放課後のお姫様
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丸「お前なぁ、その手癖、足癖なんとかしろよ」
赤也から話を聞いたらしく、ブン太にお説教されてる
「つい…なんてゆーの?侑士と謙也にはこう…愛情表現的な?」
丸「その表現の仕方がおかしいっつってんの!」
「だって…」
今さらそんな事言われても…
丸「だいたい!万が一怪我でもさせたらどうすんだよ」
「手加減してるよ?」
丸「そーゆー問題じゃねぇ」
「はい…」
丸「…いい事思いついた!」
「いい事?」
丸「褒めて伸ばす作戦だ!」
褒めて…
伸ばす?
「何を褒めるの?」
丸「これからは忍足を殴りたくなったら抱きしめよーぜ!」
「抱きしめる?って!誰を?!」
丸「忍足を」
すっげぇドヤな顔してる
この人、すっげぇドヤ顔してる
「いやいやいやいやいやいや!!ないない!無理無理!侑士抱きしめるとか無理!キモい!」
丸「何その拒否反応」
「無理やろ?知ってる?あいつ伊達眼鏡やで?!」
キョトンとされた…
「眼鏡かけて新しい自分発見したとかゆーヤツやで!知ってる?!」
丸「弟…だよな?」
「うん!弟!」
丸「…」
「あ、じゃあこうしよう!今日、侑士殴りたくなったら、とりあえず近場の人にタックルするわ!」
これよくね?
丸「タックル?!」
「そうする!そうやわ!これがいい!よし!」
丸「よし!じゃねぇし!おい!リリ!待て!」
そんなブン太の制止を振り切り、私はみんなが練習してるであろう、コートへ猛スキップして行った
「侑士~!」
ベンチで寝てる侑士に近づくべく駆け出す
跡「そっとしといてやれ」
跡部に止められた
「え?何で?」
跡「幸村との試合を終えたばかりだ」
精市と試合?
「あぁ!」
負けたのね
跡「…」
蔵「負け…どころやないってとこかな」
跡部の隣にいた白石君が何かを思い出したかのように青くなって言う
心なしか跡部の表情も疲れ切っているような…
「ゆ、ゆーし…」
ちょっと不憫…
幸「リリ、ブン太のお説教は終わったのかい?」
精市が笑顔で来た
「何でブン太にお説教されたん知ってんの?」
幸「さっき赤也が来て言ってたから」
「なるほど…」
幸「あれ?忍足まだ寝てるの?」
蔵「ゆっ幸村クン!アカン!!もうアカン!」
なぜか凄く必死に精市を止める白石君
「せ、精市…侑士に一体何を…」
幸「やだな。別に普通にテニスをしただけだよ」
「そ、そやんな!」
あははと笑ってみたものの、過去の記憶が蘇り、多分笑顔は引きつってるはず…
幸「それじゃあ、俺は赤也とでも練習してこようかな。じゃ」
精市は颯爽と去って行った
「ゆーし!」
その背中を見送ってから侑士に近づく
侑「ん…あ…リリ…」
侑士が今にも息絶えようとしてるように見える
「ゆーしぃぃぃぃ!」
侑「ちょ、騒がしいわ…」
侑士がゆっくり起き上がる
「だから、だから殴って済ませようと思ったのに!」
蔵「え?!あれ優しさやったん?!」
跡「お前…」
「みんな溺愛してる赤也に手を出すからこんなことになるんやで!アホ侑士」
蔵「溺愛しとるのはわかったけど…」
跡「自分で蒔いた種とは言え、今回ばかりは災難だったな、忍足」
侑「立海の連中束ねとるんはテニスの実力だけやないって事がわかったわ…」
「反省しなさい」
侑「リリ~」
「ヒッヒィ!」
侑士が抱きついてきた
が、我慢!我慢や!今さっき!今さっき!!
怒られたとこやろ!我慢や!
侑「……なんや?殴らへんのかいな?」
「侑士暴力禁止令が出たんや」
侑「なっなんやて?!」
蔵「丸井クンに説教されたって言うのはそういう事やったんやな」
跡「フンッ、やるじゃねぇーの、丸井」
「でも!やっぱり耐えられへん!」
跡「?!」
抱きついてる侑士ごと、跡部にタックルした
蔵「跡部クン!!」
跡「なっ何しやがる!」
「侑士を殴れへん代わりに近くの人にタックルすると決めたんや」
蔵「えぇ?!」
跡「それじゃあ、意味ねぇだろ!」
侑「イタタタタ…それ、むしろ被害拡大やん」
「えー、そう?そうかなぁ?」
侑「そ、そや!それ幸村にしてみるってのはどうや?」
「精市に?」
え?何で?
蔵「忍足クン…また狡いことを」
侑「あ!ほら!ちょうどええ時に幸村来た!」
「ん?ほんまや」
赤也はどうしたんや?
侑「ほら、リリ!今や!」
「え?あ、うん。せーいちぃぃぃぃ!」
蔵「うわ!全速力で走ってった」
跡「幸村のヤツ、大丈夫なのか?」
侑「フッ…ってえええぇぇぇぇぇ!!??」
幸「わっ?!リリ、どうしたんだい?」
精市はなんなくあたしを抱き止めて、抱き上げた
「あ…いや…あの…おろして欲しいな」
幸「え~、せっかく抱きついて来てくれたのに?」
蔵「いや、違う。絶対違う…」
跡「はぁ~」
侑「恐るべし、幸村精市…」
U-17合宿所は、今日も平和です!
弦一郎!