放課後のお姫様
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青学テニス部の
マネージャーだったら
「お疲れー!」
勢いよく部室に入る
大「明日の練習メニューだが…」
手「うむ」
河「一個、二個、三個…」
乾「掃除を手抜きした確率…」
菊「落ち着くにゃ、落ち着くにゃ…」
桃「どうしたんスカ?みんな…」
「ん?何?どしたん?」
手「もう一汗流してくる」
大「そうだな」
河「賛成」
乾「俺も付き合おう」
菊「ほいほい」
「え?今までしてたやん?」
次々に出て行くみんな
キョトン顔の後輩に近づく
「なんなん?」
不「七不思議か…」
部室の奥にいた周ちゃんにみんなの視線が注ぐ
「七不思議?!」
不「話さなければならない時がきたようだね」
「え?話すって…」
まさか…
不「青春学園、恐怖の七不思議。その秘められた恐ろしい真実を!」
桃「恐怖の七不思議を?!」
越「恐ろしい真実って??」
「怖いぞー」
越「リリ先輩、何ニヤニヤしてんすか?」
「ふふふ」
不「あれは、ちょうど二年前。僕たちが一年生の頃…」
写真たてを手に取る周ちゃんの隣に行く
不「やっぱり、夏の練習日だった」
練習帰りにみんなでバッティングセンター行ってんなぁ…
河「手塚君のテニスはもう中学レベルじゃない」
「?」
河「完璧だよ。不二君だって、天才的技術持ってるしさ」
貞治から無理やり奪いとった缶ジュースをグビグビ飲みながら河っちの話に耳を傾ける
河「俺、アクロバティックな事もできないし、ダブルスなら誰にも負けない…なんて事もない」
ネガティブー‼
河「乾君のデータ分析なんて、先輩達にまで頼りにされてる。俺なんか…なぁぁーんの個性もない」
上を向いた河っちに飲み干した缶を投げる
河「いっ?!」
大「リリ!」
「個性あるやん!いや、むしろ個性的すぎるやろ!」
河「え?」
手「そうだよ。河村君、きみには立派な個性があるじゃないか」
河「俺の個性?」
「そうそう!ありまくりやろ!」
手「あの、パワーだよ」
河「そんな…決めれなきゃ、意味ないって」
菊「決めればいーじゃん!」
「そーよ!つまりそれって決めたら最強やん!」
不「そのために練習するんじゃないか」
大「うん…あっ!」
「げ、イチゴ味…」
秀一郎からかき氷を奪って食べたらイチゴ味やった
あたしは練乳が好きやのに!
乾「河村君がコート内に決められる確立」
「100%!やろ?」
にっこりすると河っちも笑顔になった
手「みんな、それぞれでいいんだ」
くにみっちゃんがあたしの手からかき氷をとると秀一郎に返す
不「ふふ、目指すものは同じだからね」
河「目指すもの?」
不「当然」
乾「青春学園テニス部」
大「ぜん」
「全国制覇!!」
菊「日本一~!」
河「全国制覇…同じ目標…」
「仲間やからな!いざ!全国へ!あわわわわわ」
ジャングルジムで身を乗り出したらバランスを崩した
河「危ないっ!」
手「?!」
「ふぅー、助かったぁ!」
河っちに抱きとめられ、なんとか落ちずにすんだ
河「よかった~」
「ほら、やっぱパワーあってよかったやん!」
手「まずはありがとうだろう」
国光にコツンとされて、河っちにお礼をいう
乾「全く…リリだけは予測不可能だ」
「はいっ!」
ジャングルジムから飛び降りると手を差し出す
不「ふふ」
その上に周ちゃんが手を重ねると、次々にみんなの手が重なってきた
キョトンとしてる河っちが頷くと最後に手を重ねた
手「なろう!日本一!」
「おぉー!」
桃「ずっと良い話で七不思議から遠いっスネ」
越「リリ先輩は今とちっとも変わってないっすね」
「んな事ないよ!あたしだって成長してるよ!幾多の恋愛を経て!大人の女性に!」
拳を握りしめ、立ち上がったあたし
不「なれたらいいね」
