童話のお姫様
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「スゴーイ!!赤也!!見て!!ご馳走がたくさんある!!」
切「うまそー!!」
お城に着いた2人は一目散にご馳走の並んだテーブルへ向かいました
「おいし~」
切「あっ、リリデレラ!!あっちにもあるぜ!!」
「ほんまや!!」
真「ブン太王子」
丸「何だよ?」
真「お前のお妃を選ぶための舞踏会だぞ、いつまで食っているつもりだ」
丸「何でいちいちお妃なんか選ばなきゃなんねぇんだよ」
真「たわけが!!お前が次の王になるのだ!!そのためには」
丸「あぁ、もう!!わかったよ、これ食い終わったら探すから」
仁「ブン太王子の奴、お妃を決める気あるんか?」
比「食べるのに必死な感じですね」
幸「二人とも、ブン太王子をダンスに誘ったらどうだい?」
仁「そうじゃな…」
比「ここに居てもラチがあきませんね」
二人の姉がブン太王子のところへ向かおうとした時です
丸「おっ、最後の一個じゃん!!」
「おいしそー!!あっ」
ブン太王子とリリデレラが同時にフォークを刺しました
丸「何だ……」
「これ…私の」
リリデレラがブン太王子を睨みつけるとブン太王子はフォークを抜きました
丸「お前にやるよ。そんかわり俺と踊れ」
「ありがとう!!」
リリデレラは持参してきたタッパーを取り出しました
丸「もって帰るのかよ?」
「はい、王子様がグルメなだけあって全部おいしいから記念に持って帰ろうと思って」
丸「お前、わかってんじゃん!!」
ブン太王子が笑顔になった時、お城の鐘が鳴りました
切「時間だぜ!!」
赤也が走ってやってきました
「ほんまや!!行かな!!」
丸「え?おい!!ちょっと待てよ!!」
走り出した二人をブン太王子が追いかけます
切「リリデレラ、早く!!」
「ドレスやと走りにくいんやもん!!」
切「もうっ!!」
ちんたら走るリリデレラを赤也が抱き上げました
「あっ!!靴が!!」
切「戻ってる暇なんかねぇよ!!」
「あ~あ」
リリデレラがガラスの靴を名残惜しそうに見つめているとブン太王子が靴を拾いました
丸「おい!!待てって!!」
靴を持って追いかけて来たブン太王子の目の前を凄い勢いの馬車が走り去って行きました
丸「クソッ!!」
「たっただいま!!」
蓮「間に合ったみたいだな」
門の所に魔法使い立っていました
蓮「舞踏会はどうだった?」
「楽しかったです」
蓮「よかったな、では魔法を」
切「ちょっと待ってくれ!!」
魔法使いが杖を振り上げると赤也が叫びました
蓮「何だ赤也?」
切「リリデレラ」
「ん?」
切「いつも…思ってたんだ」
「何を?」
切「俺が人間ならアンタをこんな家から連れ出してやるのにって…」
「赤也…」
切「アンタを幸せにしてやれるのは俺しかいないって思ってた。リリデレラ、俺はアンタが好きだ」
「?!」
赤也の突然の告白にリリデレラは驚きました
切「魔法使いさん、アンタの力で俺をこのまま人間にさせてください…」
蓮「…」
「赤也っ」
頭を下げる赤也にリリデレラは涙を浮かべました
「あたしもっ、赤也の事好きっ!!魔法使いさん、お願いします!!赤也を人間のままでいさせて!!」
蓮「……そのつもりだ」
「「え?」」
蓮「お前たちがそう言うのはわかっていたからな。12時になっても魔法は解けない」
「ほっほんまに?」
切「ありがとうございます!!」
切「こうしてリリデレラと人間になった赤也は馬になったジャッカルに乗り、隣の国へ行き
いつまでも幸せに暮らしましたとかさ…」
丸「おい!!」
幸「どうしたの?ブン太」
丸「おかしいだろ!!」
仁「何が?」
丸「何で赤也とリリがくっつくんだよ!!」
蓮「リリではない、リリデレラだ」
蓮二が冷静に訂正する
丸「赤也!!お前、脚色してんじゃねぇよ!!」
切「してないっすよ」
丸「いやいやいや!!」
幸「ブン太、お姫様が王子様とくっつくとは限らないんだよ」
仁「そうなり」
比「物語だと侮ってはいけませんね」
桑「でもよ、何でジャッカルだけ馬なんだよ」
「ドンマイ」
複雑そうな顔をするジャッカルの肩に手を置く
真「久々にこのような話を聞いたが、なかなかおもしろいな」
幸「そうだね、また朗読会をしようか」
蓮「うむ」
「しよしよ!!おもしろかったし!」
丸「おもしろくない!!」
不服そうなブン太
切「なら次は丸井先輩が読めばいーじゃないっすか」
「そうや!!ブン太読んでよ!!」
丸「はぁ?やだよ」
幸「ブン太の好きなのを読んでいいから」
比「楽しみですね」
こうして弦一郎の家に泊まる時は朗読会を開くのが決まりになった
─シンデレラ 完─