時の国の王女

ハロルド・アワーズ
Harold Hours

時の国の王子で、レイチェル王女の弟。十八歳。
八歳まで次期国王として育てられたが、新たな資料の発見により女子でも長子が王位を継げることが発覚したため、王位継承権を姉に奪われてしまい、長年そのことを恨んでいる。
また、女性君主に反対する人間を集めて姉が戴冠式を受けられないよう妨害工作を行い、自身が国王になるためにあらゆる手を尽くしている。
姉とは式典以外では顔を合わせない。会うことがあってもよそゆきの慇懃な態度で接し、まともに会話をすることもない。

表向きは愛想がいいが、陰では使用人のことをモノ扱いし、献身的な部下であっても不要と見なした瞬間抹殺するなど、極めて冷徹で傲慢な性格。しかし、レイチェル王女曰く、「昔は優しい子だった」とのこと。
臣下に格下げされたペンバートン家の人間や平民であるギルバートなど、自分より身分の劣る人間を徹底的に見下しており、ことあるごとに嫌がらせをしている。


【以下裏設定】
国王の座を奪われてからは歪んだ承認欲求を持つようになり、誰よりも自分が格上であろうとするようになる。そのため目上の人間や利用価値のある人間には愛想がいいが、格下と見なした相手には横暴な態度をとるようになる。

日頃の嫌がらせ行為などから、ペンバートン兄妹には本気で嫌われている。特に兄のノアとは犬猿の仲で、周囲が気を遣って同席させないようにスケジュールを組んでいたほど。

ギルバートへの嫌がらせは昔からであり、かつて幼いギルバートは王子の嫌がらせに本気で怒っていた。そして、王子は王宮の人間とは違い身分に忖度せずにまっすぐ怒りをぶつけてくるギルバート気に入っていた。だが、成長とともに社会の仕組みを理解したギルバートは王子に強く出ることができなくなり、王子はその成長を残念に思っている。
ギルバートのことは赤子の頃から知っており、彼のことはかなり信頼している。王子はギルバートを自分の味方に引きこもうと様々な手段で接触を試みていたが、そもそもギルバートが王宮に来ようとしないため諦めていた。最後の最後にギルバートに自分の部下になるよう誘いかけていたのはそのため。
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