こんにちは。もうすぐ2月ですね。寒さにも暑さにも弱い虚弱体質の私にとっては、冬のこの時期はかなり辛いです。


さて、今回は以前言っていた「好きなディズニー作品」の中でも、特に気に入っている『魔法にかけられて』（原題 : Enchanted）のお話をしてみようと思います。この映画は、それまで洋画に全く縁のなかった私がディズニー作品やミュージカル映画を見るきっかけになった思い出深い作品でもあります。


上映当時は日本語吹き替えで見て、「アニメの人間をリアル（3次元）に召喚するなんて面白いな」くらいの感想しかありませんでしたが、のちに再放送で偶然見かけてドハマりし、その日のうちにDVDとサウンドトラックを買ってしまいました。


この作品はおとぎの国に住む赤毛の少女(多分少女です)、ジゼルが王子様に見初められてプリンセスとなりますが、結婚式当日に王子の継母である魔女に騙されて現代のニューヨークへ突き落とされる……という物語なのですが、さすが本家ディズニーだけあって、アニメーションの美しさは完璧です。が、個人的には2Dアニメパートよりもリアルパートの方が好きです。


それにしても、ジゼルの追放先を荒地でもなく無人島でもなく現代のニューヨークという最強の地獄を選ぶあたり、魔女さん怖すぎです（笑）案の定、人混みに巻き込まれてボロボロになり、賠償金請求され、ホームレスに私物を盗まれた上にヤバいやつ認定されて可哀想なことになりますが、色々あってシングルファザー弁護士の家に泊めてもらいます。


ここまでの展開は結構コメディチックかつ自虐的で、笑えこそするものの、あまりにも夢を壊しすぎていて辛い部分もあります。元々の脚本はこのまま主人公・ジゼルがニューヨークでボロボロになってバッドエンドを迎える予定だったそうですが、あっさりボツられ、10年の歳月をかけて決定稿まで練られた（と、監督がDVDの解説で言っていた）のですが、確かにこのままバッドエンドになっていたら視聴者のメンタルがバキバキになってしまったと思うので英断だったと思います。


翌日のジゼルは持ち前の天然ぶりで周囲を引っ掻き回しますが、巻き込まれた人はなぜか皆ハッピーになっていきます。特にいいのが、この映画の目玉ともいえる、セントラル・パーク内でのミュージカル"That's how you know"です。邦題は『想いを伝えて』ですが、私は言語版が一番好きなので原題で呼んでいます。
これについては私が語るより、実際に見たほうが早いです。映画を見てなくても、歌詞がわからなくても、特に問題はないと思います。→リンク


たいてい、こういう映画だと日本語吹き替えが残念な出来になることも少なくないですが、ここは流石ディズニー、木村聡子さんによる日本語版も素晴らしいです。もしよろしければ日本語吹き替え版も見てみてください(*^^*)


アラン・メンケンの音楽も全てにおいて傑作級ですし、キャストも全員完璧ですが、やっぱりこの映画をこれだけのものにしたのは主役を演じたエイミー・アダムスだと思います。撮影当時34歳でこれほど可憐なプリンセスを演じた彼女には、尊敬を通り越して恐怖すら感じました……。彼女は遅咲きの女優さんで、30代になってからブレイクしたそうですが、もう少し若いうちにこの役をやっていたらどうなったのかが気になるところです。youtubeで「この人もうちょっと若かったら実写版アリエルいけたよな（意訳）」というコメントを見たときは首がもげるほど頷きました。


ちなみにアリエルの声優であるジョディ・ベンソンさんは何気にカメオ出演しています。アリエルとは似ても似つかない低音ボイスだったのでDVDの裏話パートを見るまでちっとも気がつきませんでした。


この映画自体は大成功だったにも関わらず、今ひとつ影が薄い印象なのが残念です。邦題が原題に忠実すぎるせいで、ピンとこないタイトルになっているからかもしれません。ですが、ディズニーが実写映画に舵をきったきっかけの作品でもあるので、とってもオススメです。（ただし、お掃除のシーンで大量のネズミと鳩とGが出てくるので注意してください）

魔法にかけられて【Disneyzone】 [ エイミー・アダムス ] 価格:1,000円 (2019/3/25 15:02時点) 感想(207件)