キミと、ボクと。
「ダメだよっ…ヒメちゃん…!」
いつもなら聞かないような彼の声量に思わず身体が硬直する。その瞬間、振り上げた手をカシスが掴んだ。
「…ぼ、暴力は、だめ…!」
「…センパイ…」
「き、きみも!…ヒメちゃんが、すきなこと、してるんだから、否定したら、かわいそう…でしょ…!」
カシスがかつてないほどに声を荒らげて男子生徒を睨みつけた。その剣幕にビックリして、ヒメがそっと振り上げた拳を下ろす。カシスはヒメの腕を掴んだまま離さなかったが、その手は___震えていた。
「…ぁ?誰お前」
「…こっ、これでも!さ、3年生…だよ…!」
「あぁ?小鳥遊とごっこ遊びでもしてそうななりだな…センパイ笑」
男子生徒は意地悪そうに笑い、カシスを突き飛ばす勢いで胸に紙切れを押し付けた。
「…ぅあっ!?」
カシスはその勢いに耐えられずよろめいて尻もちをついた。それを見たヒメがもう指1本触れさせまいと間に入り強く睨みつける。
「あーあー、倒れちまって弱いなぁ…それ、ここの先生によろしく笑」
そう言い、男子生徒はにやけながらその場を後にした。その背中に向かってヒメが二度と来るな!!と叫ぶ。
「センパイ…!大丈夫…?…ケガ、してない…?」
「だ、大丈夫…へいき…」
ヒメに手を差し出されてふらつきながら立ち上がった。少し顔色が悪いような気がする。そう思ったヒメは彼をベッドサイドまで移動させた。
「お手紙は…センセの机の上、置いとくね…」
暗い表情でヒメが呟き、カシスの顔をのぞきこんだ。
「…やっぱ…ヒメ、いない方がいいのかな…」
「…え?」
「…ううん、なんでもない!」
カシスの耳に独り言が届いてないことを安心して、ヒメは作り物の笑顔を見せた。
1番大好きなこの先輩を守るために、自分がすべきことはなにかを考えながら。
いつもなら聞かないような彼の声量に思わず身体が硬直する。その瞬間、振り上げた手をカシスが掴んだ。
「…ぼ、暴力は、だめ…!」
「…センパイ…」
「き、きみも!…ヒメちゃんが、すきなこと、してるんだから、否定したら、かわいそう…でしょ…!」
カシスがかつてないほどに声を荒らげて男子生徒を睨みつけた。その剣幕にビックリして、ヒメがそっと振り上げた拳を下ろす。カシスはヒメの腕を掴んだまま離さなかったが、その手は___震えていた。
「…ぁ?誰お前」
「…こっ、これでも!さ、3年生…だよ…!」
「あぁ?小鳥遊とごっこ遊びでもしてそうななりだな…センパイ笑」
男子生徒は意地悪そうに笑い、カシスを突き飛ばす勢いで胸に紙切れを押し付けた。
「…ぅあっ!?」
カシスはその勢いに耐えられずよろめいて尻もちをついた。それを見たヒメがもう指1本触れさせまいと間に入り強く睨みつける。
「あーあー、倒れちまって弱いなぁ…それ、ここの先生によろしく笑」
そう言い、男子生徒はにやけながらその場を後にした。その背中に向かってヒメが二度と来るな!!と叫ぶ。
「センパイ…!大丈夫…?…ケガ、してない…?」
「だ、大丈夫…へいき…」
ヒメに手を差し出されてふらつきながら立ち上がった。少し顔色が悪いような気がする。そう思ったヒメは彼をベッドサイドまで移動させた。
「お手紙は…センセの机の上、置いとくね…」
暗い表情でヒメが呟き、カシスの顔をのぞきこんだ。
「…やっぱ…ヒメ、いない方がいいのかな…」
「…え?」
「…ううん、なんでもない!」
カシスの耳に独り言が届いてないことを安心して、ヒメは作り物の笑顔を見せた。
1番大好きなこの先輩を守るために、自分がすべきことはなにかを考えながら。
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