完結後SS
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シュガービアード
「ヘイヘイヘーイ!!!!」
「ナーイスキーぼっくん!!」
宮くんとのハイタッチ、木兎ビーム、からの自慢気に顎に指を当てた。些細な仕草に会場中が大賑わい。
理由は木兎さんがここのところ、顎にヒゲをたくわえているから。思わず俺もついつい見ちゃった。
「柊生、なんかここんとこ俺のことよく見てるけどなんかあった?」
「あ、すいません。ヒゲ似合っていいですね、って思ってて」
試合後、木兎さんから違和感を指摘された。するどい。俺もヒゲはあるけど……薄いというか結構まばらな生え方なんだよね。なのでずーっと毎朝剃っている。やっぱりヒゲを伸ばすなら、ある程度密度がないとかっこよくない。
俺の答えに木兎さんは満面の笑みで腕を組み、胸を張った。
「貫禄がつく年頃だからな!」
「年頃て」
なんか色々ズレてんで、宮くんがこっそりツッコみながらちらりと聖臣をうかがった。
「柊生くんが無精ひげになるんは知っとるけど、臣くんは?伸ばさへんの?」
「うん」
「ま、せやろな。臣くんやったら脱毛なんかもしてそうやし」
聖臣は小さく頷き、宮くんが肩をすくめた。聖臣のひげは俺よりも濃い目なので、結構かっこよくなりそうな気はする。何度かそんな話題にもなった。──もちろんベッドの上で。
泊りがけのデート、おはようのキスを繰り返す中、柔らかい唇とは真逆の鋭いチクチクした刺激。
『ふふ、ひげ伸びちゃった。痛くない?』
『それは俺も。……無精髭、かわいい』
『かわいいって……お前の視力を調べたいよ……』
快感の余韻を引きずったまま、ぼんやりとした手つきで俺の顎をなぞる指先は熱かった。
『……あんまり生えないんだな、柊生』
『まばらだからたまに剃り残してたりするんだよね。後でチェックしてくれる?』
『……じゃあ、全部調べる』
『全部って……あっ、もう……』
顎からはじまって、ほっぺた、首筋、確かめるという名目で熱い指先が這い回る。それだけなら、良かった。
『うう……♡♡♡』
『柊生?』
朝日が眩い中、聖臣の伸びかけたヒゲはいつもよりずっと視界に残った。ちくちくした感触が俺の体中、針みたいに愛を植え付けるものだから、それはもう。
『聖臣のヒゲ、気持ち良すぎておかしくなる……♡』
『はは、かわい』
いつかもっと伸ばしてみてもいいね、なんて言いながら止まらなくなったのを思い出した。
そんな俺に黒い視線が飛んでくる。刺激的な一瞥ってやつだ。
「今のところは、な」
そして俺の耳元でそっと付け足された、優しい約束。
「ふふ、今のところはそうしてください」
甘い刺激的なキスは、またいつかのお楽しみ。