俺のマドンナ
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謙「ユキ?どうしてん?」
ボーっとしてたあたしの顔を不思議そうに覗き込む忍足
ユキ「ご、ごめん!行こ!」
謙「おう!やっぱ遊園地ゆーたらジェットコースターやで!」
テンションが上がってるらしく、忍足は意気揚々とジェットコースター乗り場へ
ユキ「ま、待ってよ!」
何でいつも走るかなぁ…
謙「いや~、やっぱジェットコースターは最高やな!」
ユキ「うん…」
謙「なんや?えらい疲れとんな」
そりゃ、12回もジェットコースター乗らされたら疲れるわ…
って、ゆーかジェットコースターしか乗ってないんやけど!
謙「夕方なんの早いなぁ。寒ないか?」
ユキ「ん?大丈夫やで?」
謙「そっか。ほな、次どうする?」
観覧車…
観覧車に乗って、告白したい
ユキ「あのさ!次は観っ」
蔵「謙也~」
ユキ「?!」
謙「く、蔵?!」
な、何で白石が…
ユキ「え…」
「あぁ!ユキちゃん!」
ユキ「リリちゃん?!え?何で?何でいんの?!」
謙「何でリリが蔵とおるん?!こっち来るん明日ゆーてたやん!」
「部活の休みが変更なったから、一人で先に来てん。で、四天宝寺の練習観に行ってん」
謙「はぁ?!」
蔵「俺も驚いたわ!学校行ったら校門にリリちゃんおるし」
「朝イチで着いて、そのまま四天宝寺行ったからな」
謙「で、何でここに?」
「白石君に謙也が遊園地行って休みって聞いて、いいなぁって言ったら誘ってくれてん!」
そういってニッコリしたリリちゃん
小学校の頃、いつも忍足侑士と忍足の2人はリリちゃんを取り合いしてた
リリちゃんは明るくて可愛くてみんなの人気者やった
彼女と忍足侑士が転校する時、忍足がお別れ会の後に体育館裏で泣いてたのを見つけた
ユキ「?」
謙也君?
謙「ヒック…ヒック…」
?!
泣いてる…
侑「なんや、自分。おらん思たら、こんなとこで1人でメソメソしよって」
謙「ゆっ?!」
侑「転校ゆーても、同じ大阪やんけ」
謙「そやかて…もう毎日一緒におれへんやんか」
そう言ってさらに泣き出した謙也君を見て、侑士君も涙ぐんだ
謙「せっかく、せっかく同じ学校なれたのにっひっく」
侑「泣きなや…」
そう言って2人は泣き出した
「泣き虫はっけーん!」
そこにみんなから貰ったであろう花束を持ったリリちゃんがやって来た
謙「リリ…」
「何隠れて泣いてんの」
侑「泣いてへん…」
謙「泣くへんわ!」
「よう言うわ。謙也」
謙「…」
リリちゃんの声色が優しくなった
「春休みも夏休みも冬休みも絶対会いにくるから」
謙「?」
「手紙も書くし、電話もする!な、侑士!」
侑「うん…」
「だから、寂しくなんかないやろ?」
謙「…」
「謙也、約束」
そう言って小指を立てたリリちゃん
その指に小指を絡ませて
謙「約束…やで」
力なく呟く謙也君にリリちゃんは飛び切りの笑顔をみせた
「当然やん!ほら、侑士も!」
侑士君は少し照れくさそうに謙也君の小指に絡ませる
「約束!」
満足気に2人を見るリリちゃんに謙也君も侑士君も微笑んだ
「あ…これ!」
リリちゃんは花束の中に入っていたシロツメクサを二本取り出して、2人に渡す
「シロツメクサの花言葉はな、約束なんやって!他にもあるらしいけど、約束やからな!あげるわ!」
シロツメクサを受け取った謙也君は目を輝かせて笑顔になった
その顔を見て、あたしは謙也君に恋をした