俺のマドンナ
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ドアを閉じると深呼吸して手にしている物を見つめる
蔵「何緊張してるんやろ…」
苦笑いしつつ椅子に座る
可愛らしいブロック体の文字に頬緩めつつ、封をあけると凄い数の写真
蔵「なんや…」
驚きながら写真を見ると植物と跡部君の写真やった
ポストイットに解説と感想がある
イギリスの大きい植物園に跡部君と行ったらしく
その時の話が面白おかしく書いてある
一枚一枚、跡部君のサマになってるポーズにツッコミが書いてあった
蔵「あ…」
最後の一枚に胸が温かくなる
花畑に立って、満面の笑みをカメラに向けてる写真
きっと、この写真を撮ったであろう跡部君も、俺と同じ気持ちになったやろうな…
リリちゃんが留学するって言いに来た時
丸井君を責めたくなった
何で止めへんねやって
止められるのは丸井君しかおらんはずやって
そんな俺と同じ気持ちやったらしい謙也が丸井君に突っかかった
謙「丸井!!お前それでえぇんか?!」
「謙也!!」
謙「なぁ?!リリがおらんくてお前平気なんか!!お前の気持ちはそんなもんなんか!!」
丸井君に掴みかかる謙也
金「謙也、どないしたん?この兄ちゃん何したん?」
不安げに俺を見る金ちゃんの頭を優しい顔で丸井君は撫でたかと思うと真剣な表情で謙也を見つめた
丸「こいつを縛りつける事が愛情になんのかよ」
謙「なっ」
丸「リリが自分で決めた事だ。頑張ってこいって見送ってやる事、帰ってくる場所である事が俺の役目だと思ってる」
何の迷いもなく言う丸井君に完全に打ち負かされた気がした
丸「ま、俺が止めたところで行かないようなヤツじゃねぇだろぃ。白石が止めたらわかんねぇけど…」
蔵「え?」
「やめて!!白石君はあかん!!引き止めんといて!!」
丸「お前…」
謙「なっ何でや!!丸井で無理やのに白石はいいてなんやねん!!何で俺はあかんねん!!」
そっから、泣き出した謙也を宥めるのが大変やったな…
あの時、丸井君が俺やったら…何て言ってたけど
蔵「んなわけないやろ」
彼女の中で、丸井君が一番やし、それは丸井君も同じや
でも、リリちゃんとメールをしてる時にその話になった
リリちゃんは幸村君に止められた行かへんかったと言っていた
蔵「いまいち関係性がわからんわ」
ため息をつきつつ、写真を見つめる
丸井君の立場やったら、俺もそうするやろうな
自分の気持ちだけで、この笑顔を縛りつけるなんかできひんわ…
丸井君に勝てるかどうかじゃなく、俺は俺でこの笑顔を守りたいと強く思った
写真を机に置くと、返事をすべくペンを取り出した
エアメール