完結後SS
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バースデープレゼントフロムマシュマロ
ぴちぴち、ちゅんちゅん。鳥さんの声が聞こえると、お外がだんだんあかるくなってきます。ベッドをくるむ、もふもふ毛布でぬくぬく。クリスマスにもらった、ふわふわのトナカイさんをぎゅっ。まだまださむいけど、しあわせの朝がやってきました。
トン、トン。階段を降りる音が聞こえたら、ぼくもベッドからぬけだします。おはようございまーす!
「おはよう、マシュマロ。ふふ、まだ眠そうだね」
いちばんの早起きさんは、柊生。ながーいきんぱつをきちんと結んで、ぼくにおはようのちゅーをくれます。
「さて、ゴミ捨てゴミ捨て。……一緒にいくひとー?」
「キャン!」
「よーしよし、抱っこしてあげようね」
ひだりてにごみぶくろ、そしてみぎてにぼくをかかえてしゅっぱつ、しんこう!
「うわ、さっむ。桜まだ咲かないねえ」
げんかんをあけたら、風がぴゅーんとふきぬけていきました。3月になって、いよいよ春がちかいみたいですが、まだまだ朝は息がまっしろです。
「今年の開花、聖臣の誕生日過ぎちゃうかもね」
「クーン?」
ぽつりとつぶやく柊生にくびをこてんとしてみます。そうすれば、せつめいしてくれますから!
「んー?ここのところ毎年聖臣の誕生日には満開だったけど、今年は寒い日続きだからさ。桜もまだ咲けないみたいだねえ……よっと。ゴミ捨て完了ー、帰りましょう」
なるほど、さむいとおはながさかないんですね。ぼくが木の根っこでごろごろしたら、桜さんもあったかくなりませんかねえ。
「ん?マシュ、お庭行くの?もうちょっとあったかくなってからお散歩でもいいんだよ?おお、すごい勢い」
ぜんはいそげ、です!桜さーん、おはなをさかせるおてつだいにきましたよーっ。もうすぐ聖臣のたんじょうびなんですって。いっしょにおいわいしてほしいなあ。
ほら、ぼくあったかいでしょう!さあさあ、いつでもぽぽんっとおはなをどうぞ!
「……勢いよく庭で転がりまわるかと思いきや、桜の根本で寝っ転がってしまった……ええ……冷たいべやそんなとこ……」
なんでそんなどんびきしてるんですかっ、柊生。柊生も大きなお手々があるんですから、いっしょに桜さんをあっためましょっ。ねっ。
「ぐっ……!おいでおいでポーズは、あざとい……なーに、もう。桜そんなに好きなの?それとも早く咲いてほしいのかな?」
まだまだつめたいかぜのなか、ほんのりひざしを感じながら桜をあっためます。はーやくはやく、さいてくださーい。
「……何してんの、お前ら……」
「聖臣!おはよう」
桜さんにはなしかけていると、ねむそうな聖臣が2かいのまどからおはようのごあいさつ。くるくるくせっけ、なでなでしにいきたいですねえ。柊生が桜の木に手をついて、しみじみ上をむきました。
「いや、今年は桜まだ咲かないねってマシュに話してたんだ。そしたら何か気になっちゃったみたい。桜に咲いて咲いてって話してるのかも」
「朝から元気だな……寒いだろ、マシュマロ。そのうち咲くから、ごはん食べない?今朝は柊生の手作りポトフだよ」
「キャン!」
今日のごはんはてづくりですってー!おやさいいっぱいのあったかスープ、この冬のぼくのおきにいりごはんですっ。
「さ、マシュマロ。聖臣におてて拭いてもらおうね。美味しいご飯準備するから、待っててね」
まだねむそうなお顔の聖臣がぼくのお手々をふいて、ありがと、と言いました。なんもなんも、ですよ!いっぱいおねがいしたから、おたんじょうび、桜さんもおいわいしてくれると思います!
*
「晴れたけど寒いねえ」
「先週まで雪降ってたしな……柊生、何してんの」
それからしばらくして、聖臣のおたんじょうびがやってきました。たいようさんはいっぱいキラキラしてますが、まだまだキンっとさむーい朝。柊生がリビングの窓を開けて、お庭にでていきます。ぼくもいくー!
「いやー、桜咲いてないかな?って」
「蕾もないだろ、まだ……マシュマロ?」
聖臣はブランケットを肩にかけたままうごきません。さむいですけど、あれからぼく、いっぱいいっぱいおねがいしたんです。あります、きっと!あるんですーっ!
