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あの背中を追って

3月中旬のある日


シャイニング事務所の先輩である『QUARTET ★NIGHT』の初単独ライブに招待された音也とレンは会場へ観に来ていた。


QUARTET NIGHTのライブは圧巻のステージ、観に来てくれたお客さんとの一体感、完璧なまでの歌とダンス、そしてなによりアイドルとしての煌めき、すべてが素晴らしかった。


ライブが終わり会場をあとにした二人は、星が綺麗な夜空を見上げながら歩いていた。
胸の高鳴りは治まらず、さっきまでの熱がまだ残っている。


音也「ねぇレン、れいちゃん達すごかったね!」


先に口を開いたのは音也だった。
その顔はとてもワクワクした笑顔の中に、どこか不安げな顔を覗かせている。


レン「そうだね。悔しいけど、見せつけられたよ」


そう言ってフッと笑い音也を見るとこう続けた


レン「イッキは…何か不安でもあるのかい?」


その言葉に一瞬驚いた顔をしたが、すぐにクスッと笑いゆっくり話し始めた。


音也「レンには隠し事出来ないや……俺今日のライブすごくすごーーく楽しかったんだ!れいちゃんや蘭丸先輩、藍先輩にカミュ先輩の歌やダンスは完璧で、お客さんとの一体感もすごくて…!! 今でもまだドキドキが治まらないぐらいだよ。」

「…でもね、それと同時に俺達が追ってる背中はこんなにもすごいんだって思ってさ。」


普段の音也とは少し違う不安げな顔
無理もない。あんな素晴らしいステージをまじまじと見せつけられたのだから。


レン「イッキ……怖いかい?」


真剣な表情になったレンの言葉に少し間を開け、音也は頭を左右に振った


音也「怖くないって言ったら嘘になるかもしれないけど…不安だってまだあるし。でもそれ以上にワクワクしてるんだ!」

「いつかあの背中に追いついてみせる!そして追い越すんだ!って」


いつものキラキラとした笑顔と、少し凛々しさが混ざった表情で答える音也にレンはクスッと笑った


レン「やっぱりイッキはそうでなくちゃね」


その言葉にヘヘっと少し照れたように笑う


音也「それにね、God's S.T.A.R.を歌ってる時にれいちゃんと目が合った気がしたんだ。その時に「ここまで登ってこい」って言われてる気がして…」


それはレンも同じことを感じていた


レン「俺もあの時、ランちゃんと目が合った気がしたよ。ランちゃんやブッキーだけじゃない、アイミーやバロンもこっちを見ていたよ」


あの瞬間、4人からの挑戦状を受け取ったかのように感じた2人


レン「これは負けてられないね?」


音也「うん。まずは5月のLIVEで俺達の成長を見てもらおう!今すぐは無理かもしれないけど、俺たちは俺たちでやり方で頂点を目指すんだ!!」


イキイキとした自信に満ち溢れる表情でそう言うと、レンもそれに答えるように強く頷いた


レン「じゃあ、さっそく帰って練習かな?」


音也「それいいね!あ、でも今日のLIVEの事を仕事で来れなかったみんなに話したいな〜」

「れいちゃん達本当にかっこよかったし、みんなも行きたがってたからさ!」


そんな話をしながら2人は寮へと帰って行った
QUARTET NIGHTを超える、そう心に誓って




END


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(*´˘`*)♡