過去♡御礼SS置き場
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努力と勝利と願い事
高校3年、インターハイ。井闥山は春高に引き続き満足行かない結果となった。足りないものを数えながら残りの試合を観戦しようとしたところ、行き交う人達が不意にあいつの話題を出す。
「おい、白兎高校勝った!!!」
「マジで!?ベスト4か!いよいよ強豪校の貫禄出てきたな」
今から見に行こうと思ったのにね、隣で古森が残念そうに肩をすくめる。コートの前、応援への礼を尽くす金髪のポニーテールが一際深く沈んでいた。笑顔で会場を見渡して探していたのは俺の姿。
「佐久早、古森くん!」
プラカードを突き上げての勝利宣言に、古森が大きく手を振り返す。
「あはは、こっち気づいたね。おめでとー!」
「……俺ら負けたの知らないんだろうな」
「ね。白兎高校ともやりたかったなー」
勝ち上がっていれば、白兎高校と準決勝だったのに。悔しさもひとしおというやつだ。
(……でも、それだけじゃない)
足りないものを数えて、次に努力するべきものを見出して、消化する。それだけだったのに、今は違う。お前の努力に敬意を払う。お前の勝利を願ってる。
高校3年、インターハイ。井闥山は春高に引き続き満足行かない結果となった。足りないものを数えながら残りの試合を観戦しようとしたところ、行き交う人達が不意にあいつの話題を出す。
「おい、白兎高校勝った!!!」
「マジで!?ベスト4か!いよいよ強豪校の貫禄出てきたな」
今から見に行こうと思ったのにね、隣で古森が残念そうに肩をすくめる。コートの前、応援への礼を尽くす金髪のポニーテールが一際深く沈んでいた。笑顔で会場を見渡して探していたのは俺の姿。
「佐久早、古森くん!」
プラカードを突き上げての勝利宣言に、古森が大きく手を振り返す。
「あはは、こっち気づいたね。おめでとー!」
「……俺ら負けたの知らないんだろうな」
「ね。白兎高校ともやりたかったなー」
勝ち上がっていれば、白兎高校と準決勝だったのに。悔しさもひとしおというやつだ。
(……でも、それだけじゃない)
足りないものを数えて、次に努力するべきものを見出して、消化する。それだけだったのに、今は違う。お前の努力に敬意を払う。お前の勝利を願ってる。