「キャン!!」
「マシュ、しーっ。まだ朝早いから…………え、嘘。咲いてる!!あっははは、マシュマロの開花宣言だ!」
「はあ!?どこ!?」
聖臣がめずらしくあわてて、よろけながら小走りでやってきました。みんなで白い息をはずませて、ちいさな桜のおはなをおでむかえ!
ことしもようこそ、いらっしゃいませ!
「キャワン♡」
「あっはは、ねえこれ、マシュからの贈り物なのかもよ。すごいね、聖臣」
「…………」
「聖臣?もしや泣いて……」
「泣いてねえ。……マシュ、ありがとうな」
泣いてないけど、おめめがキラキラなのはみのがしません。うふふ、ぼくもまほうがつかえました!聖臣、おたんじょうび、おめでとうです!
「キャンッ!」
「マシュには敵わないなあ。ふふ、俺も言わせて。今年もお誕生日おめでとう、聖臣」
「柊生……っはは、お前のほうが泣いてんじゃん」
「だって!こんな奇跡みたいな朝早々ないもの!!」
桜のまえでぼくたちはもふもふ、わちゃわちゃ。桜さん、さいこうのはっぴーばーすでーをありがとう、です!
「キュキュン……」
おおきなこえでおれいをするべきだとおもいましたが、いったんストップ。さいたばかりの桜のはなのまえで、なかよしなおふたりのとってもハッピーなちゅーが1回、2回、3回!ええと……いっぱいです!
「ふふ、最高の誕生日?」
「言わなくてもわかんだろ」
聖臣がおめめをぎゅっとつぶって、たかくのぼったお日さまにてらされたまちをみわたします。今日はとくべつ、おひさまもぴっかぴかな気がします!もうひとつまほうをかけておきましょう!
「クルルルルルル…………キャン♡」
「ん?マシュ、何をしゃべったんだろうね」
「あざといお祈りポーズってことは、美味いおやつが食べたいってことだろ」
「今日は勿論奮発しようね!」
ちがーう、ちがいますっ。もう、ぼくが食いしんぼうさんだとおもって。ぼくのまほう、すごいんですからねっ。ぜったいぜったい、かないますよっ。
桜さんのお花のそばでキスしたおふたりが、ずーっとずっとハッピーでいられますようにっ!!
ぴちぴち、ちゅんちゅん。鳥さんの声が聞こえると、お外がだんだんあかるくなってきます。ベッドをくるむ、もふもふ毛布でぬくぬく。クリスマスにもらった、ふわふわのトナカイさんをぎゅっ。まだまださむいけど、しあわせの朝がやってきました。
トン、トン。階段を降りる音が聞こえたら、ぼくもベッドからぬけだします。おはようございまーす!
「おはよう、マシュマロ。ふふ、まだ眠そうだね」
いちばんの早起きさんは、柊生。ながーいきんぱつをきちんと結んで、ぼくにおはようのちゅーをくれます。
「さて、ゴミ捨てゴミ捨て。……一緒にいくひとー?」
「キャン!」
「よーしよし、抱っこしてあげようね」
ひだりてにごみぶくろ、そしてみぎてにぼくをかかえてしゅっぱつ、しんこう!
「うわ、さっむ。桜まだ咲かないねえ」
げんかんをあけたら、風がぴゅーんとふきぬけていきました。3月になって、いよいよ春がちかいみたいですが、まだまだ朝は息がまっしろです。
「今年の開花、聖臣の誕生日過ぎちゃうかもね」
「クーン?」
ぽつりとつぶやく柊生にくびをこてんとしてみます。そうすれば、せつめいしてくれますから!
「んー?ここのところ毎年聖臣の誕生日には満開だったけど、今年は寒い日続きだからさ。桜もまだ咲けないみたいだねえ……よっと。ゴミ捨て完了ー、帰りましょう」
なるほど、さむいとおはながさかないんですね。ぼくが木の根っこでごろごろしたら、桜さんもあったかくなりませんかねえ。
「ん?マシュ、お庭行くの?もうちょっとあったかくなってからお散歩でもいいんだよ?おお、すごい勢い」
ぜんはいそげ、です!桜さーん、おはなをさかせるおてつだいにきましたよーっ。もうすぐ聖臣のたんじょうびなんですって。いっしょにおいわいしてほしいなあ。
ほら、ぼくあったかいでしょう!さあさあ、いつでもぽぽんっとおはなをどうぞ!
