兄弟
おまけ
タカチホ義塾・学生寮
「……ええ!? ホント!?」
「ホントよン、アイナ」
「もう行っちゃったみたいだけどね。まったく……アイナってば、図書室で昼寝してんだもん」
「あぅぅ……」
「もうじき“例の行事”が始まるわン。その時に話しかければいいんじゃニャいのン?」
「うん、そうよね……お姉ちゃん…………一発怒鳴らなきゃ、気が治まらないんだから!!」
――――
???
「ムっカつくなあ! あの女!」
「そう言うな、アマリリス。気にしたら負けだって」
「だって、この可愛いボクを殴ろうとするなんて……絶対に許さないしね!!」
ガチャ。
「……何を騒いでいる」
「べつに。アマリリスがちょっと癇癪起こしてるだけだよ」
「だって! あの女、態度もなんか生意気だし!」
「……あの女?」
「タカチホで会った、男の制服着た女子。態度も男みたいにずばずば言うから、それで、な」
「……男みたいな……? そいつはまさか、長い黒髪に刀を持った?」
「ああ、そうだ。アマリリスの兄貴と一緒で、あの制服だから……プリシアナ学院の生徒だな」
「……そうか……あいつ、プリシアナに……」
「……? おい、どうした?」
「……なんでもない。少し失礼する」
「へ? ちょっ……エデン――」
バタンッ!
「……プリシアナ、か。ようやく見つけたよ……アユミ……!」
――――
「……ひぅっ」
「アユミさん? どうかしましたか?」
「フリージア。今、悪寒が……いや、やっぱなんでもない」
「……? そう、ですか……?」
「ああ……(……なんか、嫌な予感がするな……いろんな意味で)」
タカチホ義塾・学生寮
「……ええ!? ホント!?」
「ホントよン、アイナ」
「もう行っちゃったみたいだけどね。まったく……アイナってば、図書室で昼寝してんだもん」
「あぅぅ……」
「もうじき“例の行事”が始まるわン。その時に話しかければいいんじゃニャいのン?」
「うん、そうよね……お姉ちゃん…………一発怒鳴らなきゃ、気が治まらないんだから!!」
――――
???
「ムっカつくなあ! あの女!」
「そう言うな、アマリリス。気にしたら負けだって」
「だって、この可愛いボクを殴ろうとするなんて……絶対に許さないしね!!」
ガチャ。
「……何を騒いでいる」
「べつに。アマリリスがちょっと癇癪起こしてるだけだよ」
「だって! あの女、態度もなんか生意気だし!」
「……あの女?」
「タカチホで会った、男の制服着た女子。態度も男みたいにずばずば言うから、それで、な」
「……男みたいな……? そいつはまさか、長い黒髪に刀を持った?」
「ああ、そうだ。アマリリスの兄貴と一緒で、あの制服だから……プリシアナ学院の生徒だな」
「……そうか……あいつ、プリシアナに……」
「……? おい、どうした?」
「……なんでもない。少し失礼する」
「へ? ちょっ……エデン――」
バタンッ!
「……プリシアナ、か。ようやく見つけたよ……アユミ……!」
――――
「……ひぅっ」
「アユミさん? どうかしましたか?」
「フリージア。今、悪寒が……いや、やっぱなんでもない」
「……? そう、ですか……?」
「ああ……(……なんか、嫌な予感がするな……いろんな意味で)」