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「ねえ、温度下げて」
ふう、と息を吐いて顎から滴る汗を拭った。私の顔を簡単に覆い隠せる程の大きな手が、私の隣で静かに寝るリモコンを取った。ピピッ、と機械音がすれば、風が強く吹き込んだ。薄暗い部屋の照明は窓から差し込む光だけ。人工の光を頼らず、私達は白い海に飛び込んでいた。海と言うには熱く、動きによって変形する自由度もない。でも、どこまでも沈み込める深さはあった。
「珍しいね、君から言うの」
顎の先からポタリ、と腹の上に落ちる。腹はへこへこと一定の間隔で浮き沈みを繰り返している。いくら冷やしても私達の熱気に勝るものは無くて、馬鹿みたいに同じ行為を繰り返した結果が空気に充満する。
「あは、私もスポーツマンなので」
揶揄い半分、本音半分。紅潮する頬を盛り上げた。
「ベッドの上ではね」
くつくつと肩を揺らす彼は私の手首を掴む。もう一度、白い海に沈むことは決定事項らしい。
「はは、最悪」
私の言葉は彼によって食われた。最後の夏ぐらい落ちていこうよ。なんてね。
ふう、と息を吐いて顎から滴る汗を拭った。私の顔を簡単に覆い隠せる程の大きな手が、私の隣で静かに寝るリモコンを取った。ピピッ、と機械音がすれば、風が強く吹き込んだ。薄暗い部屋の照明は窓から差し込む光だけ。人工の光を頼らず、私達は白い海に飛び込んでいた。海と言うには熱く、動きによって変形する自由度もない。でも、どこまでも沈み込める深さはあった。
「珍しいね、君から言うの」
顎の先からポタリ、と腹の上に落ちる。腹はへこへこと一定の間隔で浮き沈みを繰り返している。いくら冷やしても私達の熱気に勝るものは無くて、馬鹿みたいに同じ行為を繰り返した結果が空気に充満する。
「あは、私もスポーツマンなので」
揶揄い半分、本音半分。紅潮する頬を盛り上げた。
「ベッドの上ではね」
くつくつと肩を揺らす彼は私の手首を掴む。もう一度、白い海に沈むことは決定事項らしい。
「はは、最悪」
私の言葉は彼によって食われた。最後の夏ぐらい落ちていこうよ。なんてね。
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