ストレンジ体験記(人物)

ストラ(Stra)

年齢不詳。見た目は3歳くらい。見た目より高い知能を持っているようで、未知の事柄に対してものみこみは早く、長文を流暢に話すこともできる。しかし知識・経験・語彙のなさゆえに精神年齢は年相応の様子。

「虹の国」から来たという男児。夢空間であかりと出会い、出発点であるルリの家までついてきてしまう。夢空間で迷子になったため帰ることができず、そのままあかりたちのもとに居ついている。
あかりたち一部の人間以外には姿が見えない。身体は羽のように軽く、触れても体温を感じない。また、その気になれば翼を出して空も飛べるらしい。
最低限の一般常識すら知らず、物事の固有名詞さえ知らないため、はじめのうちは意思疎通すら極めて困難な状態だったが、現在は本人なりに少しずつ身の回りのことを学習しはじめている。

5章までのネタバレ

じつは「虹の国」は死後の魂が集まる冥界で、ストラもまた一度死んだ人間のはずである。たいていの虹の住人は生前の記憶を保有しているが、彼はなぜか生前の記憶がなく、自分は虹の国で育ったと主張している。
虹の国は雲の上にあるらしく、ストラ曰く現在あかりたちが住んでいる場所は「下界」と呼ぶらしい。
ルリの祖母が虹の国への道を知っていたため、一度は帰国できるかと思われたが、彼は裏口から脱出していたため、規定に反するとの理由で正面口からの入国を拒否されてしまった。
ルリの祖母によると、このまま虹の国へ帰れなければ、ストラは記憶と自我を失い浮遊霊となってしまうらしい。


すべてのネタバレ

浮遊していた魂が自我を保てる時間は限られており、「期限」がきたことで身体が透きとおり、他者に触れることができなくなる。
虹の国から迎えが来て連行され、「記憶を消して新しい世界へ旅立つ」か「このままあかりたちと戻り、浮遊霊になるのを待つか」を選ぶよう迫られる。
ストラは下界(現世)やあかりたちを好いていたが、自分がまともな人間でないこと、自分がいることであかりたちに迷惑をかけることを理由にあかりとルリに別れを告げ、「記憶を消して新しい世界へ旅立つ」ことを選択する。


本当の名前

本名は「神崎遠也(かんざき とおや)」。あかりのクラスメイト、神崎遥(かんざき はるか)の弟でもある。
誕生日は5/25。3歳の誕生日を迎える三日前に死去しており、命日は5/22。ルリと同年の生まれであり、生きていれば11歳を迎えているはずである。
先天性の病をもって生まれたため、人生の大半を病院で過ごしており、まともに言葉も話せないまま亡くなっている。


裏設定

虹の国は来世または更なる高次元へ向かうまでの中間地点に過ぎないため、永遠にそこに留まることはできない。虹の住人はみな、いずれ記憶を消されて存在が消えることが約束されている。
ストラの友人であるアンジュはそれを憂いてストラとともに脱走しているが、結局ふたりとも消滅の運命を辿っている。
生前の遠也はまだ物心ついておらず、ストラに遠也としての記憶はまったくない。そのため、夢の中で兄の遥に会った際も知らない人として接している。
ストラが言葉を話せるのは「虹の住人は誰とでも言葉が通じる」ため。彼の数少ない知識はすべてアンジュや虹の女王から与えられたものである。
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