「職員室か……チッ、めんどくさい」

「……それ、聞こえない音量で言えよ」

　おっと、聞かれちまった。
　ブロッサムが呆れ顔になってるし。

「気にするなって。とりあえず職員室に行くか（嫌だけど）」

「…………（何故そこまで嫌がるんだ……？）」

　……突っ込まれた気がするが、気のせい、と片付けておこう。

　――――

　……で、クエスト受け、『歓迎の森』に来たんだが……。

「なんで俺が……」

「そこまで落胆すんなよ」

　……グラジオラス先生から、「ブロッサムと一緒に行ってこい」……と。
　んで、そのブロッサムはスッゲーがっかりというか……うんざりしてるっつーか……とにかく迷惑そうな顔してる。

「校章探しくらい一人でも……」

「おい。これ以上ぐだぐた言うなよ。……殴るぞテメェ」

　後半ドスの効いた小声でつぶやく。

「そ、そんな脅し……き、聞くと思ってんか！？」

　思いっきり効いてるだろ。
　声びくついてるし。

「……まあいいや。とりあえず行こうか」

「……意味わかんねぇ……」

　さっさと帰ってイワシを食いたいんだから←

　――――

　……どーも、ブロッサムだ。
　先生に言われたから“仕方なく”転入生と一緒にいるんだが……。

「どぅおぉおおおりゃあぁあああッ！！！」

　……その転入生、アユミが一人で暴れまくってる（ようにしか見えない）から、俺の出番なんてないし……。
　……いや、べつに寂しくなんかないけど。