「うん!」
頷くと、また周ちゃんの横に座り直す
不「ふふ、ここからだよ」
周ちゃんの声のトーンが少し下がる
椅子を周ちゃんからリョーマの隣に近づける
越「なんっすか…」
「怖いやん」
周ちゃんの声が…
越「手、握っててあげようか?」
「いらん!周ちゃん、続けて!」
周「クス、その帰り道…」
乾「いけね」
歩いてたら貞治が足を止めた
それにつられて、みんなも足を止める
不「どうしたの?」
乾「教室に忘れ物してたんだ」
「えー、今気づく?」
河「何だ、じゃあ俺付き合うよ!」
大「俺も!」
菊「だったら、みんなでいこうにゃ~」
「はぁ?!」
手「リリ、お前は先に帰るか?」
不「そうだね。きみは遠いし」
「うーん…行く!国光んち泊まる!」
手「は?」
「そしたら、明日楽チンやもん!」
笑顔で言うとため息をつかれた
河「結構遅い時間になっちゃったね」
校舎を見上げると、当たりが薄暗くて不気味
風がやたら吹いてる
大「みんな、知ってるか…」
後ろに立ってた秀一郎が、ポツリとつぶやいた
乾「何を?」
大「青春学園、怪奇七不思議」
その途端、雷が鳴る
「わっ!」
ビックリして国光に飛びつく
手「七不思議…確か図書室の飛ぶ本」
「え?飛ぶ本?」
不「走る銅像」
「銅像が走るの?」
乾「歩く人体模型」
「人体模型が?」
変態!全裸のくせに!
菊「音楽室の少女!」
少女がどーした?
河「額縁から出てくる肖像画」
「えぇー!!」
大「そして…赤いネグリジェの女!」
「え?ネグリジェ?パジャマ?なんで?」
桃「ちょっ!ちょっと待って下さい!」
「何?」
桃「今ある七不思議と全然違うじゃないっスカ!」
不「当時の七不思議は、今のと全く違っていたんだ」
越「じゃあ、その頃は七つ目の不思議もちゃんとあったんすか?」
不「いや…」
大「七つ目の不思議を知った者は…」
「なっなに?!どーなんの?」
大「不思議の世界に連れ去られてしまうらしい…」
「えぇー!神隠し的な?」
大「だから、誰も知らないという噂だ…」
「へぇ…」
大「解明しようじゃないか!」
途端に力む秀一郎
大「七不思議を!」
手「…なんのために?」
乾「七不思議なんか、噂の確立120%」
意気揚々としてる秀一郎は2人に詰め寄る
大「手塚君!乾君!きみらには!ロマンを愛する心はないのかい!?」
ロマンて…
大「学校に潜む謎!それを解明するべきだよ!七不思議に怯える生徒たちのためにも!」
燃えてる燃えてる…
困惑してるみんな
大「だって俺たち!男じゃないかー!」
手を広げる秀一郎の後ろに波が見える…
これ、なんぞ??
「って!あたし男じゃない!」
河「大石君って、こういうキャラだっけ?」
国光に耳打ちする河っち
手「さぁ?…まだ会って半年だから…」
乾「忘れ物を取りに来ただけなんだけど…」
菊「でも!なんか面白そー!」
不「ロマンって言葉を聞くと、ちょっと惹かれるよね」
大「菊丸君!不二君!」
涙を流し、2人の手をとる秀一郎
手「仕方ないな…」
乾「付き合うよ」
大「よぉぉーしっ!これで決まったぁぁ!」
燃えてる秀一郎
お化け関係はあたし…
不「リリ?大丈夫?」
手「怖いのか?」
菊「女の子だもんねー、大丈夫?」
俯いてたら、周ちゃんが覗き込んできた
「お化けとかそういう類は」
乾「苦手なのか?」
メガネをキラッと光らせる貞治
「大好きやねん!よくぞ言った!秀一郎!」
秀一郎に飛びつく
大「今俺たちは!決して開いてはならぬ!魔界の扉を開き、天に挑もうとしている!」
「そーだ!そーだ!」
大「しかし、怯むな!ためらうな!一歩も引くな!いざ!」
ビシッと決めた秀一郎に拍手してると、すでにみんなは校舎へ…
大「コッコラー!隊長の命令を聞かず、勝手な行動を取るなー!」
「あ、待ってよ!」
走って行く秀一郎を慌てて追いかける