俺のマドンナ
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ナオ「財前、何してるん?」
同じクラスの財前とは1年から同じクラス
よく携帯を触ってるイメージはあったけど
最近は常に触ってる
光「別に」
あたしの方を見もせずに答える財前
何なん!ムカつく!
ナオ「アンタさ、ほんまずーっと携帯触ってるよな」
光「そうか?」
ナオ「そうやん!四六時中!授業中まで!」
光「何で知ってんねん。怖いわ」
ナオ「なっ…後ろの席やからやん!」
光「あっそ」
なんでもえぇわ…とかなんとか言いながら、席を立とうとする財前
ほんま、ムカつく!
何でこんなんがモテるん?
次の授業が始まっても財前は帰ってこんかった
ナオ「授業サボるとかありえへんし!」
光「ハイハイ。聞き飽きたって」
?!
財前の声がする
階段を上がると、踊り場に財前が見えた
電話をしながら屋上に入って行く
まさか、サボって電話してたわけ?!
光「何ゆーとんねん。アホちゃう」
一体、誰と電話してんねん
光「ん?授業?あぁ、サボった」
財前はフェンスにもたれる
光「ええし、別に。は?うっさいなぁ。俺の勝手やろ……先輩ヅラすんな」
財前の表情が曇る
光「偉そうに。このドブス!」
そう言って、電話を切った財前は怒ってるらしく、フェンスを思いっきり蹴った
なんやろ…
胸が苦しい
声がかけれず、傍観してると
携帯の着信音が鳴った
光「何やねん…動画?」
『財前光!人が心配してんのにドブスって何やねん!失礼やろ!泣くからな!もう泣くこらな!財前光のアホォォォォォー!!!』
凄い音量で叫ぶ女の人の声
な、なんなん?
光「はぁ…」
ため息をつきながらも、財前の表情から曇りがとれた
ヤメテ
光「ん?ナオ?」
?!
ナオ「あ、ごめん!凄い声が聞こえて…」
光「あぁ。アホやろ?」
そう言って携帯電話を差し出してきた
ナオ「何これ?」
光「動画。観てみ」
ナオ「う、うん」
見たいような見たくないような
感情がグルグルする
再生を押せへんあたしのかわりにボタンを押す財前
画面に映るのは女の子…多分
逆光で全然見えへん
『財前光!人が心配してんのにドブスって何やねん!失礼やろ!泣くからな!もう泣くこらな!財前光のアホォォォォォー!!!』
さっき聞いたフレーズが再び流れる
女の子は怒ってるんやろうけど、正直逆光すぎて全然なんも映ってない
光「いっつも確認しんと動画とか画像とか送ってくんねん。アホやろ?」
少し、頬を緩めて言う財前に
心臓が痛くなる
光「ほんま、何でこんなアホがええんか…ようわからんわ」
それはどういう意味なん?
なんて、聞くことなんてできひんけど
自分の中に渦巻く感情を誤魔化すように言う
ナオ「って、ゆーか!授業サボって何してんのよ!アホはあんたやろ!この人間違ってへんし!」
光「うわぁ、めんど…」
財前は携帯をポケットにしまうと歩き出した
あたしは俯いて、手を握りしめる
ナオ「…」
光「何してんの?早よ戻ろ。授業始まんで」
ナオ「え?」
正面を向くと、財前が屋上の入り口で止まってこっちを見てた
光「それとも、自分もサボる気なん?」
ナオ「そんなわけないやん!」
なぁ、財前
その人は誰なん?
どういう関係なん?
この胸の苦しさは
なんなん?
クラスメイトとして気になるんかな?
それとも……
質問したいことはいっぱいあるし
自分の気持ちに気づいてもいるけど
それでも曖昧にしときたい
今はまだ、ごまかしてたい
ーホオズキー