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アルコール・パニック!

 オマケ

「へぇ、そんなことが……」

「意外だな。フリージアが酒に弱いなんて……ブロッサムは予想できたけど」

「だろ? 俺もちょっとびっくりした」

 先日のアルコール事件について、セルシア、バロータと生徒会室で談笑する。
 もちろんフリージアのあの発言は伏せて、だ。

「セルシアとバロータは? おまえら飲まねーの?」

「生徒会長が率先して飲む訳にいかないよ。……まあ、本家の式典で、シャンパンかワインくらいなら飲んだことあるけど」

「俺も普通に飲むぜ? まあ……耐性も普通くらい?」

「んー、そっかぁ……」

 まあセルシアはいいトコのお坊ちゃま+生徒会長だもんなー。
 バロータは……うん、普通過ぎるコメントだな←

「……あの、おまえら」

 ここでブロッサムが声をかけてきた。
 その表情は……困惑、かな?

「なんだ?」

「おまえらは平気なのか? ……ソレが」

 言ってブロッサムが指さしたのは……ブロッサムの部屋にあった、あのウィスキーボンボン。
 処分もかねて食っている。だって捨てるなんてもったいないし←

「俺は平気だけど。むしろ日常でも普通に食ってる」

「僕も平気だよ。それにおいしいし」

「俺もそこそこイケるクチだぜ?」

 俺、セルシア、バロータのコメント。
 ……二人もどうやら酒に強い方らしいな。
 なぜならこのボンボン、酒の風味はいいが、アルコールの度数がめっちゃ高い。弱い奴なら三粒でダウン(実際ブロッサムとフリージアは三粒でダウンしてた)だ。
 それをこの二人は未だに平気なツラで食ってやがる。

(……いや。一番強いのは……)

 ……訂正しよう。
 平気、とは言ったが、バロータはそろそろ酒気が回ったらしい、顔に赤みが帯びてきている。……耐性レベルは普通だな。
 俺は……まだ平気だ。普段から市販のボンボン食ってるし← もう少しくらいならイケる。

(……そんで)

「? なに?」

「いんや、べつに」

 そして、最も恐ろしいのはこいつ――セルシアだ。
 こいつ……さっきから俺の倍以上(バロータは12個、俺は20個)も食ってるのに、まったく変わってねぇ……。
 しかも未だに平気か、次から次へとパクパク食ってやがる。
 ……ここまで来ると、化け物レベルだな←

「ひどいよ、化け物だなんて」

「なんで聞こえてんだ、テメェはァアアア!!!」

 どうやって聞こえたんだ、こいつは!
 ボンボン食ってるセルシアにツッコミながら、フリージアとは今後どうしようか。と、ひそかに悩むのだった。

 ――――

 ちなみにその頃のフリージア。

「……どうしましょう……。アユミさんに、あんなこと言ってしまうなんて……!!」

(無駄に)記憶力高いせいか、バッチリ先日のことを覚えていた。
 そのせいか、彼はその日一日、仮病を偽って自室に引きこもっていたとか……。


         ―END―
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