ、それでなくても一護は一年中頭の中が春だからな、むしろちょうどよい。」
「…そっか。確かに、一護くんにピンクのシャツって意外と似合うかも…きゃっ///。」
「そうだ、そうやっていつも前向き思考でいればよい。一護には織姫の笑顔がいちばんの元気の源なのだからな。」
「ル、ルキアちゃん…。ありがとう!」
「…じゃあついでに、アタシから最強の奥様になれるアイテムもプレゼントしちゃうわ。これで一護の疲れも吹っ飛ぶわよ!」
「乱菊さんも、いつも本当にありがとう!私、素敵な奥様になれるよう、精進するね!」
「ただいま~。」
「おかえりなさい、一護くん!」
「おう…ってお、織姫!何だその格好!」
「え?これは、乱菊さんがくれたウサギのお耳ですよ~。尻尾もついてるの!見て見て♪」
「…ぐ…(…だからって何でキャミソールにホットパンツ…)。わ、わかったから。」
「ねぇ一護くん、これから晩御飯が物足りないときは、後でアタシを食べてね(…だったっけ?)。」
「は?!オマエ何言って…?!」
「ねぇ一護くん、疲れ吹っ飛んだ?元気になったかなぁ?」
「…いや…その…元気になった…かな…(色んな意味で)。」
「本当?!良かったぁ!」
こうして奥様方のお茶会の度に、余計な知恵をつけていく織姫奥様でした♪
オマケ♪
「じゃあ、夕飯の支度するから、一護くんは着替えてきてね!」
「ああ…って!お、織姫、何だその格好!」
「え?何って…普通にエプロンですよ?」
「…いや…その…(キャミソールにホットパンツ姿でエプロン着けたら布地が全部隠れて…ぱっと見裸エプロンみたいで余計にエロい…!)。」
「???どうしたの?」
「…織姫…。」
「なぁに?」
「…しよっか。」
「あ、うん…って、えええっ?!ちょ、一護くんっ?!」
食後のデザートは旦那様の希望でオードブルに変更になりました(笑)。
(2014.03.01)
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