レイ（レイチェル・ワトソン）
Ray (Rachel Watson)

アリーの両親の店に勤める二十歳の女性。服を作るのが得意。口数は少なく、虚ろな目をしている。ある日突然、アリーに不思議な赤いベレー帽をくれる。彼女自身は帽子について何か知っているようだが、詳しいことは一切教えてくれない。
その正体は、時代に忘れ去られた国「クロック」の王女。五歳のとき、王国に侵入者が来たために異国へと亡命する。その後、庶民として育つが、八歳のとき故郷の秘密を知る。家族との再会を望むものの、手がかりがないために頓挫する。
十三歳のとき、義理の母を亡くし、働きに出る。のちに故郷へ訪れるも、かつての友人はみな亡くなっていた。その後、生き別れた実母と再会するも、実母は記憶を失っており、すべてを諦めて母の形見をアリーに渡す。
実母の帽子は王族の女性にのみ受け継がれる王冠。レイは戴冠式でこの王冠を正式に授かり、一度は国の女王となる。しかし、アリーの町を救うために国を終わらせることを選択したため、彼女が女王となったのはほんの一瞬だけである。
その後は力を使い果たしたことで時が狂い、自分の「心の時間」に合わせて体が小さくなってしまう。現在はアリーとほぼ同じ背丈となっているが、本人はそのことに満足している。
本名はRachel Thistle Hours Caerus of Clock(レイチェル・シースル・アワーズ=カイロス・オブ・クロック)

名前はRoyalとlateから。アリーとは"early""late"で対になっています。