最初のクエスト
「……なんだ。あんまり強くないな。タカチホの方が環境がアレな分、大変だったかも」
あんだけ暴れればそれは……ん?
「タカチホ……?」
「あ? 言わなかったっけ? 俺、元々はタカチホ義塾の生徒なんだけど」
「は……? 聞いてないし!」
自己紹介の時に言ってなかったから当たり前だけど……!
「……なんでタカチホからプリシアナに?」
「んー……、……なんやかんやで?」
さりげなくはぐらかしたな、こいつ……。
「……もういいや」
「早いな。俺のこと、もう聞かないのか?」
「意味わかんねぇ……どうでもいいし」
べつにこいつなんかどうでもいいし……。
「ふーん……なんかつまんねぇの」
「何、期待してんだよ……俺はあんまりしゃべるのは好きじゃないんだよ」
はあ……何なんだよ、ホントに。
「まったく……ん?」
「なんだ? ……お?」
アユミと声が揃う。
なんせ……前には小さな宝箱が一つ置かれている。
……これは……。
「校章か!」
「だな。あっさり見つかってよかったぜ……」
このうっとうしい転入生から解放される……。
そう思って、手を伸ばして宝箱を開けた時だった。
「! 危ねぇ!」
「え……?」
ガキィイイイン!!
辺りに甲高い金属の悲鳴が響き渡った。
目の前には俺を庇うように立ち、刀で何かを防いでいるアユミ。
「ギギギ……」
アユミの前にいるのはフードを被った骸骨のモンスター……“プチ死神”。
あんだけ暴れればそれは……ん?
「タカチホ……?」
「あ? 言わなかったっけ? 俺、元々はタカチホ義塾の生徒なんだけど」
「は……? 聞いてないし!」
自己紹介の時に言ってなかったから当たり前だけど……!
「……なんでタカチホからプリシアナに?」
「んー……、……なんやかんやで?」
さりげなくはぐらかしたな、こいつ……。
「……もういいや」
「早いな。俺のこと、もう聞かないのか?」
「意味わかんねぇ……どうでもいいし」
べつにこいつなんかどうでもいいし……。
「ふーん……なんかつまんねぇの」
「何、期待してんだよ……俺はあんまりしゃべるのは好きじゃないんだよ」
はあ……何なんだよ、ホントに。
「まったく……ん?」
「なんだ? ……お?」
アユミと声が揃う。
なんせ……前には小さな宝箱が一つ置かれている。
……これは……。
「校章か!」
「だな。あっさり見つかってよかったぜ……」
このうっとうしい転入生から解放される……。
そう思って、手を伸ばして宝箱を開けた時だった。
「! 危ねぇ!」
「え……?」
ガキィイイイン!!
辺りに甲高い金属の悲鳴が響き渡った。
目の前には俺を庇うように立ち、刀で何かを防いでいるアユミ。
「ギギギ……」
アユミの前にいるのはフードを被った骸骨のモンスター……“プチ死神”。