「……勢いよく庭で転がりまわるかと思いきや、桜の根本で寝っ転がってしまった……ええ……冷たいべやそんなとこ……」
なんでそんなどんびきしてるんですかっ、柊生。柊生も大きなお手々があるんですから、いっしょに桜さんをあっためましょっ。ねっ。
「ぐっ……!おいでおいでポーズは、あざとい……なーに、もう。桜そんなに好きなの?それとも早く咲いてほしいのかな?」
まだまだつめたいかぜのなか、ほんのりひざしを感じながら桜をあっためます。はーやくはやく、さいてくださーい。
「……何してんの、お前ら……」
「聖臣!おはよう」
桜さんにはなしかけていると、ねむそうな聖臣が2かいのまどからおはようのごあいさつ。くるくるくせっけ、なでなでしにいきたいですねえ。柊生が桜の木に手をついて、しみじみ上をむきました。
「いや、今年は桜まだ咲かないねってマシュに話してたんだ。そしたら何か気になっちゃったみたい。桜に咲いて咲いてって話してるのかも」
「朝から元気だな……寒いだろ、マシュマロ。そのうち咲くから、ごはん食べない?今朝は柊生の手作りポトフだよ」
「キャン!」
今日のごはんはてづくりですってー!おやさいいっぱいのあったかスープ、この冬のぼくのおきにいりごはんですっ。
「さ、マシュマロ。聖臣におてて拭いてもらおうね。美味しいご飯準備するから、待っててね」
まだねむそうなお顔の聖臣がぼくのお手々をふいて、ありがと、と言いました。なんもなんも、ですよ!いっぱいおねがいしたから、おたんじょうび、桜さんもおいわいしてくれると思います!
*
「晴れたけど寒いねえ」
「先週まで雪降ってたしな……柊生、何してんの」
それからしばらくして、聖臣のおたんじょうびがやってきました。たいようさんはいっぱいキラキラしてますが、まだまだキンっとさむーい朝。柊生がリビングの窓を開けて、お庭にでていきます。ぼくもいくー!
「いやー、桜咲いてないかな?って」
「蕾もないだろ、まだ……マシュマロ?」
聖臣はブランケットを肩にかけたままうごきません。さむいですけど、あれからぼく、いっぱいいっぱいおねがいしたんです。あります、きっと!あるんですーっ!
「キャン!!」
「マシュ、しーっ。まだ朝早いから…………え、嘘。咲いてる!!あっははは、マシュマロの開花宣言だ!」
「はあ!?どこ!?」
聖臣がめずらしくあわてて、よろけながら小走りでやってきました。みんなで白い息をはずませて、ちいさな桜のおはなをおでむかえ!
ことしもようこそ、いらっしゃいませ!
「キャワン♡」
「あっはは、ねえこれ、マシュからの贈り物なのかもよ。すごいね、聖臣」
「…………」
「聖臣?もしや泣いて……」
「泣いてねえ。……マシュ、ありがとうな」
泣いてないけど、おめめがキラキラなのはみのがしません。うふふ、ぼくもまほうがつかえました!聖臣、おたんじょうび、おめでとうです!
「キャンッ!」
「マシュには敵わないなあ。ふふ、俺も言わせて。今年もお誕生日おめでとう、聖臣」
「柊生……っはは、お前のほうが泣いてんじゃん」
「だって!こんな奇跡みたいな朝早々ないもの!!」
桜のまえでぼくたちはもふもふ、わちゃわちゃ。桜さん、さいこうのはっぴーばーすでーをありがとう、です!
「キュキュン……」
おおきなこえでおれいをするべきだとおもいましたが、いったんストップ。さいたばかりの桜のはなのまえで、なかよしなおふたりのとってもハッピーなちゅーが1回、2回、3回!ええと……いっぱいです!
「ふふ、最高の誕生日?」
「言わなくてもわかんだろ」
聖臣がおめめをぎゅっとつぶって、たかくのぼったお日さまにてらされたまちをみわたします。今日はとくべつ、おひさまもぴっかぴかな気がします!もうひとつまほうをかけておきましょう!
「クルルルルルル…………キャン♡」
「ん?マシュ、何をしゃべったんだろうね」
「あざといお祈りポーズってことは、美味いおやつが食べたいってことだろ」
「今日は勿論奮発しようね!」
ちがーう、ちがいますっ。もう、ぼくが食いしんぼうさんだとおもって。ぼくのまほう、すごいんですからねっ。ぜったいぜったい、かないますよっ。
桜さんのお花のそばでキスしたおふたりが、ずーっとずっとハッピーでいられますようにっ!!